にんじん

にんじん

「にんじん」――ルピック夫人は末の男の子をそう呼ぶ。髪の毛は赤く、顔はそばかすだらけだから。にんじんは、部屋の片隅にうずくまりながら、家族のために役立つ機会を待ちぶせしている。が、母親の口汚いののしりと邪険な態度が、そんな彼の気持ちを打ち砕く――。愛に飢え、愛を求めながら、母親のあまりの反応のなさに悩み傷つく少年の姿を生き生きと描き、読者の感涙を誘う不朽の名作!

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にんじん のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2017年08月22日

    これは大人が読む本だと今さら気づいた。子供の頃読んだ気がするがたぶん子供向け版だったと思う。赤裸々な自伝である。子供時代の思い出は無邪気なだけではないはずである。両親のいやな面を見たり、残酷なことを楽しんだり(動物だけでなく人に対しても)、異性に性的な感情を抱いたり。みんなが平気で忘れて向き合わない...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年12月18日

    これで一冊書けてしまうルナールがすごい。ただ滑稽に見せたいのでも悲劇的に訴えたいのとも違う。嘘でも本当でもない見せ方で経験と和解することができるのが彼だったのだとしたら、なんて偉大な書き手だったのだろう。個人的に背表紙の作品紹介は、?と思う。

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    Posted by ブクログ 2011年11月14日

    ジュール・ルナールの代表作「にんじん」。10年ぶりに再読。
    家族全員から「にんじん」と呼ばれる時点で、すでに悲劇だが、特に母親から愛されないことへの反抗心と極端な自我を発揮する「にんじん」は強く、たくましい。
    父親との手紙のやりとりや兄弟との会話、挿絵の雰囲気などは、どこか滑稽で、愛情溢れる家族にも...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年08月01日

    いじめられっ子の立場において
    家庭内に居場所を見いだしている男の子がいる
    彼は本当の名前を剥奪され
    「にんじん」というあだ名でしか呼んでもらえない

    家庭内にある歪みの中心に「にんじん」は立っていて
    そこに決定的な亀裂が入らないよう押さえている
    そんな「にんじん」を家族たちはむしろ
    愚図で意気地なし...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年10月30日

    無邪気で強かなにんじんが大好きです。そんな彼なので、ときどき感情を露わにしてるときゅんとします。
    おしっこもらしちゃう話と、寮の話が好きです←

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    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    なんともつかみ所のないと言うか、複雑な話だった。荒唐無稽であるようにも思う。
    表向きな物語としては、その風貌から母親から疎まれ、イジメのような仕打ちをうけながらも賢明に生きる少年の物語となるのだろうか。
    しかし、これはそうそう簡単な物語ではない。
    ストーリーから考える少年像としては、素直で純粋だが、...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    こんなに母親ひどかったっけ…? というのが大人再読時の感想。めげるな少年。と思いきや意外に飄々としてて、なんだか励まされる。

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    Posted by ブクログ 2016年02月09日

    題名が有名ランキングではかなり上位に来るであろう、しかし実際には読まないよなランキングでも上位に来そう、なんだけども、とりあえずにんじんが何を意味しているかは割とすぐに分かった。母親と息子の関係ってのは今も昔も重要なテーマなんだろうけど、こゆのを心理学的に読み解こうとする現代医学というかカウンセリン...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年07月14日

    小学生のとき、従姉からお下がり的にもたらされた本の一つで、
    ちょっとしたトラウマになったヤツ。
    子供だった自分は一読して、この鬼のような母は父の後妻なのか、
    それとも「にんじん」が夫妻の実子でないために
    不当な扱いを受けているのか?
    と、首を傾げたが、読み直してみると、そういう説明はなく、
    普通の家...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年07月24日

    家族だからって、必ず愛情が存在することはない。
    なのに、母親の愛だけは信じて、その愛を求め続けるにんじん。

    歪んで育った人はそう簡単にはまともになれないんだなー

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