セリヌンティウスの舟

セリヌンティウスの舟

440円 (税込)

2pt

大時化(おおしけ)の海の遭難事故によって、信頼の強い絆で結ばれた6人の仲間。そのなかの一人、米村美月が、青酸カリを呷(あお)って自殺した。遺された5人は、彼女の自殺に不自然な点を見つけ、美月の死に隠された謎について、推理を始める。お互いを信じること、信じ抜くことを、たったひとつのルールとして――。メロスの友の懊悩(おうのう)を描く、美しき「本格」の論理。

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セリヌンティウスの舟 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2013年09月25日

    「僕たちの関係を、大人同士のうわべの信頼関係と軽んじてはならないと思う。誰しも自分の問題は、自分の世界の中で解決しなければならない。荷が重くて、大変で、辛いことだ。そんな日常の中で、僕たちには自分の世界の外に、無条件の信頼が存在する場所があったんだ。この仲間たちだ。それがどれほど貴重なものか。そんな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年01月12日

    漂流して生死の境を共に経験して以来、強い絆で結ばれた6人。
    ダイビングには必ず6人で行き、その後は飲み明かす。
    いつもと同じだと思っていたその日、皆が酔い潰れた後、彼女は自殺した。
    遺書もあり、警察の捜査でも自殺と断定されたが、彼らは不可解な点に気付く。
    ただの友人ではない彼らだからこそ気付いた疑問...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年03月16日

    海難事故をきっかけに強い絆で結ばれた6人の男女。そのうちの1人の自殺に不自然な点を見つけた仲間は、真実を解き明かそうとする。

    石持さんの作品は思考・考察の描写が細やかなところが気に入ってますが、この作品もそれは健在で、思考の果てに陥る矛盾にまで話が広がっていくので、登場人物の心情に深く入り込むこと...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    面白かったです。堪能できました。ちょっとくどいくらいの本格物です。じっくりと推理したけど、やっぱりおいらのへなちょこ推理では足元にも及びませんでした(笑)・・・が、しかし、小説だから許せるけど、自殺を美化することはおいらには出来ません( ̄‥ ̄)=3 フン

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    Posted by ブクログ 2018年05月22日

    人の死が関わるミステリと言えば、探偵ものや刑事ものなどの犯人を探し追い詰めていくものが多いと思うけど、このパターンはわたしには新しく感じられた。

    かつてダイバーとして危険に晒され生死を共にした6人。
    特別な関係となった彼らは1,2ヶ月に1回は集まってダイビングを楽しむ生活をしていた。
    ところがいつ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年06月02日

    マンションの一室という、狭い空間で話が進んでいく。少々ファンタジー的要素があるが、違和感なく最後まで飽きずに読めた。

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    Posted by ブクログ 2009年12月18日

    海難事故からの生還で、強い絆で結ばれた6人の仲間。
    その1人が、自殺してしまう。
    残された直筆の遺書、用意した青酸カリの出所は、全て自殺を物語っていた。
    しかし、たった一つの不自然な点から、5人は彼女の自殺に疑問を持つ。
    彼女の死は、本当に自殺なのか?
    ってな話。

    完璧に整った、自殺以外ありえない...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年04月17日

    石持 浅海氏の作品で、登場人物の心理描写を
    中心にしたストーリー。
    派手なアクションやイベントが起こるわけではなく、登場人物(5人)の会話で構成する話。

    大時化の海の遭難事故により、強い信頼で結ばれた6人の仲間たち。
    そのうちの一人、米村 美月が青酸カリで自殺した。

    四十九日の夜、集まった5...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年10月13日

    大きな場面展開などはなく、一つの死に対する疑惑を語り合うだけなのに、ここまで読ませるのは流石です。
    過去に起きた漂流場面の緊迫感たるや、経験者なんじゃないかと思うほどでした。
    しかし、結末に至っては予想を越えるものではなく、少し肩透かし。
    とは言うものの、犯人特定に至る、ある気付きは唸らされました。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年09月07日

    最初の50ページでこんなに悲しくなったミステリは今まで読んだことないのです
    展開が分からなくても、序盤で「おや?」と思う伏線がちゃんとあって、よく分からなくても辿り着くは着くのです
    ただ、何を疑問に思って、何に繋がっていくか。
    ミステリを読む上でとても大事なお話だったのです

    あまりミステリを読んで...続きを読む

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