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【右】【愛】【萌え】【キャバクラ】……。国語辞典を引くと、辞書によって語釈の特徴が違う。われらが『三省堂国語辞典(サンコク)』は、誰にもまねできない語釈をつけたい。でも、どうやって?――『サンコク』の改訂に追われる辞書編纂者が、辞書作りの実際を公開。街なかでの用例採集、見出し語の取捨選択、中学生にもわかる語釈の執筆など知られざるエピソードを通して、ことばの奥深さを知る一冊。
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Posted by ブクログ
『三省堂国語辞典』の編集委員が書いた一冊。国語辞典を編集するプロセスに合わせて章を立て、それぞれ実例を挙げながら解説する。昨年12月に出版された『三省堂国語辞典第7版』の編集作業と並行して書かれただけあって、臨場感たっぷりだ。 著者によれば、辞書の編集とは、1.編集方針を立て、2.用例を採集し、3....続きを読む取捨選択をして、4.語釈を書く、5.最後に手入れをする、というステップをふむのだそうだ。どのステップも面白いが、中でも語釈を書くところがいい。「右」の語釈を「南を向いた時の西にあたる方」としても「南」の語釈を「日の出る方に向かって右の方」としてしまうと循環論法に陥る。そこで「アナログ時計の文字盤に向かって一時から五時までの表示のある側」という語釈が登場し、さらに「この辞書を開いて読むときの偶数ページのある側」へと進化する。しかし、それでも満足せず、「『一』の字の書き終わりの方。『リ』の字の線の長い方」にまで至る。あくなき探究心と言葉への熱い想いを持つ辞書の編集委員たちに、敬意を表さずにはいられない。 それにしても、こんな面白い新書が4月に出ていたとは。新書の新刊はだいたい書店でチェックするのが常なんだが、この本は見落としていた。
三省堂国語辞書の編纂委員が書いた「辞書を編む」は面白かった。用例採集は面白かった。カメラを持って町に出て、用例を採集するなんて。知らなかったなあ。この辞書を買ってみようかな。iPhone版もあるようだし。
そもそも「辞書の違い」って知ってますか? この本を読むまでは、収録数の違いくらいだと思っていたけど、辞書ごとに「編集方針」があるそうな。著者は「三省堂国語辞典」の編集委員ということで、三省堂国語辞典のできるまでが克明に書かれている。ちなみに、こちらの辞書は「中学生にでも分かる説明」をモットーにしてい...続きを読むる。なんだか、とっても簡単なような気もするコンセプトではあるが、なかなかに奥が深い!ちなみに、この辞書は「ものを書く人」や「スピーチ」を良くする人が言い回しなどを調べるのに、重宝するらしい。これは久しぶりに辞書を手にしたくなってきたぞ!笑 文字の専門家が書いた本だけあって、とても読みやすいのに、読み進めるごとに「なるほど!」が随所に散りばめられている。
新聞やテレビから街中まで、ことばを「採集」して、一冊の辞書にまとめあげる辞書編纂者のドキュメンタリー。 昆虫や草花を集めるようにして、集めた宝物のことば達から選りすぐる。その宝物を磨くように、すんなり腑に落ちる語釈を長い時間かけて考え、現代で使われている「生きたことば」だけの辞書に仕上げていく...続きを読む。 「ことばだけで世界を再表現したい」と語る著者には少年のような輝いた目が想像できて、読んでるこちらもワクワク。 文体が美しく(現代日本語として読みやすくて)、ちょっとおかしなエピソードが揃っているので、かなり楽しめました。
三省堂国語辞典の編纂に関わる飯間氏が、その改訂の過程を、丁寧に著した本。 言葉に向き合う飯間氏の真摯さがひしひしと伝わってくる良著です。 いわゆる誤用も、「誤り」とばっさり切り捨てるのではなく、日本語の変化、派生の仕方の一つととらえるなど、「今の」日本語の姿を的確にとらえようとする姿勢がよくわ...続きを読むかります。 辞書には、言葉の「かがみ」としての2つの役割があって、そのうちの一つは「鏡」、つまり、日本語を映し出すもの、もう一つは「鑑」、つまり、日本語の規範となるものですが、三省堂国語辞典は前者の「鏡」であることを、より強く意識している、とのこと。 言葉は日々変化することを考えると、そのことに強い共感を覚えました。 それにしても、現在の三省堂国語辞典の基盤を作り上げた見坊豪紀は凄い人ですね。 この本からも、そのことがよくわかりました。
飯間浩明 著「辞書を編む」を読みました。 著者は、「三省堂国語辞典」の辞書編纂者。2013年末に発売予定の第7版の改訂作業をめぐる知られざるエピソードを通じて辞書の魅力を伝えてくれる。 たまたま新聞で紹介されていたので、手にとってみたのですが、読み出したら止まりませんでした。 辞書の改...続きを読む訂にこんな人たちの苦労やドラマがあったとは、想像もできませんでした。 街中での言葉の用例採集など、少なからず言葉に関する仕事についている自分にとって、とても興味をもそそられました。 また、普段は実用的にしか辞書を扱うことはなかったのですが、この本を読んだことで、辞書の物語を想像してしまいそうです。 文庫化を待ち望んでいる、三浦しをんの「船を編む」はまだ未読なので、この本を読んだことで、一層読むのが楽しみになりました。 辞書によってその特色や魅力があることもこの本を通じて改めて考えさせられました。 そして、もちろん年末発売予定の第7版は絶対買おうと心に決めました。
辞典編纂の内側を知れる本。予想を超える地道な作業。 以前「新解さんのなぞ」という本を読み、この辞書のマニアックな語釈が話題になったが、三省堂の辞書も「中学生にも理解できる」視点で工夫されたものになっているとのこと。新解さんでは、「右」は時計の文字盤の1~5のある側、と定義されていて、「左」は右の逆...続きを読むとあり、感動した。その手のネタもちゃんと本書にあったのでうれしい。特に言葉そのものには興味がなかったのが、この本のおかげで俄然興味が湧いたことを思い出す。で、本書を10年ほど時を経て読み、つい辞書も買ってしまった。電子辞書でもいいのかもしれないが、自分には紙媒体で「ひく」というのがいい。 見坊さんという辞書界の神的存在の人も知ることもでき、雑学マニアとして非常に意義のある本でした。
著者は『三省堂国語辞典』の編纂に携わっており、その編纂過程における話が記されている。 第1章「編集方針」、第2章「用例採集」、第3章「取捨選択」、第4章「語釈」、第5章「手入れ」、第6章「これからの国語辞典」の全6章構成。 国語辞典は様々な出版社から刊行されており、購入の際には非常に困っていた。特色...続きを読むがどこにあるのか、どこを見るべきなのかよくわからない。著者も言うように、「販売部数をのばすために、どうしても収録語彙数を宣伝に使わざるをえない」ようだ。では、語彙数が多ければいいのかというと、そうでないことが述べられている。大切なのは「語釈」ということ。 国語辞典に限らず、所謂「辞書」「辞典」というものは、編纂者による「語釈」がキーだと思う。その語釈をどのように作り上げるのか、ポイントは「用例採集」にあるようだ。 用例をカード化するという作業は、梅棹忠夫氏の『知的生産の技術』を思い出させる。情報の整理には、ツールが変わっても(紙媒体から電子媒体へ)、方法論はそうは変わらないようだ。 本書は辞書編纂者の熱い気持ちが反映されているように思われる。 できれば、日本における「辞書」のあり方の変遷というものも整理してほしかった。明治以降、辞書を使う人はどのような人だったのか。一般家庭に小型辞典が普及し始めたのはいつか。高度経済成長期、百科事典がブームになった時がある。このような「使う側」の変化についても言及すれば、もう少しこれからの国語辞典のあり方について述べられたのではないかと感じる。いずれにせよ年末の『三国』第7版が楽しみになった。
辞書の改訂は世の中で使われている言葉を採取し、追加すべき言葉を厳選する一方で、辞書の編集方針に基づいて載せる必要なしとなったものを削除し、言葉の語釈を吟味し時には改める作業である。 それはまさにアップルの最近のCMにある「一つ一つの『イエス』の背後には千の『ノー』が存在する」世界である。それぞれの...続きを読む辞書の収録語数がなぜ「あえて」その数になっているのか?なぜそのような語釈になっているのか?それを確信を持ってしっかり説明していることが、いわゆるwiki系の辞書との大きな違いに思えてくる。 最後の章の「これからの国語辞典」は各国語辞典の立ち位置、電子辞書やwiki系を含むフリー辞書とのすみ分けなど、色々と参考になり、考えさせられる。 本書を読み終えて、いろいろな辞書を比べ読みしたくなった。クロスリファレンスや、それぞれの優劣を比べるためでなく、作り手の様々な想いを確かめるためにである。ただ、アプリ系だとユーザーインターフェイスの作り込み方にに引きずられるきらいがあるので、紙の辞書での読み比べの方が良いであろう。
■印象に残ったフレーズ 本当に必要なことばを集めるためには、まず、あらゆることばを、「おもしろい」と思うこと。未知のことばはもちろん、当然知っていることばでも、改めて別の面から眺めてみて、価値を再発見する。そういう姿勢が不可欠です。
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