大きなハードルと小さなハードル

大きなハードルと小さなハードル

836円 (税込)

4pt

4.1

「彼は憎しみでも怒りでも何でもいい、身体に満ちることを願った。…大きなハードルも小さなハードルも、次々と乗り越えてみせる」危機をひたむきに乗り越えようとする主人公と家族を描く表題作をはじめ八〇年代に書き継がれた「秀雄もの」と呼ばれる私小説的連作を中心に編まれた没後の作品集。最後まで生の輝きを求めつづけた作家・佐藤泰志の核心と魅力をあざやかにしめす。

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大きなハードルと小さなハードル のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年08月12日

    ​​​41歳で止まってしまった作者死後にまとめられた最後の作品集という。しかし、どうしてこんなにみずみずしいのだろうか。生前芥川賞候補に何回もなりながら受賞しなかったというが、これこそ芥川賞じゃないか!

    文章リズムの若々しさと、雰囲気がえもいわれぬ。そして何しろ登場人物たちの会話がいい。エスプリ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年01月15日

    第1部「美しい夏」「野栗鼠」「大きなハードルと小さなハードル」「納屋のように広い心」「裸者の夏」、第2部「鬼ガ島」「夜、鳥たちが啼く」。

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    Posted by ブクログ 2022年12月24日

    佐藤泰志作品の映像化は欠かさず観てるので未読だった『夜、鳥たちが啼く』の制作が決まってこの文庫購入。
    まずこちらから先に読んでしまったけど、収蔵順に読んだほうがよかったかな?
    Ⅰ部の5編は連作で登場人物が繋がってます。
    Ⅱ部の2編は書かれた時期、掲載順などは全く関係ないのですが、通しで読むとこの順番...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年05月20日

    「凄春」という表現を使ったのは五木寛之先生だったであろうか…だが敢えて私はこの言葉を佐藤氏の小説に冠したいと思う。
    今回は結婚、離婚を扱った中編1作と短編2作、当然ながら独特の視線で我々の日常では経験することのない設定がされていることは言うまでもない。その世界観が「受け入れられなかった作家」の理由な...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年10月08日

    この作品、労働小説色が濃くなかったぶん、読みやすかった。
    あくまでも個人的に。


    特に後半の二作「鬼ガ島」「夜、鳥たちが啼く」がよかった。
    「夜、…」の方は、村上春樹「風の歌を聴け」を厭世的にではなく描いたら…という印象。
    あくまでも個人的に。

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    Posted by ブクログ 2023年04月03日

    ”世間の眼などどうでもよかった。鳥は夜に眠り、啼かないものだ、と教えてくれる世間など。”

    作品の空気感みたいなもので言えば、一番クセになっている著者。
    今作も男女や家族の3つの短い物語から、カラッと晴れてはいないけど雨でもない、それでいてジトっとともしていないような、独特の空気を感じとれた。
    どの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月02日

    映画、きみの鳥はうたえるがとても良く
    同原作者が映画化されるという事なので読んだ

    父親もアルコール中毒だったし
    私も人の親になってもおかしくない齢にもなったので
    感慨深く読みました

    二編共に平穏とは呼べない日常が描かれているが
    その中でも希望を見い出し先へ歩む
    そんな結末だった

    やはり子どもは...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年07月19日

    この時期に読めてよかった。暑すぎる夏にぴったりの作品集だ。
    IIに収録されている「鬼ガ島」と「夜、鳥たちが啼く」がとても好き。どちらも最後が良かった。最後の良い小説は、読んでいてうんと元気が出る。

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