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〔英国SF協会賞/ローカス賞受賞〕宇宙の蛮族アウスターの侵攻に対抗すべく、連邦の無敵艦隊が投入され、熾烈な戦火の中にとり残された惑星ハイペリオン。この星にある、時を超越した遺跡〈時間の墓標〉を訪れていた七人の男女の眼前で、ついに幾多の謎が解明されるときが近づいていた! 傑作未来叙事詩第二部
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Posted by ブクログ
ー “来世というものはあるのかしら。目が覚めてみたら、すべてが夢だったなんていうことがあるのかしら。きっとあるわよね、人間というものは、こんな苦しみを受けるために創られたんじゃないもの” ああ、ファニー、きみは知らなかったんだ!人はまさに、そのような苦しみを受けるために生まれてきたことを。つまると...続きを読むころ、人が自意識と呼ぶものは、苦しみの波濤のあいまに生じる澄んだ潮だまりにすぎない。人はみな、みずからの苦しみに耐え、それを抱きしめるように創られている、運命づけられている。そう、狼の仔を腹に隠したスパルタ人の泥棒がその仔に腸を食いつくされるように。 ー やっと4冊読み終わった。長かった…。 SFの全てが詰まっているとは、まさにその通りで、ありとあらゆるSFの構成要素がこの作品の中にあり、それでいてとっ散らかることもなく素晴らしい結末まで一気に読ませてくれる傑作。 もう、とにかくすごい! 300年後が舞台の『エンディミオン』と『エンディミオンの覚醒』全4冊が残っているのでまだまだ終わりそうにもないな…。 しばらく時間をおいて読むか。
面白かった。これがネビュラ賞を取れてないなんてどうなっているのだろう。しかし、解説読んで、納得。非常に人気のある話しだった。しかも、このつぎのエンディミオンはもっとおもしろいらしい。楽しみ。 シーユー・レイター・アリゲーター、インナ・ホワイル・クロコダイル このセリフでほろりと来てしまうとは。思いも...続きを読むよらなかった。
感動の面白さの続編、有り難い 表紙 8点生籟 範義 酒井 昭信訳 展開 9点1990年著作 文章 8点 内容 895点 合計 920点
宇宙の蛮族アウスターの侵攻を受ける辺境惑星ハイペリオン目指して、連邦軍FORCEの無敵艦隊が出撃していく。連邦の主星タウ・ケティ・センターからその光輝を見守るのは、超高度AI集合体<テクノコア>が19世紀の詩人ジョン・キーツに模して作り出した人造人間ジョゼフ・セヴァーン。自分がなぜこの世界に送り出さ...続きを読むれたのか理解できないまま、セヴァーンは連邦の最高権力者マイナ・グラッドストーンから謎めいた厚遇を受け、その傍で連邦内の混乱と権謀術数を観察していくことになる。 一方、惑星ハイペリオンにおいてようやく<時間の墓標>に辿り着いた6人の巡礼達は、激しい時潮と物資の欠乏に悩まされながら、一人また一人と不思議な現象に見舞われ、<苦痛の神>シュライクと対峙することになる。遂にシュライクに相見えた巡礼達が取った行動は?そして、惑星ハイペリオンの行く末は? 前作「ハイペリオン」上下巻に続いて、これで物語は一応の完結を見ます。といっても、物語の構成は「ハイペリオン」と本作とではかなり対照的。 巡礼達一人一人の個人的な体験談をじっくりと腰を据えて順番に描き出している「ハイペリオン」に対して、本作は連邦中枢部も巡礼達の動きも把握できる能力を持つジョゼフ・セヴァーンを狂言回しに据え、タウ・ケティ・センターもハイペリオンもその他の連邦内惑星も<テクノコア>の仮想空間も一緒くたにして、どんどん画面を切り替えつつ同時並行でストーリーを展開させるという、ものすごい情報量とスピード感溢れる構成。上巻ではまだ「バラバラな話が平行して進んでいる」感じで、この先どうまとめるのかちょっと不安になるぐらいなんですが(^_^;、下巻に入ってそれまでの話、未解決の謎が次々と一本のストーリーラインにしゅっとまとまり、怒濤の大団円に向かって猛スピードで突っ込んでいく様は、エンターテインメント作家ダン・シモンズの面目躍如。「ハイペリオン」上下巻も含めて、この物語世界で経過した時間を考えてみると、おそらく数週間、ひょっとしたら数日程度の出来事なんですよね。物語世界の密度の高さに、くらくらします。 鴨のイマジネーション不足もあって、正直なところ回収し切れていない謎やちょっと気になる展開もないわけではありません。重要なファクターの一つである「人間の理解を超えたAI」という設定が、昨年末に読んだ円城塔氏の作品とダブって既視感を覚えたりもしました。が、そんなことどうでもいいんだよ、だって面白いんだから!と声を大にしたくなる、圧倒的なスピード感とリーダビリティの高さ。前作同様、美しい情景描写も読みどころの一つです。 これ、もうちょっとストーリーをすっきりさせて、映画化したら面白いだろうなぁ。と考えたりもするんですが、じゃぁどこをすっきりさせるか、というと、どこも外せないというこのストーリーの濃さ(笑)いやいや、楽しませてもらいました。再読するにはかなりの体力が必要そうですが(^_^;
一体どんな結末になるのかはらはら、わくわくしながら、どんどん読みすすみました。 時間、空間、人間を超越した存在の行方、これだけ各登場人物の背景がしっかり書かれていて、そのどれもが見事に溶け合って一つの物語を紡いでいることに感動しました。 一番良かったのは、単なる宇宙戦争や、登場人物描写だけで終わっ...続きを読むていないことです。根底には、人間がどこから来て、どこへ行くのか、という作者の問いかけが存在しています。私も、物語を読み進めていく中で、一緒に考えていました。
SFに関して詳しいわけではないが、SFの王道的展開になっていると思う。それでも引き込ませるプロット、そして訳は素晴らしい。ばらばらだった話が一本になっていく様は目を離せない。
ハイペリオンシリーズは、「SFを読んできたご褒美」なのだという そうかもしれない、ここに至ってやっとわかったよ、ものすごい傑作だわこれ 息もつかせぬ展開、こんなに面白い!とページをめくる手が止められなかったのは久しぶり! むっちゃくっちゃ面白かった! フィドマーン・カッサードが好きだなあ テクノコア...続きを読むの陰謀、雲門、聖十字架、シュライク―苦痛の神、テイヤール的進化論(オメガ・ポイントへ)、優美きわまりないアウスター、苦悩するマイナ・グラッドストーン… もう一回、この本を読んでなかった自分に戻ってわくわく感を味わいたいくらい
前作『ハイペリオン』で張られた多くの謎への回答が示される。既存のSF小説の中でもオールタイムベスト5に入る傑作。
何よりも冒頭にショックがある。前作「ハイペリオン」はこの書き手の夢の中でのことだというのだから。(同じレベルのショックを続編の冒頭でもやられる。しかし、まったく違う方法で。) 想像力、というもののすごさについて考え込んでしまう話だ。トールキンの「指輪物語」もすごいけれど、あれは歴史、言語に秀でた人に...続きを読むよる作品である。こちらは想像力に秀でた人による作品である。おかげで精霊のようなものもオークのようなものも登場するけれど、まったくその形が伝統的ではない。恐ろしい想像力だ。 翻訳の単行本が出る時はまだかまだかと思い、出版されるや続きを読んだ。今回は「続けて」読んだ。おかげで細部を忘れることなく読むことが出来た。すごい話だ。 とはいえ、現状の人類はたかだかこのレベルである。紛争のひとつも解決できない。もしもこんな人類がこの本に出てくるような事態に対処しなければならないとしたら、目も当てられないな、と思う。それだけは確かだ。 さて、文庫だからこそかもしれないが、続いて続編「ハイペリオン」に進みたい。ここで登場するヒロインが無茶苦茶キュートなのだ。しかも、前作からつながる重要な人物につながっているのだけれど。
圧倒的なクライマックス。 もうこれに尽きると思います。下巻のこのスケール感には終始圧倒されっぱなし。分厚い本ですが、あっと言う間に読み上げてしまいました。 展開の面白さ、結末のスケール感。これほどの作品はそうそうありません。読み終わった後の余韻もたまらなく心地よいです。 この後に『エンディミ...続きを読むオン』と『エンディミオンの覚醒』という続編が続き、これにてハイペリオンシリーズはひとまず完結となるのですが、個人的にはこのハイペリオンの没落がシリーズでは一番好きですね。 エンディミオンシリーズも面白くて好きではあるのですが^^;
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ハイペリオンの没落
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ダン・シモンズ
酒井昭伸
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