三たびの海峡

三たびの海峡

814円 (税込)

4pt

「一度目」は戦時下の強制連行だった。朝鮮から九州の炭鉱に送られた私は、口では言えぬ暴力と辱めを受け続けた。「二度目」は愛する日本女性との祖国への旅。地獄を後にした二人はささやかな幸福を噛みしめたのだが……。戦後半世紀を経た今、私は「三度目の海峡」を越えねばならなかった。“海峡”を渡り、強く成長する男の姿と、日韓史の深部を誠実に重ねて描く山本賞作家の本格長編。

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三たびの海峡 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年04月24日

    耐えられない苦労の一言では表せない人生。
    時代に翻弄されながら、生き残って生きていくことの重さを感じさせられた。
    もう一度じっくりと読みたい。

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    Posted by ブクログ 2024年02月13日

    騙されて強制連行された炭坑で辛く苦しい仕事をさせられていた。殴る蹴るは当たり前、亡くなっても何とも思わない日本人。そんな時代があったのかと苦々しい思いだ。
    やっと逃げ出し戦後愛する妻と韓国へ行くも敵対している両国。妻は父に連れて行かれ別れなければならなかった。
    辛かったねの一言では言い表せない大きな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年11月12日

    一度目は戦時下の強制連行、二度目は愛する日本女性との祖国への旅。そして、戦後半世紀を経た今、私は三度目の海峡を越えねばならなかった…。“海峡”を渡り、強く成長する男の姿と、日韓史の深部を誠実に重ねて描く。

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    Posted by ブクログ 2017年11月16日

    良い本を読んだ。久しぶりに電車の中で熱中の余り、降り損ねかけた。
    帚木さんのミステリーっぽくない本を探していて見つけたのがこの本。あらすじを見て、テーマが戦時中の朝鮮人強制労働という政治・民族的なものなのでちょっと悩んだが、帚木さんなら冷静に扱うだろうと考え購入した。
    前半は戦時下を中心に現代を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年10月02日

    三たびの海峡は、韓国と日本の間を3往復と思っていたのですが、冷静に考えると、海峡を3度渡ることなので、その半分でした。
    日本と韓国との歴史的問題にふれた書物は数多くありますが、本書は読むべき本だと思います。おすすめです。

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    Posted by ブクログ 2012年01月25日

    朝鮮から強制連行されて、無理やり炭鉱の仕事をさせられる。それが、海を渡る最初の経験。ぎりぎりで生き延びてやっとのことで国へ帰るのが二度目。三度目は炭鉱町のその後の状況を知り、自分に約束したことを為すために日本へ渡る。

    強制連行、炭鉱労働、会社の横暴、これらのことを日本人が朝鮮人に対して行ったことを...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年12月29日

    第二次大戦中の朝鮮人強制連行・強制労働に関して
    深く考えさせられる作品だった。

    この本はフィクションだけれど、実際にこういう体験や思いをした人たちが
    大勢いたという事実は忘れてはいけないことだと思う。

    最期に彼のとった(と思われる)行動は賞賛される内容ではないし
    彼自身にとっても最善であったのか...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年08月20日

    九州北部の炭鉱地帯。大陸に近いこの地の歴史がわかる本。これを読んで、この地方のこと、人間の扱われ方について、ますます知りたくなった。

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    Posted by ブクログ 2012年05月20日

    第14回吉川英治文学新人賞。このミス「BEST 1993国内編09位」。キーワードは、河時限(ハーシグン)、強制労働、ボタ山。朝鮮半島と日本の関係。3回の海峡越え・・・胸が熱くなりました。

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    Posted by ブクログ 2018年02月13日

    職場の先輩からお借りした作品。とても苦しく、重厚な作品でした。
    人は自分がされたことはいつまでも覚えているけど、自分がしたことはあまり覚えていないのかもしれません。でもだからといって、それを軽く考えたり、文中にもありましたが、加害者側が「水に流す」としてしまうのは間違いだということがわかりました。
    ...続きを読む

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