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「犯人だって、好きで犯罪に走ろうとしているわけではありません。必ず迷いがあります。その段階でうちに来てもらえれば、犯罪の発生を未然に防ぐことができます」――そのNPO法人には、罪を犯すか悩む人が相談にやってくる。相談員はそんな犯罪者予備軍たる人々から聞き出した犯行計画の穴を次々と指摘していく。不備を突かれた者たちの殺意は、果たして本懐を遂げるのか。犯罪発生を未然に防ぐ!? 新しい形の倒叙ミステリ短編集!/【目次】「五線紙上の殺意」高校時代の同級生とコンビで音楽活動をする有馬駿。その相方に裏切られた恨みを晴らすために相手を殺すと心に決めている。/「夫の罪と妻の罪」夫が人を殺す瞬間を目撃した妻は、事件が発覚する前に夫を殺し「殺人犯の妻」となるのを避けようとする。/「ねじれの位置の殺人」服部建斗は思いを寄せていた女性を水難事故で失った。彼女が増水した河川敷から逃げ遅れた原因が双子の姉にあると考えた彼は、復讐を誓う。/「かなり具体的な提案」パートナーに暴力を振るわれていた英会話教室の講師を見捨てて死なせただけでなく、その責任を擦り付けてきた知人に、日下部渉は殺意を募らせる。/「完璧な計画」同性の恋人が世間の目を気にしてお見合い結婚をすることになった目黒恵利。見ず知らずの男性に恋人を奪われる現実に耐えられず彼女の殺害を目論む。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年08月14日
殺人予備軍である相談者が足を運ぶNPO法人での、相談員との会話からその犯罪を未然に防ぐ(?)ストーリが展開される傑作短編集。斬新な切り口と、短編には必要不可欠な冒頭からすっと物語に入っていける語り口は相当なもの。どの作品も冒頭から同じような流れで進みながら、終わり方が絶妙に相違するところも流石だ。た...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月13日
罪を犯すかを悩んでる"犯罪者予備軍"の人たちの駆け込み寺と言われてるNPO法人。NPO法人の相談員に相談して罪を犯さないようにする、が目的なんだけど、読んでて何かおかしいと思った。この相談員はプロの殺し屋かな?と思えて、更に怪しい。
確かに相談者たちの言うことを否定はしてる。
でも、「?」となり「お...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月17日
犯罪を考えている人の相談にのるNPO法人、その中でも一号室は人を殺めようとする人が入る部屋。完全防音、録画録音なし、相談員は細身で特徴のない男性。五つの短編では、いつもその部屋で相談する。そして、相談者はアクションを起こすのだけれど…。
毎回、相談員が的確な回答するので、推理小説マニュアルっぽい印象...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年11月12日
いやー面白い!!
寝る間を惜しんで読みきってしまった。
殺人を考えている人の駆け込み寺のNPO法人。
ここで相談することで殺人を思い止まる、はずが、あれ?!
短編集で、それぞれ違った展開になるので、それぞれの結末でびっくりする。
相談員の感情が全くと言っていいほど感じないので、おめでたいくらい冷...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年10月15日
殺人を引き止めるため、その予備軍から相談を受け計画のダメ出しをするNPO組織。でもその気になっちゃうとなかなか止めないんだね、といった感じの小説集です。
1話づつ捻りの度合いが上がっていくのが面白かったです。ただ結局は犯罪者が主人公なのでスカッとする終わり方をしないのはお約束と思っていてもモヤモヤ...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月12日
犯罪予備軍たちの駆け込み寺と呼ばれているNPO法人に今日も殺意を抱く人が相談にやってくる。
この相談員が冷静で鋭い。
悩める犯罪者予備軍の犯行計画の穴を次々と指摘していき、問題点を洗い出す。
そんな杜撰な計画では無理ですよと言うわけだが…。
果たして彼らの殺意は、相談員によってどうなったのか…。...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年09月04日
舞台は架空のNPO法人。そこは殺人に手を出そうか迷っている犯罪者予備軍の駆け込み寺。犯行計画を聞いた相談員が次々と穴を指摘していくという形式で徹頭徹尾ハウダニット(と少しホワイダニット)に主眼が置かれた変則的な倒叙ミステリー短編集。倒叙ではあるが、犯行は防がれたのか?それとも実行されたのか?は各話の...続きを読む
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