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決して溶ける事のない「氷塊」の中に眠っていたのは水瓶座の黄金聖闘士カミュであった! 異次元の聖域を統べる教皇アイオロスにより、「鬼」として覚醒させられたカミュと対峙する氷河は圧倒的な力の前に追い詰められていく…。極寒の激突により冥界との境界があいまいになった時、氷河のかたわらに現れたのはアイザックだった!!
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Posted by ブクログ
仕事が忙しすぎて、心が疲弊してしまった時に読んで回復しよう、と思って、その時が来るまで寝かせておいたら、すっかりと感想を書くのに時間がかかってしまった もう、(14)は書店に並んじまったってのに しかし、岡田先生への、そんな罪悪感すら吹き飛ぶ、いや、凍り付き、木端微塵になるほど、この(13)のストー...続きを読むリーは激熱だった。衝突したのは、現生の理すら超える、二つの絶対零度の力だったけども この(13)の内容を、シンプルに語ると、一人の少女の命を救うために、多くの漢たちが本気で、不可能に挑み、全力を尽くす、だ 対戦カードも、これまた、グッと来る。『聖闘士星矢』シリーズで、ファンが連想する師弟は、恐らく、紫龍と童虎か、氷河とカミュだろう そう、この(13)で激突するのは、氷河とカミュ しかし、カミュはアイオロスの幻朧魔神拳により、赤き鬼になってしまっている 愛娘・ナターシャの命を救うべく、父として氷河は、カミュに挑むんだが、ここで、彼の悪い癖が出てしまう トラウマが起因しているんだろうが、氷河には、自分の生死を軽視している節がある 娘が救えるなら、自分の命くらい捨てられる、カッコ悪い、間違っている、とは一概に言えないけれど、その判断と選択、行動で悲しむ者もいる。それを知っても尚、決断できるのが氷河の砕けぬ強さと言えるんだが そんな氷河の覚悟を諫めるべく、仮初の命を得て、戦場へ顕現した男 その男とは、氷河と星矢らとは違った友情で結ばれている親友・アイザック 氷河を命を懸けて救い、かつて、氷河に命を奪われたアイザックは、今、親友を助けるべく、再び得た命を彼の為に使うべく、ここへ来た 愛娘と親友、そのどちらかしか守れぬ選択を迫られた氷河 ナターシャを生かすべく、アイザックの命を犠牲にするしかなかった氷河の苦しみ、岡田先生はグッと来る表現で描いてくれている 友の命も犠牲にしても、カミュの放つ冷気と拮抗する事が出来ない氷河 しかし、彼の努力と娘への愛、何よりも、アイザックとの友情は、ここで氷河を裏切ったりはしない 二つの力を共有した時、弟子たちの燃える魂が放つ冷気は、人すら凌駕した師の凍気に並んだッッ そんな氷河の覚悟、彼らの友情を無駄にしないために、仲間らが全力でサポートしてくれる展開が、これまた、読み手の胸を全力で打つんだよ!! バトルパートが、最もグッと来た訳だが、自覚なしに、アテナらしさを発揮するヨシノが、黄金聖闘士らを叱り飛ばすシーンは、つい、笑えてしまう あのデスマスクですら、ヨシノには、持ち前のヒールさを保てず、良い人っぽくなっちゃうってんだから、彼女は本物だよ、うん 氷河がメインの話だけど、デスマスクの存在感も何気に大きいのが、この(13)の特徴と言えるんじゃないか 確かに、デスマスクは良い人じゃない。ただ、根っからの悪人ではない 奪った命と魂の数は相当だろうけど、無差別に殺した訳ではない 聖域の掲げる正義に徹し、その絶対性を害する可能性がわずかでもある存在であれば、誰であろうと命令通りに殺せる、それがデスマスクの揺るがない強さ 自分がない、からではない、自分があるからこそ、聖域の下す命令に対し、十順に従えるんだろう、デスマスクは もしも、聖域が悪となった自分らを討て、と命令すれば、デスマスクは躊躇いなく、その命令に従うに違いない そんな彼だからこそ、シュラ達は信用しているんだろうな こんな凄い男たちが揃っているんだ、絶対、ナターシャの命は救われる!! それにしても、今巻もカバー下のオマケ漫画は、強烈だったな カミュは冷静な男だってのに、そのカッコ良さが瓦解しちまってるよ ただ、これは、カミュが情けない男に成り下がったって訳じゃなく、彼の中から、元からあった父性を大きくするほどに、ナターシャが激可愛いって話 やっぱり、むさ苦しい男と、可愛い系とは言え、少年に囲まれる生活だったからか、娘が欲しかったのかな、カミュも そんな意外な一面もあったカミュは、果たして、この戦いの後、どちらに付くんだろうか この台詞を引用に選んだのは、アイザックの逝き様がカッコ良すぎなので 藤田和日郎先生のファンなら、彼の最期にグッと来てしまうはずだ 次代へ繋げる、人としての強さが、彼の微笑みには宿っていた 「氷河―――人の死の為ではなく、人の生の為に生きる。誰かの犠牲ではなく―――誰かの為に、最後まで、『生き抜く』者で在れ―――そうであれば、死は、無駄ではない」(byアイザック)
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聖闘士星矢EPISODE.G アサシン
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