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女としてのたしなみや慎みを持たず、自分の色情のままに男性遍歴を重ね、淫女とも言えるような奔放な生き方をする母の郁代。そんな母親に悩まされ、憎みさえしながらも、彼女を許し、心の支えとして絶えずかばい続ける娘の朋子。――古風な花柳界の中に生きた母娘の肉親としての愛憎の絆と女体の哀しさを、明治末から第二次大戦後までの四十年の歳月のうちに描く。
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Posted by ブクログ
『青い壺』が話題になっているらしいけど、ちょっと有吉佐和子の中では落ちるんでは?と思っていた当方、本作を挙げる記事を見て多分初読。 これは面白い、この手の大河的小説、最近ない気がする。しかも様々な事象の歴史的流れも垣間見えてエンタメ的に読むことも可能。 でも本作、「生き方の自由」の希求がテーマな気が...続きを読むする。郁代の凄みは朋子を圧倒し続けていたんだと思われ。 いやいや、読んだなぁ、と読後に久々に思った小説でした。
わーやっと読み終わった・・・ もう絶版なのか本屋で売ってないから古本で購入。 まだ有吉佐和子の小説は3冊目だけど、登場する女性達、私好きです。 もう時代とか関係なく、彼女らの何かに固執する強さとか ぶれない芯みたいなものを揺ぎ無く押し通す姿勢って 見てて気持ちいいし、天晴れだと思いま...続きを読むす。 朋子が母の遺言通りに、田沢の家にお骨を納めにお願いするために 赴き、ざっくりと断られた後、 「三つ重ねの包みを受け取るや否や、朋子は田沢家の門柱めがけて、発止と投げつけると、次の瞬間にはもう車中に戻っていた。「走って頂だい、早く。和歌浦へ戻るのよ」」 「あんな家は、一度火を点けて燃やしてしまえばいいのだ。そうすれば、棲んでいた人間たちも頭が切り替わるだろう。焼け爛れた東京が今のように復興したように。」 こんな台詞を朋子に吐かせる有吉佐和子の世界をもっと知りたいと思う。
有吉佐和子さんの本の中で一番お気に入り。女性の内面の感情描写がすごいです。大正(明治かも)から戦後まで行きた女性主人公の生きざまの話。主人公が賢く仕事も出来る人で好き。遊女の母への愛憎っぷりがすさまじいです。超憎いし腹立つけど結局許して受け入れる親子愛。主人公が同じ名前だから余計感情移入。 最近の小...続きを読む説って人生の若い一時期だけに焦点当ててるものが多い気がするけど、有吉さんの作品は一生を描いていてとてもいいです。
絢爛な色彩と感触の世界。「女」を花柳界の中心で生きる美しすぎる母親と、針で支える娘。あまりにも「女」をどっぷり生きていて、圧倒されます。
初作家読み。 血縁に縛られた主人公が母親と妹の勝手さに振り回されそれでも切ることができずあらゆる手助けをする。 小さな頃から勝ち気な性格だからか倒れることなく旅館を築き、終戦後は誰の力も借りずに食堂から大きくしていく才覚を発揮する。 妹の子を養子にするが地元の旅館経営者が腹を痛めた子が1番だと養子...続きを読むにもらった息子の戸籍を返したと話して終わりとなるが、母親が亡くなりやっと苦労がなくなると思いきや妹の子が大人になっても安心できない終わり方でなんともやるせない話。 でも芯のしっかりした生き方に励まされまた頑張ろうと勇気ももらえる話でもある。
まだ女のドロドロ系 最初からほぼ後半まではイライラしっぱなし。 郁代も嫌な女だけど、朋子に終始イライラ。 そんなに憎いなら、見放せばいいものを、やはり血縁というものは切っても切れないもんかね。 ただただ面倒臭いね、親子のやりとり。 でもついつい読み進めちゃう。 有吉佐和子マジック。
芝桜、木瓜の花の正子と性分が似ていると思います。賢くて生真面目で品格のあるところ。だけど朋子がどれだけ正しく清らかに生きても世間一般からみるとけっして堅気ではなく本来ならば、こいさん、お嬢さんでいいところの奥さんになるはずの人が波乱の運命をわたります。 時代背景と風習そして着物、布地などの描写が興味...続きを読む深く毎回勉強になります。
毒親とはこういう人をいうのだなぁ。 朋子の幼少期の心の描写が興味深かった。 2人の幼い娘を育てている今、自身の立ち振る舞いがこうも子に影響するかと思うと恐ろしい。 ただ、郁代のように育児の責任感を一切感じずに生きていけたらどんなに精神的にラクだろうと思う。 毒親の祖母の世話を甲斐甲斐しくしている我...続きを読むが母に勧めたい1冊。
奔放な母と、それに振り回されるしっかり者の娘の愛憎を描く。 そりゃあ誰が見ても母は最低の母親なのだろうが、振り回される方も悪いんじゃないか、もっと毅然とすればいいのに、と思ってしまうのは私が若いせいなのか、それとも時代のせいなのか。 確かに母は褒められた性格ではないのだけど、それでもどこか憎めない。...続きを読む 人は誰しも、自分の思うままに生きたいと思うものだけど、それすなわち誰かを傷つけても構わないということになるのかもしれない。 誰かを傷つけないように生きれば、自然自分がどこかで傷つかずにはいられない。 母にも娘にも感情移入はせず、ただ親子の情愛の不思議さを思った。
有吉佐和子の紀州弁が含まれている小説はいいなぁ。女性の一生を描かせたら有吉は素晴らしい。紀ノ川に通じるものもあるが、また違う趣きの作品。 読み応えがあり、途中なかなか止められない小説だった。自分の母親にも、母親としての自分にも似ていない郁代なので共感はできなくても、とても面白かった。さすが有吉。賢...続きを読むくて我慢強い朋子が不憫で、どうにか結婚するなり、子供を生むなりせめてどちらかは実現して欲しかったのに、作者はそれを与えなかったのが残念でならない。自分としてはもう少し朋子が報われる内容だと良かったな。 郁代が死んでしまった時はさすがに泣けた。「最後に帳尻を合わせたんですね」とつぶやく朋子。朋子がそう思えるなら、それは救いになって良いと思った。そして、自分の骨を半分は朋子に残して欲しいと言っていた事実もまた救われる。もしかして、遺言を実行して欲しかったからかもしれないが、それでも郁代がそう言っていたと分かるのは良かった。 星が5にならなかったのは、どうにも最後の江崎に対する執着がしっくりこなかったのと、なんとなくここまで来たら朋子の最後も知らないと気が済まないなー、と読後思ってしまったから。
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