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長らく文庫化されなかった、中島らも、最後の小説。天才が予見した自らの未来は。作家・小歩危ルカ、六十八歳。巨額の印税を得て以来、新宿のホテルで一人暮らし。相棒はWネックのギター「ロカ」。あとは酒と大麻と鮟鱇鍋。「IQが185もあると予知能力が備わる。だから私の予知したことは、ほぼ、九十六パーセント当たるんだ」。著者が急逝直前まで書いていた、問題の近未来の私小説。
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Posted by ブクログ
読むと何処かで読んだ内容が多い作品ばかりの中島らもの遺作。 個人的には明るいアンダーグラウンドで好きなので出ると読んでしまい、反面教師に生きるのです。 うんちくも濃いし、登場人物も自分の悪いところを自覚してるけどそれでいいと思って生きていて、今時珍しい気負いがない話です。 中盤から長編に繋がりそうな...続きを読む伏線が出てきてた感じがしたけど、亡くなってしまって絶筆になったのは本当に悔やまれます。
いや〜、未完といえば読後の不完全燃焼さを醸し出すのかと思っていたら大間違い! なかなかどうして、絶妙な終わり方をしていて、これはこれでいい感じに想像を掻き立てられるものになってますね。 かの漫画界の巨匠、手塚治虫氏にも似たような感覚を覚える作品があるが、そういう意味で言うと、お二人共最期まで読者...続きを読むを楽しませるアーティストであると言える。
未完なのに完成されているような感覚を味わった。 年老いたアウトサイダーの非日常的日常が切り取られ、ポンっと放り出されたカタマリを夢の中で見ていた気分だ。 いい夢を見た、そんな目覚めの朝、バーチャルなのに心地良い朝に似た気分なんだ。
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