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上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴が、いままさに臨終のとき――。「師匠、何か心残りは? これはやっておきたかったということは?」と、弟子が聞くと橋鶴の口がもごもごと動いた。「そ、そ○が見たい」!! 弟子たちはみな、呆気にとられ、その後、大騒動に。果たして「そ○」とは、いったい何のことなのか――? マキノ雅彦第一回監督作品原作ともなった、粋で泣かせる中島らもの傑作三部作!
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Posted by ブクログ
お葬式にはある種日本独特の雰囲気がある。 形式的になってしまう反面、親戚縁者が故人を通して新しくつながっていくような、実は前向きな儀式。 それをコメディにするって言うのはある意味タブーなのだけど、 うまく表現すればこれほど味わい深くできる日本的題材はないのかもしれない。 お通夜の後、仏さんを目の前...続きを読むにして、残された人々が思い出話で盛り上がる。 そのネタを提供するのが、酔っ払った落語家たちだから、これは面白い。 自分も画面の前でお猪口で日本酒を呷りながら、座の一員となって耳を傾けている気分。 いつしか宴会のように唄えや踊れやの、寝ずの番。 ラストの唄あそびのシーンに湧き起こる泣けて笑える感情はいったいなんなのだろうか? こんなお通夜があるもんなら、親戚縁者でなくても、参加してみたいもんです。 自分のお通夜の晩がこんな賑やかだったら、それはそれで嬉しいだろうな。 小説では放送禁止な内容がバンバン書かれていたけど、 映画では放送コードを考えた修正がされていてそこに注目するのも面白かった。 でも映画もかなり原作に忠実で、良かった。 下手したらアメリカンコメディのようにものすごく下品な作品になっているところが、人情やら粋でうまくオブラートに包みつつ、うまいこと表現されてます。 死をも笑いに還元する日本の芸能、お見事。 ♪おれの心は トタンの屋根よ かわらないのを 見てほしい♪ この唄の意味を知りたければ、読むべし。
割と短い本なんですぐ読めるし、映画化されてるんでイメージもつかみやすいかと。死を題材にしたものの中では最高にポップで面白い!
咄家の死と、その弟子たちが葬儀で繰り広げるあれやこれやを描いた作品。相当面白い。また、短編の形式なんですが一作一作の量も長すぎずサラリと読める話。全体的に軽快なテンポで進んでいく。咄家って粋だな、と思わせてくれる一作。
映画を見てから読んだ。映画もよかったが、原作でも存分に会話の洒落ぶりが伝わってくる。今まで知らなかった単語もいっぱい知ったし。もう一度映画も見たくなる。
下品だけど、最高のユーモアとホロッと感動させる話が折り込まれたストーリー。サクッと読めて、クスット笑える良書でした。
噺家一家の師匠、一番弟子、師匠の奥さん、3人それぞれの通夜の人模様。下ネタ、不謹慎満載だけれど、どこか人恋しさが漂う。こんな風に、あたしの寝ずの番をしてくれる人はいないだろうなぁ。
映画『寝ずの番』の原作。 中島らもの作品は初めて読んだけど、非常に読みやすい!!! これからも読もう!
上野から新青森までの新幹線のお供に。 お下品なネタの応酬に苦笑いしつつも、登場人物の間抜けなエピソードの数々がバカバカしすぎて愛らしく思えました。
内容紹介 中島らもの人情喜劇の傑作が映画化 上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴??今まさに臨終のとき。「師匠、何か心残りは?」と、弟子が聞くと橋鶴の口がもごもごと動いた。「そ、そそが見たい・・・」。果たして、そそ、とはなんのことか? 内容(「BOOK」データベースより) 上方落語界の重鎮、笑満亭橋鶴が、い...続きを読むままさに臨終のとき―。「師匠、何か心残りは?これはやっておきたかったということは?」と、弟子が聞くと橋鶴の口がもごもごと動いた。「そ、そ○が見たい」!!弟子たちはみな、呆気にとられ、その後、大騒動に。果たして「そ○」とは、いったい何のことなのか―?マキノ雅彦第一回監督作品原作ともなった、粋で泣かせる中島らもの傑作三部作。
またまた中島らもの一作。 落語一家に訪れた3人の死。師匠、兄弟子、姉さんの死。 噺家らしい明るさを持って故人を偲ぶシーンを全面に、 らもらしいタッチの物語で描かれている。 ただし、恐ろしいことに、この兄弟子・橋次の死に方と、 中島らも本人の死に方が酷似している。謎の含まれた物語。
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