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カジノに入れ込み、注ぎ込んだカネの総額106億8000万円。一部上場企業・大王製紙創業家に生まれ、会長の職にありながら、なぜ男は子会社から莫大な資金を借り入れ、カネの沼にはまり込んだのか。その代償として、塀の中に堕ちた男の懺悔がここに―
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Posted by ブクログ
バカラで熱くなっていくところは、博打の種類も金額も違いますが、沢木耕太郎氏の『深夜特急』黄金宮殿を思い出しました。佐野眞一氏への批判で、ノンフィクション作家ではなく、フィクション作家には笑いました。アルコールとバクチへの依存を除けば極まともな経営者だったようですね。
大王製紙前会長の井本意高の懺悔録。 著者は大王製紙の創業家に生まれ会長職になりながら、カジノに依存していくさまを冷静に書き綴っている。 しかし、前半は真っ当なビジネス本になっており驚いた。 父親のスパルタ教育・赤字子会社を立て直したエピソードなどは参考になる。 後半は、芸能界との華麗なる交...続きを読む流やギャンブル依存症への顛末になってくるのだが、読みやすい。 氏をホリエモンが援護してきている点も興味深い。 いつか、華麗なる復活を成し遂げるのではないかと、ひそかに期待してしまう。
100億円を超える額をカジノにつぎ込むまでの 過程や心の動きを知りたくて読んだ。 「言い訳じゃないか」「反省しているのかな」 と思う部分もあるにはあったが、自分のことを 終始客観的に捉えて書かれている所には感じ入った。
大王製紙の創業家の当時会長が、マカオとシンガポールのカジノで子会社の資金106億円すった話を自ら語った本。 筑駒-東大法学部と進み、ある種の帝王学を先代の父親から学び、銀座・六本木で経済人脈を作り、創業家の長男として経験を積み、若くして社長として大企業を経営した、かなりの成功を収めたビジネスマンで...続きを読むあったことがわかる。単に金持ちの馬鹿御曹司でお飾りで社長になっていたわけでないことが伝わってくる。ビジネスについて、「徹底的に」や「とことん」といった情緒的な言葉を廃し、数字を大事にして5W2Hを明確に定量化することの重要性を説く。(二代目である父が『私は努力しています』というものを一番困るというところとつながる) 取り調べの可視化を拒否する理由となった交友関係が少し垣間見ることができるが、日本の中にも相応の格差というものがあるんだろうなと改めて感じさせる。著者は明らかにその頂点に近いところにいたのだ。 だからこそ、週末になるとシンガポールに飛び、24時間以上も飯も食べずに連続してバカラをやって、月曜に間に合うように日本に戻るということをなぜ繰り返していたのか不思議である。バクチにはまるというのはそういうことなのかと思う。子会社のお金でありながら、運転資金でないからと自分の自由になるお金のように思っていたというのは、自らの行動を無理にでも正当化しようとする異常な心理状態であったことを表している。ただ、それを異常と片付けるのではなく、条件さえ揃えば誰にでも起きうる事象であると考えることが取るべき謙虚な姿勢なのかもしれない。ただ、その条件が揃っていないだけだと。 また、取り調べにあたった検事に親近感を覚えた、というのは、佐藤優や堀江貴文が取り調べを描写するときにも出てきたように思う。担当検事との共感は、実は一般的な心理学的な影響で説明できる検事側のストラテジーなのかもなと思った。 堀江氏が早々に座布団を送ったというエピソードは面白い。悪気のない経済事件で実刑判決を受けて拘束されることの理不尽さを共感しているのかもしれない。 それにしても、堀江貴文も藤田晋も本書の著者の井川意高も学生時代に麻雀にはまってたのか。時代なのかもしれない。 「「バクチをやる人間は、結局のところ皆バクチに向いていない」のだろう。皮肉なことに、「バクチをやらない人間ほどバクチに向いている」のである。」 「バクチに向いていなかった」で済ましてしまうべき問題ではないのではあるが。 ギャンブル以外では優秀な経営者であったと言いたげ。でもね、やっぱりあれだけの上場企業が土日を無為に過ごして大丈夫というのが創業家社長の甘さだったりするのではないのだろうか...。
元社員として真相知りたく一気に読んだ。 井川一族の詳細、意高のギャンブルに埋もれていった経緯もしっかり判った。 創業家の御曹司だからこそ起き得た事件だと思った。
YouTubeとかで井川さんを知り本を拝読! YouTubeでは、頭の切れる人で経済や歴史に詳しい方という印象。 序章から一般人では考えられない額を賭けていたりと小説のような自叙伝で面白かった。
どうしたらあれだけの大金を借りられて、どうしたらあれだけカジノに依存してしまうのか不思議だったが、病気だったと言われれば納得だし、あれだけの会社の御曹司なのだからそりゃ使えるお金も桁違いと納得。 私の父も同じような暴君で育てられたから長子としての気持ちは共感した。 最近のyoutubeでの雰囲気は品...続きを読むがあるようには見えないけどね…
大王製紙創業家の3代目にして元会長・井川意高氏の自伝。 伊予三島の豪邸暮らしから、念願叶っての東京生活、子会社社長から本社専務での活躍、派手な交友関係、父との関係、、、そしてギャンブルへ身をやつして行く半生が語られます。 "なんだか物凄いものを読んだな"と言う読後感。 &q...続きを読むuot;超優秀だけどクレイジー"。マーティン・スコセッシ監督の映画みたいです。この人は本質的には、純度が極めて高い能力の高い人なんでしょうね。じゃなきゃ大企業の経営を上手く舵取りする一方で数兆円とも言われる負けに堕ちていくなんて芸当は出来ないと思う。 8章の"ギャンブルに向いている人、向いていない人"が特に圧巻でした。
自身のカジノでのギャンブル資金の融通のため、総額106億円を超える巨額の不正融資を自身が会長勤める会社の子会社から引出し、特別背任で有罪、執行猶予なしの懲役4年実刑が確定した著者の手記。 本人自身の執筆なので、どこまで真実が記載されているのかはちょっとわからないが、少なくとも甘やかされて育った単なる...続きを読む金持ちのボンボンによる事件ではなかったようでである。 途中にある、芸能人、財界人とのつきあいの模様も、カジノ問題と直接は関係ないが、面白い。 また、終わりの方で、ノンフィクション作家の佐野眞一氏の本事件の記事内容があまりにでたらめだとして、解説を付けて反論しているところも興味深く、たとえ有名作家の取材であっても、週刊誌の記事をそのまま鵜呑みにするのは要注意、とあらためて気づかせてくれた。 金額の大小はあるものの、ギャンブル依存症の本人が依存症になるまでと、依存中の心理については、普通のギャンブル依存症と同様であると思わるので、今後日本にもできるであろうカジノの関係者は依存症対策の参考書としてぜひ読んでいただきたいと思った。
GOONを使うようになってから、大王製紙って会社を認識するようになってそんな時に出会った本。 グループ会社の余剰資金にまで手を出しカジノにのめり込んでいく様は一体どんなだったのか、何がそうさせたのか興味があった。 つまるところ、井川さんはギャンブル好きだったのだろう。ギャンブルに依存するだけの要素を...続きを読む持ち合わせていた。誰もが抜け出せなくなるほどのめり込むなんてわかってたらギャンブルに手をつけるわけない。 中盤に出てくる芸能ネタは面白かった。 井川さんがシャバに出てからのこれからが楽しみである。
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熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録
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