夜

605円 (税込)

3pt

3.5

「また、来るよ」そう言い残して父は女を作って家を出て行った。父親の「男」としての一面を垣間見て、戸惑いを覚える加那子だったが、次第にその存在は遠くなっていった。そんなある日、父危篤の報せが届き――(「暮色」)。女の視点から男を捉え、浮気、略奪、同性愛などの様々な愛の形に秘められた、男の存在の曖昧さを浮き彫りにした、著者の新境地。男と女の不条理を描く五つの物語。

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夜 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2012年04月26日

    違う男の話が一人の男の話に思えるのはなぜか、違う女の話が一人の女に重なることはあるのか。と思う私の中にも夜の曖昧さの中は心地良いかもしれないと思う気持ちがある。

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    Posted by ブクログ 2021年11月01日

    短編小説五編を収録しています。

    「文庫版のあとがき」によると、本書は『生きる歓び』『つばめの来る日』『蝶のゆくえ』につづく作品で、本書を含むこれらの短編集では「バブルがはじけた後の騒々しい焼け跡のような時代の中から「寂しさ」を拾い出そう」というねらいで書かれたものです。とくに本書では、「自分で見る...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年03月08日

    女の側からの視点で、男の背中を描いた短篇集。女性の側の心理がわからなくては、この小説群は書けないです。そして、愛憎が絡んでいるから、なお、難しい表現なのでは?と思ってしまいますが、著者の橋本さんはそんな苦労を一言もあとがきで発していない。やっぱりこの小説を書いた50代の半ばになって、わかることなのか...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2011年08月04日

    妻子ある男が、ある日突然別の女のところに行って帰ってこなくなる。ほぼ同型のストーリーが、関係者ごとに主人公を変えて、輪を描くように綴られていく短編小説。どこかで現実にありそうな話で、どの人生の断片も壮絶で生々しかった。

    すべての物語の背後では、世の中がバブルの熱で浮かされたようになり、しかる後崩壊...続きを読む

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