叫び声

叫び声

1,353円 (税込)

6pt

新しい言葉の創造によって"時代"が鼓舞される作品、そういう作品を発表し続けて来た文学者・大江健三郎の20代後半の代表的長篇傑作『叫び声』。現代を生きる孤独な青春の"夢"と"挫折"を鋭く追求し、普遍の"青春の意味"と"青春の幻影"を描いた秀作。

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叫び声 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年06月11日

    だれか一人が遥かな救いを求めて叫び声を上げる時、それを聞くものはみな、その叫びが自分自身の声でなかったか、考えたくなるものだ。

    小説の中に描かれた人間模様は、「青春」とか一言で表されるような生易しい様相ではなかった。しかし若者たちの抱える叫び声は、少しずつ自分の中に染み込む気がしたのも事実である。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年02月19日

    フィクションをあまりに切実に受けとめすぎるというのは欠点である。しかし記憶に残るのは自分と合わせ鏡のような小説ばかりだ。おもしろい小説は苦痛を伴う。

    ところで岸政彦には彼ら3人にまたこう言って励ましてあげてほしい。
    「若いやつ頑張れよ。だいじょうぶやで、もうすぐ若くなくなるから。そうなったら楽にな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年10月26日

    かなり読みやすい。
    皮膚をえがくのにもいちいちつきまとうじめじめとした失望感が、青春のどうしようもなく輝かしい・淡い希望にもおよんで、彼らを失意の底に陥らせる。
    この青年たちに固有の絶望感はしかし、やけに生々しく実に青春的で、どこか清々しい。

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    Posted by ブクログ 2015年05月26日

    うわぁぁぁーーーーーっ!
    確かに、しっかりと、その「叫び声」を聞いた・・・。

    「人間みなが遅すぎる救助をまちこがれている恐怖の時代には、誰かひとり遥かな救いをもとめて叫び声をあげる時、それを聞く者はみな、その叫び声が自分自身の声でなかったかと、わが耳を疑う」(ジャン=ポール・サルトル)

    生臭さと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    人種も年齢も違う4人の青春劇。

    最初は本当に明るい青春劇のような始まり方なのですが、(一人のアメリカ人青年の呼びかけで、ヨットでアフリカに行こうという計画の元に4人が集まる)少しづつ、それぞれの倒錯している部分が事件を引き起こしていって、それがすべて最初にアメリカ人青年が起こしたある事件に起因し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    僕が思う良い小説ってのは実は読むのがどれだけ苦しかったかってことに起因しているかもしれない。
    この『叫び声』はまさに僕が思うそれ的な小説だということが出来る。(今回は電子辞書が手放せない位生きていく中で聞くことの無い響きの言葉が頻出していてそういう面でも苦しんだ;; 純文学度が高いってこと?)
    自分...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年10月28日

    ものすごい作品だった。特に怪物の章は身震いした。よくこんな文章書けるものだ。大江さんしか書けないだろうな。
    複雑の想像つかない驚異的な言い回しで笑っちゃう時もあるんだけど、慣れてしまえばこの文章が病み付きになる。
    いろんな意見があるかもしれないが、自分は大江さんはノーベル文化賞に抜群にふさわしい方だ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年07月30日

    文章がエロい。性的な意味ではなく。
    個別の文章と全体、両方を見てキラキラした美しい要素を感じる。

    ジャギュア、いいね。

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    Posted by ブクログ 2011年05月09日

    相変わらず盛り上がりまでがスローな大江健三郎氏のご本。
    物語の2/3を過ぎたあたりからガンガン負の方向に展開していってもう大好きです。

    物語の最後は最低でした。
    読むんじゃなかった、金返せ!の最低ではなく、鬱なシメ方というのでしょうか、こういう類の最低な話は素晴らしい。

    11.05.08

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    Posted by ブクログ 2022年09月27日


    伊坂幸太郎を筆頭に、絶賛される事の多い本作だが自分はハマらなかった方。
    エネルギーを加えて描くべき人物が分散されていていたり、ギトギトした人物の描写が少なく薄口に感じた。

    0

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