胡蝶の夢(二)

胡蝶の夢(二)

825円 (税込)

4pt

幕末海軍の教師団にポンペという軍医のいることを知った松本良順は、あらゆる圧力を断ち切って長崎に走る。やがて佐渡から語学の天才である弟子の伊之助を呼びよせた良順は、ポンペを師に迎え、まったく独力で医学伝習所を開講し、あわせて付属病院を建てる。ひろく庶民に門戸をひらいたこの病院は、身分で閉ざされた社会に、錐でもみ込むように西欧の平等思想を浸透させてゆく。

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胡蝶の夢 のシリーズ作品

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  • 胡蝶の夢(一)
    781円 (税込)
    黒船来航で沸き立つ幕末。それまでの漢方医学一辺倒から、にわかに蘭学が求められるようになった時代を背景に、江戸幕府という巨大組織の中で浮上していった奥御医師の蘭学者、松本良順。悪魔のような記憶力とひきかえに、生まれついてのはみ出し者として短い一生を閉じるほかなかった彼の弟子、島倉伊之助。変革の時代に、蘭学という鋭いメスで身分社会の掟を覆していった男たち。
  • 胡蝶の夢(二)
    825円 (税込)
    幕末海軍の教師団にポンペという軍医のいることを知った松本良順は、あらゆる圧力を断ち切って長崎に走る。やがて佐渡から語学の天才である弟子の伊之助を呼びよせた良順は、ポンペを師に迎え、まったく独力で医学伝習所を開講し、あわせて付属病院を建てる。ひろく庶民に門戸をひらいたこの病院は、身分で閉ざされた社会に、錐でもみ込むように西欧の平等思想を浸透させてゆく。
  • 胡蝶の夢(三)
    781円 (税込)
    ポンペの帰国とともに江戸の医学所の頭取となった松本良順は、緊張した時局の中で不眠に苦しんでいる一橋慶喜の主治医となり、阿片を用いてこれを治す。一方、語学の天才・伊之助は「七新薬」という蘭方の医書を刊行するまでになったが、その特異な性格が周囲に容れられず、再び佐渡に逼塞する。また、赤貧のなかでポンペ医学を修めた関寛斎は、請われて阿波蜂須賀家の侍医となる。
  • 胡蝶の夢(四)
    781円 (税込)
    瓦解する幕府の海陸軍軍医総裁となった松本良順は、官軍の来襲とともに江戸を脱出し会津に向かう。他方、ともにポンペ医学を学んだ関寛斎も、官軍野戦病院長として会津に進軍し良順と対峙する。そして、激動のなかで何らなすところなく死んでゆく伊之助。徳川政権の崩壊を、権力者ではなく、蘭学という時代を先取りした学問を学んだ若者たちの眼を通して重層的に映し出した歴史長編。

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胡蝶の夢(二) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年04月08日

    幕末。西洋医学を極めようと奮闘する医師を描く。幕藩体制という官僚組織の中で苦闘する松本良順と蘭医ポンペ。

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    Posted by ブクログ 2015年02月22日

    幕末海軍の教師団にポンペという軍医のいることを知った松本良順は、あらゆる圧力を断ち切って長崎に走る。やがて佐渡から語学の天才である弟子の伊之助を呼びよせた良順は、ポンペを師に迎え、まったく独力で医学伝習所を開講し、あわせて付属病院を建てる。ひろく庶民に門戸をひらいたこの病院は、身分で閉ざされた社会に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年02月05日

    二巻は登場人物が豪華だ。勝麟太郎、島津斉彬、井伊直弼、徳川将軍、上野彦馬等が登場する。地元の長崎が舞台になり、長崎海軍伝習所、長崎医学伝習所、そして西洋式病院施設と展開が面白い。地元の長崎について知らないことがまだまだ沢山あると感じました。

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    Posted by ブクログ 2013年01月14日

    一巻に続き、面白すぎてやめられません。
    伊之助という今でいうコミュ障の若者を、身分制度の中の異物、いや、現代にあっても異物でしかない若者を、いろんな人の目線で描いてるのが面白い。
    本題とは離れるけど、読書のいいところは、伊之助みたいに極端な人物だけでなく、いろんな個性のある人たちを自分が想像してなか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年01月14日

     オランダの医師ボンベから見た日本が、当時の日本を多角的に見せてくれている。写生ずきな日本人の指摘を後に、カメラぶら下げて歩くところまで司馬さんらしい観察眼を加えているあたり、楽しい。ボンベが賭けた大仕事の階級性を取っ払った病院建設が、明治から進む開明の奔りになったり事は忘れがちだった。当時の世界情...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年06月21日

    黒船来航で沸き立つ幕末。それまでの漢方医学一辺倒から、にわかに蘭学が求められるようになった時代を背景に、江戸幕府という巨大組織の中で浮上していった奥御医師の蘭学者、松本良順。悪魔のような記憶力とひきかえに、生まれついてのはみ出し者として短い一生を閉じるほかなかった彼の弟子、島倉伊之助。変革の時代に、...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年05月24日

    司馬遼太郎の小説は不思議な魅力がある。ときどき冗長な記述が延々と続くこともあれば、引き込まれるようにスイスイと読めることもある。この小説で、伊之助に関する記述は後者に属する。天才となんとかは紙一重というが、伊之助はまさにそんな人物だ。味噌汁の中に釣り針を入れられた件、ラシャで作った着物が腰までしかな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年05月15日

    1857年(安政4年)長崎海軍伝習所でポンペは松本良順、伊之助ら14名の学生に医学の講義を始めた。
     安政5年咸臨丸で勝海舟を船長格として練習航海のため薩摩を訪れ島津斉彬と会う。
     この年コレラが日本国中を震撼させた。良順も罹患するが一命を取り留める。
     安政6年長崎海軍伝習所は突如廃止となり海軍教...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年02月07日

    松本良順が師であるポンペと医学校を開校するところから画期的病院の開院までの第二巻。その描写の多くはおそらく作者の空想であるが、玄関の門前で転倒したとか、最早かなりの創作です。ただ、根拠のない空想ではなく、良順や伊之助などに関する史実を丹念に集めて作者なりの像を作り上げて丁寧に描いるようであり、とても...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年05月05日

     良順は軍医ポンペを師と仰ぎ医学伝習所を開講後、付属病院まで建てることに成功する。一方、語学の天才、伊之助はそのポンペから嫌われ放校される。伊之助は成り行きから医学伝習所で知り合った藩医の婿になるのだが・・・3巻以降の展開が読めず(笑

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