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アメリカ探偵作家クラブ賞ペイパーバック賞&フィリップ・K・ディック賞特別賞W受賞! 組合員が奇怪な手口で次々と惨殺され、さらにはマクノートン社が政府にも黙って進めていた宇宙飛行実験の事実が明らかになると、市民の社への反感はかぎりなく高まった。ヘイズは組合運動の首謀者と目される男への接触を試みるが、地下通路での面会は巨大都市をさらなる混沌へと突き落とすことに……。ヘイズの調査は、マクノートン社の汚れた正体と超技術の源泉へと迫っていく。
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Posted by ブクログ
カンパニー・マンとはマクノートン社に雇われる「諜報員」であるヘイズのことであろうか。最後に上司ブライトリーに「組合もへったくれもない、企業もへったくれもない」と言い放つにせよ、彼はマクノートン社の命で組合員の調査に当たっているのだから。 お目付役にサマンサを付けられ、社内の下級労働者のみを面接し...続きを読むろと命じられながら、彼はすぐに逸脱し、労働組合の指導者ミッキー・タッツに接触する。それがきっかけとなって、事態が大きく動く。刑事ガーヴィーは窮地に立たされ、ガーヴィーを愛するサマンサは、彼を助けるためにとった行為のためにマクノートン社から解雇される。謎の突破口をつかみ出したヘイズは自分自身と彼らを救うために勝負に出る。 謎はまず組合員殺人事件の謎。この小説の冒頭で出てくる、運河で死体で見つかる組合員と、地下路面列車内での大量殺人とどう関わるのか。探偵小説としてはこれが重要なはずだが、その謎はむしろ副次的なものにすぎない。 もっと大きな謎はマクノートン社が驚くべき技術革新を成し遂げた裏にどのような秘密を隠しているのかということである。もっとも、それはだいたい見当がつくというもので、時代を超えた技術がもたらされたとすれば、その由来は宇宙からか、未来からかしかあるまい。ということで、やはり話はSFの方向に行く。 そして、もうひとつの謎はなぜヘイズが人の心の声を聞く能力を持っているのかということである。圧倒的な科学力で屹立しているが実は死にかかっている都市イヴズデン、本当に生きているとは言えない生を送っているヘイズ、この物語は両者の再生へと収束していく。 ロバート・ジャクソン・ベネットはこれまで4冊の長編を発表しており、いずれも好評らしい。ジャンルは横断的で、ファンに訊かれて、自身をファンタジー作家と答えているという。SFとしてさほど目新しいアイディアは投入されていないが、ハードボイルドで味付けして、20世紀初頭のあり得ない都市の圧倒的な描写を加えることで、類例のないような小説になっている。他の作品も読んでみたい。
人間の知性が導き出すもの 下巻、このSFミステリー小説は現代に起きるかのような予言にも思えた。それは「人間の知性が新たな欲を醸し出し、新たな文明が街を、国を、世界を作り出す。やがて人間が貪欲となるにつれ領土を増やそうと人間同士の戦争を引き起こす。それが敷いては人類を壊滅状態に導きだす。最終的には地球...続きを読むの壊滅をも引き出してしまう」と言うメッセージだ。今まさに原爆の使用有と独裁者のプーチンが叫び出した経緯が、この小説の人類滅亡の予言にピッタリ当たるのでは無いかと心配だ。
いろんなジャンルが混ざってましたが、ミステリー風サイキックスチームパンクSFに落ち着きました。ミステリーを期待するならやめた方が良いです。 全体的に漂う退廃的な雰囲気は好きなのですが、主人公たちの性格がピュアなのと、オチが希望に溢れててちょっとがっかりです。最後まで擦れたままでいってほしかったw
上巻の雰囲気のままいってくれためちゃ好みやったのに。 最初からSFとして読んだらよかった。 SFの括りやったら読んでなかったとも思うけど。
ディストピア?的なSF小説。なんだが、2001年宇宙の旅も入っていて、それでいて、体裁は私立探偵風だったりして、ちょっと不思議な小説。けっこう、最後は切なかったりして、あまり売れそうにないなと思いながら、気に入っていたりする小説。
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