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著者の上野正彦は監察医としてかつて2万体の検死を行ってきた。
一言も言葉を発しない死体の声を聴き、死に隠された真相を解き明かしていく……
それが監察医の仕事である。
もの言わぬ死体を検死している監察医からすれば、死体でさえあれほど多くのことを語っているのに
生きている子どもたちを見ていていじめの実態がわからないはずがない。
自我の確立のない子どもが果たして自殺するであろうか。
「自殺は他殺である」ということを、もっと広く世間に訴えていく必要がある。
大ベストセラー『死体は語る』の上野正彦による、最後の提言ともいえる本作。
弱者が疎外され、孤立していく社会の闇、警察や学校、教師の怠慢、自己中心的な考えになっていく若者たちの姿に
憂いを感じている著者が、年間3万人の自殺者を出す“自殺大国”となった日本の現状に警鐘を鳴らす――。
タイトル通りに読み解くと世間で自殺と言われているものは、実は殺人だった!というように読み取れる。
だが内容は少し違っていて、自殺といわれているものは直接手を下さなくても死に追い込むという意味で上野氏は他殺であるということを訴えている。
いじめ、家族阻害、パワハラなど理由は様々だが加害者の方は実感がなく平気で人を追い込む。日本の現代社会の病として周りにいる人も見て見ぬふりをする。特に憤りを強く感じたのは子供の自殺問題である。よくニュースになる子供の自殺問題だがその後の大人達の動向を見ていると学校、周囲はもみ消しを謀ろうとする。これは立派な他殺のあとの隠ぺい工作であり犯罪だと思う。この本にあるように人を死に追いやる行為や見て見ぬふりをするということは立派な他殺でありタイトル通り納得の内容である。
Posted by ブクログ 2013年01月27日
「いじめ」や「体罰」による「自殺」が社会問題になっているが、東京都監察医務院長を勤めていた著者の経験から出されていてこの本は、タイトルも衝撃的だが、的をついた提起だと思う。
やや著者の思いが先行し、いじめの問題では、教育関係者などと深く討議をするとよいとも思うが、そうしたことを割り引いても、自殺に...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月03日
タイトルで選んだので、求めていたものとはちょっと異なった。
自殺者の9割が他殺というのは、「それってあなたの感想ですよね?」と読んだ誰もが思ってしまうくらいに9割の根拠がデータで示されていない。
元監察医が検死について職務上経験したことをエッセイにした、くらいで読むのがいい。
タイトルが大袈裟すぎた...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年08月15日
戦前・戦中・戦後を生きた著者が、現代の日本を「自殺」という視点から書き上げた一冊。戦後教育しか知らない自分にとっては、考え方が少々古いと思うところもあるが、人を自殺に追い込んだ者が罰せられない歯痒さは感じる。法医学の知識・技能に優れた警察の検視官を増強する案は良いと思う。後半1/3を占める第4章は監...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年03月21日
上野先生のコメントが、最近の世相に非常にマッチしている。
特に、いじめについて。
いじめは無くなるものではない、あるものとして対応する。
「わが校にいじめの事実はなかった」などという説明はありえない、
には全く同感。
本書で覚えておきたい事実。
一人暮らしと家族と同居の老人を比べた場合、家族と同居...続きを読む
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