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Posted by ブクログ
主人公葉蔵は幼少期から「人間」というものが理解できず恐怖の対象だった。
必死に「道化」を演じながらな何とか世間を乗り越えていくも、東京へ上京するのをキッカケに酒、女関係などに溺れていく。
それは徐々にひどくなり、アルコール依存症、薬物中毒そしてついには「人間失格」へと成り果てる。
死とは生とは、本音とは、人とは世とは…苦悩と葛藤を深く問いかけてくる、日本が誇る文豪「太宰治」の渾身の自伝風小説。
太宰が死ぬ一ヶ月前に書いた「人間失格」。
本人の経験もあり、描写が想像を絶するくらい生々しく重みがある。
けれど、暗くて重々しい物語なのになぜだかするりと読めてしまうのは、さすが太宰の手腕としか言いようがない。
色々なことを問いかけてくれる作品。
まさに日本の永遠の名作。
人生という迷路に迷い込んだ夜に読むべき作品。
Posted by ブクログ
私個人の身の回りで、「楽観的に、人生を謳歌し、苦痛のない人」は一人としていない。
皆心のうちに悩みを抱えている。今ではなく、その時々のライフステージにおいて付き纏う。
大変恵まれた門出の主人公もそんな一人。
自らを偽り道化として振る舞い、周囲の大人の信頼を得て、簡単に女を手に入れる。どこで道を誤ったのか。
酒に溺れ、金に苦心し、手に職をつけられる根気は養われず、薬物中毒者として世間より隔離された。
人間らしい、それでいて分岐点が無数にある人生の選択を悉く誤ったものを失格者と呼び捨てるのは、太宰治自身の人生の後悔を表しているのだろう。
二つの道の選択がある時に、「より困難な道を選ぶ。そうすれば人生が上等になる」と考えていたが、この本を読むと「人生を落第させないために苦行すべき」なのかもしれないと考えを改めた。
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