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――オウムの中から見ると、外の世界はどう映るのだろう?1995年。熱狂的なオウム報道に感じる欠落感の由来を求めて、森達也はオウム真理教のドキュメンタリーを撮り始める。オウムと世間という2つの乖離した社会の狭間であがく広報担当の荒木浩。彼をピンホールとして照射した世界は、かつて見たことのない、生々しい敵意と偏見を剥き出しにしていく――!メディアが流す現実感のない2次情報、正義感の麻痺、蔓延する世論(ルサンチマン)を鋭く批判した問題作!ベルリン映画祭を始め、各国映画祭で絶賛された「A」の全てを描く。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年05月31日
オウム真理教のドキュメンタリー映画『A』の監督、森達也氏が作品上映までの道程を記した本書。ドキュメンタリー畑を歩んできた氏の文章はやはりドキュメンタリー的である。点の集合で絵柄が浮かび上がる点描画のように、遠目に見ると一つの像が現れるモザイクのように、本筋には無関係のような描写を書き込むことで、本筋...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月25日
オウムのドキュメンタリー映画「A」の撮影について、森監督自身が振り返っている本。
オウムサリン事件で、マスコミはろくな取材もせずに、あらかじめ用意されたストーリーに沿って、視聴者が望む形のレポートを量産する。
オウム内部では、外部世界と隔絶し、外のことを考えずに純粋培養的に生活をしている。
この...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年04月03日
以前から気になっていたが、なかなか手を伸ばせずにいた。
それが、このタイミングで購入。
品川のくまざわ書店で、森達也関連の本が3冊もあったのだ。
読んでみて、もっと早く読めばよかったと思ったほど。
マスコミの機能不全を指摘したいがためではなく、
日本全体が陥ってしまった「思考停止」という言葉に気...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年11月01日
村上春樹の『アンダーグラウンド』を再読
→某雑誌の最新号で森達也のインタビュー記事を読む
→「そいえばこの人は『A』っていうオウムの映画撮っていたなぁ」
→某お気に入りの古本屋で本書の発見
というつながりで読んでみました。
自分はこの『A』という映画見ていないし、オウム事件の際のマスコミとかはま...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
「思考停止」この本を読んでいる最中、この言葉が何度も頭をよぎった。
マスコミ関係者、テレビを見ていた視聴者、全てが思考停止していた中で渦中の団体の人間が一番考えていた、という皮肉。
その団体がやったことだけみれば、もう紛れもない極悪の団体だけど、事件の全容を見ると正しいのはどっち?という感じがする。...続きを読む
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