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〔競馬シリーズ〕スコットの胸は、自分の迂闊さを悔やむ苦い想いでいっぱいだった。巨額の金を横領し続けていたという、調教師ジョディの背信が発覚するに及んで解雇をいい渡したところ、彼は復讐鬼と化した! スコットの愛馬を他の駄馬と掏り替えるという悪辣な手段を講じてきたのだ。そこに潜む黒い罠とは?/掲出の書影は底本のものです
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Posted by ブクログ
ディックフランシスの本は、やはり主人公がカッコいい。 おもちゃの発明で資産家の主人公ですが、気取った所が無く、イギリス人的なユーモアが読んでて「うふふ」である。 個人的には友人で銀行家のチャーリーが好き。 最後、スコットが名誉挽回できてよかった。恋人のアリィも感じが良くて文句無しです。
読みやすいので、ディック・フランシスの作品を初めて読む方にオススメ。 主人公はオモチャの発明家で、ひっそり暮らしているがじつは大金持ち。 持ち馬を巡って、とんでもないトラブルに巻き込まれますが、周りの協力を得て解決に向かうのが軽快に描かれます。 ヒロインはイギリスを訪問していたアメリカ女性で、感じの...続きを読む良い人同士の心地よい恋愛模様が海を越えて展開します。
「競馬シリーズ」と一言で言っても、全作品にまたがる共通点は、競馬がテーマであることと主人公の性格くらいだろうか。あるいは、水準以上の作品揃いであることも共通点のひとつといってもいい。でも、共通点がそのくらいであるといいたいくらい、多様な物語が展開されている。 この作品は、なんとコンゲームである。敵...続きを読むの方は遠慮なく暴力を振るう連中であるが、主人公は頭脳の働きで勝負し、まるで詐欺師のような策略で見事に敵にいっぱいくわすのである。そのあたりの動きはなかなか痛快だし、愉快である。 主人公の職業がおもちゃ屋さんであるというのもいい。大金持ちだから描き方によっては嫌みになってしまう可能性もあったのだろうと思うけれど、ぎりぎりのところで踏みとどまっている感じがする。自分が成功者であることを本人が自覚していて、そのために受ける逆差別を皮肉な目で見つつも懸命に耐えている感じが伝わってくるからだろう。 恋愛がらみの話は、いつになく定石通り。一目惚れから始まってデートにこぎつけ、さらに発展していくあたりは、筆が沈着冷静なだけにかえってワクワクしている感じが伝わってくる。ただし、むしろこちらの部分に、ああこの人金持ちなのね、と読んでいて皮肉な気持ちになってしまうのは、たぶん僕が心の狭い人間だからだろう。 フランシス作品としてはまあまあ。読んでいておもしろいのは保証する。でも、息が詰まるようなサスペンスを期待するよりも、のんびりとした気持ちで楽しんだ方がいい本だと思う。
競馬シリーズ14作目。 おもちゃの特許で財を得て、馬主となったスコットは、 自分が調教師と賭け屋にだまされて、 大金をとられていたことに気が付く。 だが、調教師の厩舎から馬を引き上げようとして、 妨害され、違う馬をつかまされ、悪評を流される。 恋人に会いに行ったアメリカで、 そっくりの馬を見つけ...続きを読むたことから、 自分の馬を取り戻し、復讐することを考えつく。 友人と友人の幼なじみ、助手と恋人と、 復讐の計画を立てて実行していたのが、 とても楽しそうだった。 ハリウッドで映画化されないのが不思議なくらい。 スコットと調教師の妻が、 お互いに身代わりの馬を見破られないように、 丁々発止で相手を馬に近づけないようにする場面が面白かった。 エピローグでは、スコットは取り戻した馬を仲間4人に譲渡し、 チャンピオン・ハードルに出場するが、二着だった。 ハリウッドの映画なら、優勝で終わるはず。
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