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Posted by ブクログ 2024年02月22日
表題作含む中篇2本。
『告別』は、告別式の話から始まり、少しずつ時系列を遡っていくトリッキーな構成で、死んだ友人が抱えていた孤独、愛についてを絡めて踏み込んでいく。作者のこういった先鋭的な物語手法は、今や巷に溢れながらも、非常に有効的で知性を感じる。個人的大傑作『死の島』の習作とも捉えれる本作、ボ...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月04日
福永武彦はもうありえないくらい頭がいい。人間が生きることへの深い洞察、それを文章として組み立てる文学性、すべてを兼ね備えたわたしが最も愛する小説家。
告別は模索のあとがうかがえる。今までとは少し違った表現方法を用いて、次々と時系列がとんでいき、文学として深く大きくまとまった主題性は感じないけれど、生...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月27日
上条慎吾、というひとを追悼するために書いたのかな、と思うけれど、(モデルがいるのかどうかはわからないけど)そのわりには上条の魅力が伝わってこない。
何かを創り出したくて、できなくて、教師や評論をやっている自分を恥じている。異国で知り合った女性に惹かれ、でも家庭を捨てることはできず、どちらも傷つける。...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月12日
生と死を語るときにもっとも大事なのは、その語り手が何者であるかがはっきりとしていることなのではないかと思う。大切なことほど誰が言っているのかというのは重要視したい。
「告別」においては生と死に関する思考の中心にいる上条慎吾の存在を掴みきれぬまま読み終えた気がする。だからか書かれている言葉と思想に惹か...続きを読む
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