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Posted by ブクログ 2021年08月31日
3つの短編のうち、『扉を開けて』が一番考えさせられた。一才の息子をなくした夫婦、その息子と偶然にも同じ名前の男の子が最初に出てくる。そこから惹かれた。終始悲しい気持ちが胸からあふれる感じ。
『陽だまりの猫』は旦那の伸夫さんという人間と、決断力がなく酷く不器用な みどりさんの夫婦のストーリーに苛立ち...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年04月22日
解説の篠田節子さんが言っているが、夫婦関係について書かれているにも関わらず婚外の異性関係は描かれてない。僕が今まで読んできた夫婦を扱った小説は必ずと言っていいが、婚外の異性関係が描かれていた。だから、夫婦関係について書かれている小説の中で異質であり、また混沌とした
部分も多く見られ、内容は重いもので...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年04月11日
重松氏は、重いテーマを「どこにでもある大問題」として描くのが大変に上手い作家さんだと思います。
だから、「うっぜー鬱小説」とか、「あるある日常小説」とか、そう思って自分から切り離すことができない。
感じるのは、一般常識としての痛みでなく、自分の中に確実に存在する痛み。かつて経験したことのある痛み、も...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年04月28日
「見張り塔からずっと」
家族の終焉。
重松清さんと言えば、心情を描くのが抜群に上手い。だから心があったまるものは、普通の小説よりももっとあったまる。が、決して暖かいものだけではない物語になると、より辛い気持ちになったり、悲しくなったりしてしまう。本作は、間違いなく後者に該当する中編集です。収録さ...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月16日
質的には高い作品です。物語の中にどんどん引き込まれていきます。しかし、怖いですね。
「カラス」はニュータウンのマンションで起こる現代版村八分、大人のいじめを加害者の立場から描いた作品です。陰湿な喜びを感じながら、一方でいつか自分が被害者になることを恐れる、そういった加害者心理を上手く描き出していま...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年02月29日
短編3作。中でも「カラス」が好き。共感とは言い難いけど、どこか心に突き刺さるものがある。重松さんが持つ繊細さや感受性、またその表現力といい他の作家とは一味違う読者の心揺するツボがある。
この作品は重松さんがまだ小説家として駆け出しの頃に書かれたもの。現在の活躍からも分かるように、非常に将来性を感じら...続きを読む
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