終わらざる夏 中

終わらざる夏 中

555円 (税込)

2pt

片岡の一人息子・譲は、信州の集団疎開先で父親の召集を知る。譲は疎開先を抜け出し、同じ国民学校六年の静代とともに、東京を目指してただひたすらに歩き始めた。一方、片岡ら補充要員は、千島列島最東端の占守(シュムシュ)島へと向かう。美しい花々の咲き乱れるその孤島に残されていたのは、無傷の帝国陸軍、最精鋭部隊だった。――否応なく戦争に巻き込まれていく人々の姿を描く著者渾身の戦争文学、中編。

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終わらざる夏 のシリーズ作品

1~3巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~3件目 / 3件
  • 終わらざる夏 上
    555円 (税込)
    1945年、夏。すでに沖縄は陥落し、本土決戦用の大規模な動員計画に、国民は疲弊していた。東京の出版社に勤める翻訳書編集者・片岡直哉は、45歳の兵役年限直前に赤紙を受け取る。何も分からぬまま、同じく召集された医師の菊池、歴戦の軍曹・鬼熊と、片岡は北の地へと向かった。――終戦直後の“知られざる戦い”を舞台に「戦争」の理不尽を描く歴史的大作、待望の文庫化。第64回毎日出版文化賞受賞作。
  • 終わらざる夏 中
    555円 (税込)
    片岡の一人息子・譲は、信州の集団疎開先で父親の召集を知る。譲は疎開先を抜け出し、同じ国民学校六年の静代とともに、東京を目指してただひたすらに歩き始めた。一方、片岡ら補充要員は、千島列島最東端の占守(シュムシュ)島へと向かう。美しい花々の咲き乱れるその孤島に残されていたのは、無傷の帝国陸軍、最精鋭部隊だった。――否応なく戦争に巻き込まれていく人々の姿を描く著者渾身の戦争文学、中編。
  • 終わらざる夏 下
    555円 (税込)
    1945年8月15日、玉音放送。国民はそれぞれの思いを抱えながら、日本の無条件降伏を知る。国境の島・占守(シュムシュ)島では、通訳要員である片岡らが、終戦交渉にやって来るであろう米軍の軍使を待ち受けていた。だが、島に残された日本軍が目にしたのは、中立条約を破棄して上陸してくるソ連軍の姿だった。――美しい北の孤島で、再び始まった「戦争」の真実とは。戦争文学の新たなる金字塔、堂々の完結。

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終わらざる夏 中 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    上巻よりも内容が理解できた
    昭和20年8月、広島と長崎に新型爆弾が投下された
    どうしても原爆の悲惨さに目を向けてしまうけど、そのとき北の前線ではどのような動きがあったか
    しぃちゃん、ジョー、頑張って

    0
    2025年04月27日

    Posted by ブクログ

     各登場人物の視点で捉えられた戦争は理不尽で残酷で、大切なものを根こそぎ奪い去るものでしかない。唯一齎すものは、愛する者を失う悲しみや死への恐怖。
     この状況はいつか終わるという微かな希望も見え隠れしているけれど、運命の瞬間が刻一刻と迫り、読むのがつらかった。

    0
    2024年11月05日

    Posted by ブクログ

    シュムシュ島に動員された女子400名。終戦に向けた動き。学童疎開からの脱走。同時に起こる1日1日に、早く15日を迎えないかと祈るばかり。

    0
    2024年10月20日

    Posted by ブクログ

    「浅田次郎」の戦争小説『終わらざる夏』を読みました。

    「半藤一利」の『新装版 太平洋戦争 日本軍艦戦記』に続き、第二次世界大戦関連の作品です。

    -----story-------------
    〈上〉
    1945年、夏。
    すでに沖縄は陥落し、本土決戦用の大規模な動員計画に、国民は疲弊していた。
    東京

    0
    2023年02月27日

    Posted by ブクログ

    終戦間近の北の涯の島で起こったこと、初めて知った。戦争についてまだまだ知らないことが沢山あると気付く。
    是非ではなく、少なくとも祖国の歴史を知ることが、未来に続く事だと思いたい。

    0
    2021年12月03日

    Posted by ブクログ

    戦争に巻き込まれた人たちの哀しい物語。
    たくさんの登場人物の視点から、戦争の悲惨さ、理不尽さをあらわした物語です。

    中巻では、集団疎開していた片岡の息子が同じく疎開していた年上の女の子と二人で、疎開先から脱走し、東京目指して歩いていくところが語られています。
    その旅でのいくつかの出会いが語られてい

    0
    2016年10月09日

    Posted by ブクログ

    「戦争とは、生と死との、ありうべからざる親和だった。ただ生きるか死ぬかではなく、本来は死と対峙しなければならぬ生が、あろうことか握手を交わしてしまう異常な事態が戦争というものだった。」

    0
    2013年11月16日

    Posted by ブクログ

    上巻より濃い内容の中巻。驚くほど過激な浅田次郎節炸裂の、登場人物の言葉選び。
    凄まじい戦時中の普通に生きている一般人と軍人の
    なんちゅーかもどかしいというか、どうにも出来ない現実の描写。
    引き込まれていくように読むにつれ、眉間にシワが寄っていくような。
    一億総玉砕というより全滅という言葉が何ともリア

    0
    2013年09月14日

    Posted by ブクログ

    終戦間際のギリギリ感を、疎開児童の目線、その後に及んで前線に召された兵士の目線などを通じて描かれる中巻。終戦を把握し、それに向けて静かに動き出した中枢陣。何も知らされないけど、希望とともに終戦を願う民間人の様子が、それぞれの本音・建前を通して見事に浮き彫りにされている。終戦をはっきり知らされたとき、

    0
    2013年08月20日

    Posted by ブクログ

    A 戦争を題材にした小説や手記を読むといつも思うことがある。誰が戦争をしたがっていたんだろうかと。上層部ほどこの戦争の大義がまやかしでしかないことはわかっていたであろうに。

    0
    2025年11月18日

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