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雨の港で海中へ転落した車。妻は助かり、夫は死んだ――。妻の名は鬼塚球磨子(おにづかくまこ)。彼女の生い立ち、前科、夫にかかっていた高額な生命保険について、稀代の悪女“鬼クマ”と断定しセンセーショナルに書き立てる記者と、孤軍奮闘する国選弁護人の闘い。球磨子は殺人犯なのか? その結末は? 桃井かおり、尾野真千子らが熱演した名作推理サスペンス。明治の藤田組贋札事件を描く「不運な名前」併録。
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原作が知りたかった
何度か映像化されている表題だが、それぞれ結末が違うらしいのでオリジナルを読みたかった。終末「嫌な予感がする」と感じてはいたが、「ここで終わるのか!」と感嘆した。もう一作は時代考証を理解できる方におすすめだ。
#深い #ダーク
全てのプロットが最後の一行のために敷かれていると感じました。 小説の方がやはり、筋書き・展開どれをとっても一枚も二枚も上のような気がします。 テレビはあくまでも今一番売れっ子の二人を登用しテレビ士立てにうまくできていましたが・・・
Posted by ブクログ
YouTubeでおすすめに挙がってきた映画「疑惑」(桃井かおりさん出演)を観て、原作を読んだことがないことに気がつき、読みました。 桃井かおりさん版の鬼クマ、私が中学生くらいの時に観た記憶あり、その時も思いましたが、今観てもその演技にひきこまれます。あんな女優、今いますかね?? 映画とは違う、ま...続きを読むさかの結末にちょっと驚きました。
2編の中編集。30年ぶり位の再読です。 すっかり内容を忘れてしまっていました。 「疑惑」は桃井かおりさんのラストシーンの意味深な笑みが目に焼きついていたので、原作のラストがこんなだったかぁ〜と思う次第ですが、これはこれでおもしろかった。 素行の悪さで人を判断してはいけないとつくづく思う内容でした。 ...続きを読む「不運な名前」は偽札の話でよく分からなかった。
「疑惑」は人間とは主観で物事を考えてしまう生き物なんだなと思わせられる作品であった。読んでいくうちに読者のわたしたちも鬼塚球磨子に対して憎悪の感情を募らせていくようになっている。読者は球磨子が然るべき罰を受けることを願ってしまうけれど、それと実際に罪を犯したか否かという事実はまったくの別物であって慎...続きを読む重に検討しなければならない。人を裁くことの難しさ、そして「面白さ」もわかるような気がした。松本清張作品で、人を殺してしまうのはいわゆるサイコパスではなく、ごくありふれた人である。その人たちがいかにして人を殺してしまうかを丁寧に描いてくれているので、そこが好きだなと思わせられる。
初めて読む松本清張。短編が2つ入っており、松本清張初心者にはうってつけの読みやすい物語。 表題作『疑惑』の最後の終わり方にゾワッとしました。
桃井かおり主演の映画で鑑賞。 桃井かおりの演技に惹かれてしまった。見るもの全てを敵にしてたかと思うと、同情を買うような演技。 昔の映画だから食わず嫌いのところもあったが、観てよかった。次は原作!
「鬼熊」ってあだ名だったら嫌だ。本名、鬼塚球磨子(おにづかくまこ)34歳。ホステス。身長171センチ、体重61キロの迫力ナイスバディ。顔はまあまあだが妖艶な雰囲気を持ち、性格は超ヒステリック。ヤクザの子分がいる前科4犯。めっちゃ怖いやん。そんな鬼クマには保険金目当ての夫殺しの容疑がかかっている。状況...続きを読むは真っ黒。しかし物的証拠はゼロ。裁判の行方は如何にー。何度も映像化されて結末は知っていたが、なかなか楽しめた。原作だと鬼クマがこんなに存在感あるのに一切登場しないのも面白い。いろんな意味で『先入観』を問う物語。
再放送も含めて立て続けで「疑惑」のドラマが放送されたのに合わせて原作を読みました。 ドラマは2時間という枠があるので、何となく分かりにくい印象がありましたが、原作を読んで、なるほど!と思えました。 やはり、原作を超える映像って、なかなかないものです。
「疑惑」「不運な名前」の2作品が所収。「疑惑」は、雨の港から転落した車、乗っていた老齢男性の夫は水死、妻は助かる。前科のある女性ホステスのつま、夫にかけれた多額の保険金から憶測呼び書き立てるマスコミ。国選弁護人が、徐々に妻の嫌疑を晴らしていく。「不運な名前」の舞台は、北海道の月形にあった樺戸監獄。こ...続きを読むの資料館を訪れ、偶然出会った観覧者3名によって偽札作りで収監され亡くなった熊坂長庵の冤罪を解く推論が展開される。かつて印刷工として働いていた経験をもち松本清張ならでの詳しい印刷技術がとうとうと綴られる。
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