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Posted by ブクログ
太平洋戦争で徴兵された若者が、ランボオの詩集を持ち込みたくて「葉隠」の中に潜ませて行く。活字に飢え、やむなく葉隠を読み出して、その魅力に引き込まれ、独自の解釈を展開していく。ここから時代は江戸初期に移る。鍋島藩(現在の佐賀)の葉隠武士3人衆が、藩のため、主君のために躍動する。その生き方は、武士の本分そのままであり、常に自分は死人(しびと)として生に執着せず、故に立場にも金にも執着しない。義や孝に反するものは許さないが、それが主君であっても、不法を諌めて切腹を賜るのが最上とするもの。なんとも爽やかで潔い生き方。家族も友人も、吉原の顔役すら、皆彼らに惹かれる。まっすぐなだけに、命懸けで付き従うものも多いが、敵も多く、常に命のやり取りをする。一見、付いていけない奇人ばかりだが、三人の中にややまともな者があって読者としても理解しやすいバランスになっている。著者の急逝により、未完となっているのが残念だが、読後感すっきり。
Posted by ブクログ
隆慶一郎の『死ぬことと見つけたり』(新潮文庫 上下)を
読み終えました。
このタイトルからもお察しの通り、
あの『葉隠』を下敷きにした痛快時代活劇です。
たとえ両腕を切り落とされようとも、
相手に体当りし首筋の血管を噛み切ろうとする。
彼等は既に「死人」同様であるから、
死ぬことに対して何のためらいもない。
従って、敵の動きが冷静に見て取れる。
こんな侍たちの物語です。
尚、主人公の3人の武士は架空に人物で、
長年読み続けた『葉隠』から
その人物像を作り上げたようです。
同じ作家の『影武者徳川家康』よりははるかに面白い。
隆慶一郎氏が最後の力を振り絞って書き続けたそうですが、
残念ながら未完に終わっています。
今、何かスカッとした小説はないかと
お悩みの諸兄、おすすめです。
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