強き蟻

強き蟻

小説・文芸
815円 (税込)

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あんたが、わたしの身体をこんなふうにしたのよ。
遺産目当てに結婚した三十歳年上の夫に隠れ、不貞を働く伊佐子。彼女のまわりには欲にまみれた男女が、蟻のごとくうごめいている――。二度にわたりテレビドラマ化(伊佐子役はそれぞれ浜木綿子、若村麻由美)された松本清張のスリラー長篇!

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強き蟻 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    S工学という会社の重役の後妻となった伊佐子。30歳も歳が離れた結婚は、遺産目当てであった。多情ゆえ多くの男と関係をもつ伊佐子は、愛人の恋人の死亡により殺人の嫌疑をかけれ、愛人の口封じのために弁護士を雇う。夫は、会社の経営上の理由から重役を退かされ、2度目の心筋梗塞を発症し弁護士の兄が経営する病院に入院する。夫は自費出版の自叙伝執筆のため、速記者を雇う。伊佐子は、弁護士とも深い関係に発展する。夫と前妻との間の娘姉妹を警戒し、心筋梗塞を再度起こさせるべく自宅療養に切り替え、まんまと夫は死亡。しかし、そこから一気にどんでん返しが起こるという結末。文末に掲載の解説も、一味違った趣向で面白い。

    0
    2021年01月19日

    Posted by ブクログ

    資産目当てで、親ほど年上の男性と結婚した女性の我儘で奔放な生き方に、嫌悪感を感じつつも引き込まれてしまう。そして、お約束のような転落と、綿密に準備されていた伏線が明らかになる。時代は、かなり前を描いているものの、今読んでも色あせないところが、松本清張のすごいところ。

    0
    2014年08月06日

    Posted by ブクログ

    松本清張としては平均点。主役はまさに米倉涼子のハマり役だが他のキャラも立っていた。他の方の評にもあったが速記者にもう少し需要な役回りを与えたい。

    0
    2026年09月24日

    Posted by ブクログ

    30歳上の重役に嫁いだ女の金と色の話。不倫は当然の様にしており、困った事があると別の男を利用しようとする強かさ。欲望に直球すぎて却って爽やかなものすらあるが、話が進むにつれて悪辣になっていきピカレスクでないゲスな悪が鼻につく。
    最後の幕引きは松本清張の作品らしい結果だった。

    0
    2026年02月28日

    Posted by ブクログ

    BSテレ東 2024.6.15放送
    欲望が犯罪を生み出す!

    夫の遺産を狙う伊佐子のまわりには、欲望にとりつかれ蟻のようにうごめきまわる人々。男女入り乱れ愛欲が犯罪を生み出す異色の長篇!

    0
    2024年06月19日

    Posted by ブクログ

    強欲が人をたぶらかせ命の尊厳も軽視する。そこに正当性など毛頭なく、非人道的自己肯定は他者から見ると狂気に映る。俗世はそんな都合良く事を運ばない、神の忠告は他者の嫉妬や憤怒に代謝される。松本清張のドラマは人びとの煩悩がサスティナブルに交錯する。だからこそ面白い。

    0
    2023年08月24日

    Posted by ブクログ

    「松本清張」の長篇サスペンス作品『強き蟻』を読みました。

    『宮部みゆき責任編集 松本清張傑作短篇コレクション〈上〉』、『宮部みゆき責任編集 松本清張傑作短篇コレクション〈中〉』、『宮部みゆき責任編集 松本清張傑作短篇コレクション〈下〉』、『眼の壁』、『時間の習俗』、『霧の旗』に続き「松本清張」作品です。

    -----story-------------
    欲望が犯罪を生み出す!
    夫の遺産を狙う「伊佐子」のまわりには、欲望にとりつかれ蟻のようにうごめきまわる人々。
    男女入り乱れ愛欲が犯罪を生み出す異色の長篇!


    遺産目当てに三十歳も年上の会社重役と結婚した「沢田伊佐子」。
    女盛りの肉体を武器に、奔放に生きる彼女のまわりにはまた、欲望に身を焼かれて蟻のようにうごめきまわる人々が群がってくる。
    一方、そんな人々を冷やかに、密かに眺める者もいる―欲まみれの男女が入り乱れ、犯罪が犯罪を呼ぶ異色のサスペンス。
    -----------------------

    雑誌『文藝春秋』の昭和45年1月号から翌年3月号に連載された作品、、、

    いやぁ、凄い作品でしたね… 主人公「伊佐子」の欲深さや周囲の人間の欲望が渦巻くドロドロした物語でした。


    東銀座の「みの笠」で水商売をしていた「伊佐子」は、30歳以上も年上のS光学取締役「沢田信弘」に嫁ぎ、渋谷の松濤で生活している、、、

    「伊佐子」の今後の人生計画からすれば、夫にあと3年くらいで死んでもらうのが理想的と考えており、肉体の若さを保ちたい「伊佐子」は、20代の男たちと遊びの交際をしていた… ある時、「伊佐子」の遊び相手「石井寛二」が交際相手の殺人容疑で逮捕され、「石井」の仲間から弁護料を負担するよう求められた「伊佐子」は、食品会社副社長で過去から関係を持つ「塩月芳彦」に援助を交渉し、弁護士の「佐伯義男」を紹介される。

    ここから大きく運命が転換し始めます、、、

    弁護士「佐伯」の協力を得て、「石井」の件の始末をはかろうとする矢先に「信弘」が心筋梗塞を発症し入院… 夫不在の生活の中で「伊佐子」は「佐伯」と関係を持ち、政治家の叔父の後ろ盾を失い利用価値の無くなった「塩月」との関係を断つ。

    そして、「伊佐子」は自身の財産の確保のため「信弘」に遺言書を作成させ、最適な時期に最適な条件で夫に死んでもらうために心臓に負担をかけてはいけない夫に罠を仕掛ける… 首尾良く心筋梗塞の発作で夫を死に至らしめたが、、、

    熱海の旅館を「佐伯」と共同で購入するが経営に失敗、借金の穴埋めに期待していた遺産は… 「伊佐子」と「佐伯」の関係は… 「伊佐子」が利用した男たちの復讐により全てが失われます。


    地味な登場人物ですが、速記者の「宮原素子」が「信弘」の遺産に関しては重要な役割を担っていました。


    三人の男が連携したわけではないのですが、、、

    「塩月」が旅館の売買で罠を仕掛け、「信弘」が遺言書を作り直し、そして、「石井」が「伊佐子」と「佐伯」の関係を永遠に切り離す… という、復讐が成功することにより、ある意味スッキリしたエンディングでしたね。
    (殺したり、殺されたり… が絡んでいるので、素直に受け入れるのには抵抗感もありますが)

    でも、なんでかなぁ… あんなに強欲なのに、意外と「伊佐子」というキャラクターに嫌悪感を抱かなかったなぁ。

    ある意味、人間らしい… 人間の本性を素直に表したキャラクターだからかもしれませんね。




    以下、主な登場人物です。

    「沢田伊佐子」
     S光学重役夫人。
     夫の前では愛情を口にしているが、その裏では・・・。

    「沢田信弘」
     伊佐子の夫。
     工学博士号を持つ、S光学の技術的功労者。

    「塩月芳彦」
     政治家など有力筋の人脈を持つ副社長。
     多芸で器用。

    「佐伯義男」
     塩月が伊佐子に紹介した弁護士。
     兄は病院の院長。

    「石井寛二」
     五反田のアパートに住む、証券会社のセールスマン。

    「宮原素子」
     沢田家に来た若い速記者。

    「豊子」・「妙子」
     ともに信弘の先妻の娘。

    0
    2022年09月06日

    Posted by ブクログ

    ドラマをみました。お金のために何十歳も年上の老人と結婚する水商売の女。愛人の罪を隠すために嘘を重ねて破滅する。米倉涼子×松本清張、良くも悪くもいつも同じ感じ…

    0
    2014年09月18日

    Posted by ブクログ

    読み始めた時は「うまくやれ」と言うちょっと応援にも似た気持ちでいたが、途中からおぞましくなり、後半の建前日記の頃にはどう落ちてくれるか期待し始めた。どのタイミングで応援する気がなくなったかというと、男を乗り換えたとき。ただ、男性の恨みというか嫉妬も相当なのだなと最後は男性に対しての恐怖も感じた。

    0
    2014年08月25日

    Posted by ブクログ

    絶対どこかで転落するとは読めていたが、では誰がどんなふうに、と本を開くたび考えるのが面白かった。
    脂の乗った中年女の描き方は毎回秀逸だなーと思う。
    清朝の主人公は悪者でも憎めなくなってしまう。

    0
    2014年08月16日

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