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「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。
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Posted by ブクログ
心が震えました。 昭和60年に発行されているのですね。 男と女、人生について、どこかで聞いたことあるような話なのに、文体や語り方によって深く引き込まれる物語になっています。 ぱっと見薄い1冊の中に、すごく身の詰まった物語が入っていて、読後しばらく動けませんでした。(お勧めされて、古いのでこわごわ読ん...続きを読むだのですがほんとに読んで良かったです。) 宮本輝、他にも読んでみようと思います。
今こそ読みたい、日本文学の金字塔 一気読みしてしまいました。 手紙だけでこれほどまでに豊かな情景と、複雑な人間の感情を表現できるのかと驚かされます。 切ない再会から始まり、絶望を越えて生き直そうとする二人の姿には、普遍的な強さを感じました。 私にとってこの本は、モーツァルトの音楽と出会わせてくれた...続きを読む大切な一冊でもあります。 作中で触れられるその調べをきっかけに聴き始め、今でも私の日常に欠かせないものとなっています。 美しい日本語と音楽の深みに触れたい時に、ぜひ手に取ってほしい名作です。
書簡体が心地良いです。 別れた男女の偶然の再会が、 過去を引き釣り出し どうにも堪えられない思いが 手紙を出すという行動にかわり 互いに過去を責め合い やがて過去を追い越す。 2人の手紙のやりとりに 胸にくるものがあります。 作品とは関係ないですが、 私も転勤先で偶然、学生時代の同級生と同僚として...続きを読む再会し 驚いて声を掛け合ったのですが、以降なぜか避けられて いる気がします。初日がピークで、漫才の出オチみたいだなと 思ってます。 宮本輝さんは初めて読みましたが、 文章がするすると流れているようで、 一旦読み始めると苦もなくページが 進みます。 古本屋で買った文庫本に、元の持ち主のメモが 栞がわりに挟まってまして 宮本輝 『潮音』 と、書かれてました。 次はコチラを手に取ってみたいと思います。
過去は変えられないから気にしたってしょうがないとよく言われる。 これは間違っていて、しっかりと消化するべきだと思う。 過去の連続があっていまを形づくっている。 男も過去に過ちを繰り返して今のだらしなさを確立させた。 ただ、みらいを形作るのもいずれ過去となるいま。人は変わるべき生き物。
今ならメールやLINEなんだろうけど、手紙でのやり取り、哀愁があるなぁ。 宮本輝さんの物語は、生きるということを本当に強く噛みしめさせる。 生きてりゃいろいろあんだよ。 何度もそうつぶやき生きてきた自分を優しくつつみ込んでくれる。やべぇ、書きながら込み上げてきた、、、 みんな一生懸命生きているん...続きを読むだよね。 登場人物みんなそうだった。 普通に考えたらどうしようもない奴と思ってても、最後はちょっと応援したくなる描き方。よし、となれるから不思議です。 名作!
「耳でも聞きたい」そう思った小説は初めてだった。 往復書簡だからなのか、読んでいる時も頭の中で誰かが読んでいるようなイメージがあった。 読み終えるまでの過程はすごくモヤモヤしたのに、終わってしまったららすぐにまた最初のページを開いてしまった。 本当に不思議な魅力のある本。 モーツァルトの39番シ...続きを読むンフォニィを聴いてしまうし、蔵王のダリア園からドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトに乗ってみたいと思う。 綺麗なだけのお話では決してない。 だけど、妙に心に残る言葉や景色は何だろう。 手紙の中で綴られる素直な気持ちや、どうしようもなくても生きる生命の美しさによるものだろあか。
ええ。めちゃめちゃ面白かった。モーツァルトの調べから「生きていることと死んでいることが同じこと」と悟るなんて、、、全編通して死相が漂っている感じがすごく好みだった。冒頭から悲しい物語を予感させ、沁み込んでくる文章だった。まさしく解説通り、手紙で振り返ることで過去を生き直し、未来へ向かう物語。業ってな...続きを読むんだろう、死ぬってなんだろう。余韻に浸ってます。父の「勝沼と離婚してもいい」という切り出すシーンも重くて、涙ぐんでしまった。手紙は終わるべき時機にきちんとけじめをつけて終わって、二人が未来へ進んで良かった。かなり好きな小説だった。
美しい文体の手紙のやり取り。切なくて悲しくて美しい。 宮本輝さんの作品をもっと読んでいこうと思います。
久々に良い本読んだな…と思う読後感。 あらすじに離婚した男と女の愛と再生の物語ってあるし要は復縁していく経緯を描く物語を期待して読み進めていたけれど、 再生ってそういうことか〜!ってなりました。 二人が綴る書簡の美しさはまさに錦繍。 ラストが近づくほど美しく、作品としても味わえるような素敵な一冊でし...続きを読むた。
一番はじめに読んだのは、30年くらい前のハタチ位の時。その後、2〜3回は読んだと思う。 先日、久しぶりに宮本輝さんの別の作品を読む機会があり、懐かしくなって、今回20年ぶりに読みました。 かつての夫婦であった男女の間で交わされる14通の手紙。 暗い過去を振り返るやりとりから、後半になるにつれ、だん...続きを読むだん希望を感じられるやりとりになっていく様子が素晴らしかったです。 また10年後に読み返してみたいです。
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