逃亡(下)
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逃亡(下)

869円 (税込)

4pt

敗戦とともに、お国のための「任務」は「犯罪行為」とされた。国家による戦犯追及。妻子とともに過ごす心安らかな日々も長くは続かなかった。守田はふたたび逃亡生活を余儀なくされる。いったい自分は何のために戦ってきたのか。自分は国に裏切られたのか。一方、男の脳裏からは、香港憲兵隊時代に英国民間人を拷問、死に至らしめた忌まわしい記憶が片時も離れることはなかったが……。

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逃亡 のシリーズ作品

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  • 逃亡(上)
    924円 (税込)
    1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた――。香港で諜報活動に従事していた憲兵隊の守田軍曹は、戦後次第に反日感情を増す香港に身の危険を感じ、離隊を決意する。本名も身分も隠し、憲兵狩りに怯えつつ、命からがらの帰国。しかし彼を待っていたのは「戦犯」の烙印だった……。「国家と個人」を問う日本人必読の2000枚。柴田錬三郎賞受賞。
  • 逃亡(下)
    869円 (税込)
    敗戦とともに、お国のための「任務」は「犯罪行為」とされた。国家による戦犯追及。妻子とともに過ごす心安らかな日々も長くは続かなかった。守田はふたたび逃亡生活を余儀なくされる。いったい自分は何のために戦ってきたのか。自分は国に裏切られたのか。一方、男の脳裏からは、香港憲兵隊時代に英国民間人を拷問、死に至らしめた忌まわしい記憶が片時も離れることはなかったが……。

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逃亡(下) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2017年11月22日

    戦犯という立場、自らの罪意識は持ちつつも、それでもやりばのない国家から見放された理不尽さ、今まで考えたこともなかった戦争の側面を考えさせられた。そしてもうひとつ、下巻を通じて太く貫かれていたのが、嫁の気丈さ。はんぱない。嫁からの手紙は本当に泣けました。

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    Posted by ブクログ 2016年10月06日

    1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた―。香港で諜報活動に従事していた憲兵隊の守田軍曹は、戦後次第に反日感情を増す香港に身の危険を感じ、離隊を決意する。本名も身分も隠し、憲兵狩りに怯えつつ、命からがらの帰国。しかし彼を待っていたのは「戦犯」の烙印だった…。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年04月28日

    下巻では、帰国し、妻子と再会し、そして戦犯として逃亡する姿が描かれる。上巻がある意味ハードボイルド的な部分もあったのに対し、下巻は情緒的なところが大きい。特に、妻とのさまざまなやり取りは涙を誘う。

    舞台は全然違うが加賀乙彦の「湿原」を思い起こさせた重厚な傑作。

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

     解説を読んで、守田が作者の父だとわかり、上巻での疑問は吹っ飛んだ。だとすれば、作者は、父の顔も知らずに育つはずだった竜次。彼はその後、父から、何をどのように聞かされ、育ったのだろうか。全てを聞いたのではないだろう。だからこそ、作者は、小説という形で上梓しなければならなかったのではないか。父の語った...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    第二次大戦中香港で憲兵隊員として活動していた主人公。
    しかし終戦と共に戦犯とされる事を受け入れられない彼は憲兵隊から逃亡し、中国そして日本、彼の過酷な逃亡生活が始まる。

    主人公は憲兵ですが、よくある鬼の憲兵の物語ではなく一人の戦犯とされた日本軍人が戦後の混乱期の中をどのように生き抜いてきたかがメイ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年10月06日

    最近外れ続きだったので久々の傑作でウレシス。
    社会派だけど情景描写が素晴らしく、情緒的で、
    でも情に傾きすぎない、素晴らしい一冊でした。

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    Posted by ブクログ 2012年03月10日

    ”逃亡”とは、憲兵の戦後を描いた大作である。国のために働いた彼らが戦後連合国に追われ、自国にも追われるという悲哀の物語である。プロの作家は資料を読み込むことで90%作品を完成させることができる。残りはリアリティをいかに追求するかがカギとのこと。本作品のリアリティのすごさとは、戦後の日本の農家の暮らし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年01月31日

    今まで私が読んだ帚木作品は、精神科医らしく心を病む人物の登場が多かった。
    これは第二次大戦中憲兵として働き、敗戦後逃亡し続ける主人公の限界とも思える物語だ。
    同時期に大陸で新聞記者として従軍した父の面影と重ね合わせた。

    戦争は人を変えると言うが、随所にそれがうかがえる場面が出てくる。
    しかし、極限...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年10月10日

    とにかく食べ物に関する描写が多いと感じた。
    追われ続ける恐怖と、潜伏し続ける孤独と飢えの中では、とにもかくも、人間は欲求が食欲に集中するのだろう。

    ボロボロになりながら逃げ続け、上の息子の出産は、赤紙により出征して立ち会えず、終戦後、ボロボロになり終われ終われて帰国したのに、今度は同じ日本人である...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年01月13日

    内容は良かったと思います。
    でも何度も同じ説明が繰り返されている感じが気になります。
    ところどころ読み飛ばしても問題なしで…。
    上下に分けなくても一冊に収まったのでは?!

    引き込まれ感の少ない本でした。
    評価★が良かっただけに残念。

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