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息子殺しの嫌疑で火消し頭の聖天松(しょうでんまつ)から追っ手をかけられる医師崩れの啓順は、伊勢の縄張り争いの最中、かつて救ったおきよが会いたがっていると聞いた。縄張りも捨て助っ人として向かった伊豆でおきよと再会し、互いの気持ちを確かめ合ったのも束の間、またも別れる運命に。「逃亡者」啓順シリーズ完結編。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
元医者の啓順シリーズ3作目で一応完結作。 一応ごたごたが片付いて最後にはまた町医者に戻る・・・ といったある意味大団円的な話。 個人的にこのシリーズも啓順が男前な性格なので気に入っていたので「えーっこれで終わり〜?!」って思っていたのだが・・・・ 実はこの後続編としか思えない作品が別社から出版されて...続きを読むいた〜 (^^)
目次 ・油屋の若女将 ・お人よしの頓馬 ・大野山本遠寺の出入 ・伊勢古市からの便り ・情けは人の為ならず ・安五郎の大名行列 ・春のそよ風 ・神明前のお助け医者 啓順シリーズの最終巻。 のはずなのに、最後の最後まで啓順がどうなるかが見えてこなかった。 の割には、急転直下で納得の大団円。 上手いなあ...続きを読む。 今作は連作短編というよりも、長編のように各話がそのまま続いている。 啓順も医者というよりは、流れ者のごろつきの親分のような役割を求められている。 今までの作品とは少し毛色が変わった感じ。 だけど相変わらず厄介ごとに巻き込まれ、断ることが出来ずに流されていく。 それが啓順の命を救うこともあり、幸せとすれ違うこともある。 啓順の人の好さにもどかしさを感じながら、親分が板についてくるのには「ちょっと待って。啓順はそんな人生でいいの?」とたじろいでしまう。 時々実在の人物がストーリーにかかわってくるので、もしかしたら啓順も実在の破天荒な人物なのか?と思ったり。 最後がちょっとあっけなかったけれど、江戸末期という時代、啓順という人物、伊豆や甲府、伊勢に京都などの地方の様子も興味深く、あっという間に読み終わってしまった。
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佐藤雅美
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