日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか

869円 (税込)

4pt

ターニングポイントは1965年だった! 私たちの自然観、死生観にそのときどんな地殻変動がおきたか? 「キツネにだまされていた時代」の歴史をいまどう語りうるのか? まったく新しい歴史哲学講義。(講談社現代新書)

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日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年02月09日

    かつての日本にありふれていたキツネにだまされるという話が1965年頃を境に発生しなくなったということに著者は着目する。そこから1965年の革命とは何だったかを論じる。
    なぜ人はこの頃からキツネにだまされなくなったのか。
    様々な人々からの聞き書きの体裁をとりながら著者は6つプラス2つの仮説を提示する。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年02月16日

    とても面白かった。
    20世紀終盤に生まれた私は、キツネなんかについぞ騙されたことはない。しかし読んでみると、騙されたことがないということもまた寂しいというか面白くないというか、「深みのある」いのちの在り方ではないことを痛感させられた。

    1965年を境にキツネに騙されなくなっていった日本人。問題は人...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年07月25日

    自然とともに、自然を恐れ敬いながら生きてきた日本人が、何故自然を自己の利益のための道具としてしか見られたくなってしまったのか…。そんな問いに本書は答えてくれる。

    地球の資源は人間のためだけにあるように考える人が大多数を占め、そして自然を支配することを続ければ、詰まる所、自分の首を絞めることになるこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年12月24日

    1965年頃を境に日本人は身体性、生命性によって再生される広大な歴史が見えなくなってしまったそうである。道理でなんとなく落ち着かず不安が多く暮らしづらいはずである。すごく納得した。とてもいい本だと思う。

    Mahalo

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    Posted by ブクログ 2013年06月21日

    失われたキツネへのノスタルジックな民俗蒐集、ではありません。
    日本において、「キツネに化かされる」という話が1965年辺りを境に途絶えた(もちろん地域差はあるでしょうが)ということがあったようです。
    それについて、果たして一体日本人が何を喪ったことを示しているのか、筆者は考察と思いを巡らしています。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月02日

    日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか。前半部は上野村をはじめとした自然に思いを馳せる程度だったが、中盤部以降、今まで自分が触れることのなかった思考体系をなぞり、脳が興奮した。今まで触れることはなかったけれど、でも感覚的に理解できる思考体系で、自分の中からスルスルと何かが引き出された、そんな気分...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年08月10日

    内山節氏の文章は身近な問題を哲学的に説明してくれてわかりやすい。
    この本を読んだきっかけは「おこんじょうるり」を読んだからだ。イタコのばば様とキツネのおこんの心の交流のおかしくも悲しい物語だ。
    我々日本人は昔話を読んで育ってくる中で、人と動物が心を通じ合わせたり喧嘩したりという、日常生活を共にするの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月09日

    「現代人」の視点から眺める景色は合理的思考や科学的思考によっては知覚されないナニカを排除する。
    歴史も同様に意味を与えられない出来事を排除して直線的に「歴史」を作り出す。
    意味を超えてそこに存在したナニカを知覚できなくなったことにより「キツネにだまされる」ことができなくなってしまったのではないだろう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年01月14日

    ○目次
    まえがき
    第1章:キツネと人
    第2章:1965年の革命
    第3章:キツネにだまされる能力
    第4章:歴史と「みえない歴史」
    第5章:歴史哲学とキツネの物語
    第6章:人はなげキツネにだまされなくなったのか
    あとがき

    ○感想
    本書のタイトル「日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか」という命題か...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月28日

    「日本人はなぜキツネに騙されなくなったのか?」という問いを発端に、自然に対する日本人の精神的変化を考察する一冊。一年の半分を群馬県の山村で生活する著者の経験をまじえながら、歴史の本質に迫る議論が展開されている。
    本書によれば、日本の伝統的社会では自然と人間の関係において「知性・身体性・生命性」それぞ...続きを読む

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