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Posted by ブクログ 2023年11月19日
正直訳わからない作品だが、その訳わからなさがメチャクチャ面白い。難解は難解なんだけど、大江流の独特な文体で、これはコメディなのかと一瞬思ってしまう。
テーマは核開発、反原発なんだけど、親子の在り方が、大江さん親子との繋がりを意識すると、その宇宙的な在り方もありだと思う、実は難解に見えてとてもユーモア...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年06月16日
1回目はスラップスティックについていけず、再読して漸く面白く読めた。
まず、われわれの子どもについてを巡る対話が面白い。「私小説ではない」のだか、こういった挿話はまさにリアルな感情に根差していると感じられる。転換のドタバタはまさに道化の語りだが、ピンチランナーという言葉に込めた祈り、決意は、この長大...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年03月05日
全体の構成がこれほど奇異な長編もなかなかないだろうけど、その中で章を追うごとに小説の中の常識・世界観・思想がずれて現実から全く掛け離れていく感覚がある。もともと始まりから常識とは微妙に違う位相にあるようで、それが他者の言葉を受け止める・投げ返すという構造に途中から変わるとまったく新しくもはや手に余る...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月31日
本作品「ピンチランナー調書」は雑誌「新潮」に、3カ月に渡って連載されたものを1976年10月に書籍化したものである。私は、高校生の頃から、大江健三郎の初期の作品を中心に読んでいた。この「ピンチランナー調書」が発行されたのも、私が高校生の頃であるが、実際にこの本を読んだのは、大学生の頃だったと思う。当...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月12日
知的障害をもつ子どもを持つ親の思いと核開発あるいは原子力発電に関する反対活動とそれに連なる安保闘争の考え方が主なテーマである。
そして、著者がゴーストライターとして記述するという形式で述べることで、大江健三郎とは別人格の少しフワフワした形になることで、喜劇調を醸し出しているのだろうか。
また「転...続きを読む
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