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Posted by ブクログ 2023年02月04日
この作家の人物描写はオーバーで無く冷静な目で見ていると思う。文体は簡潔だが余韻がある。特に最後の文章にそれを感じます。刑務官を務めあげてから多分サンシャインビルの工事現場の監督を務めそれも無事に勤め上げる。刑務官時代の一時期巣鴨プリズンで戦犯と向き合った時の回想を描いている。確かに戦争の後始末把握戦...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年09月25日
これは多くの人に読んでもらいたいなぁと。
特に戦後の連合国の処置に夢を持っている人には。
私の母なんかはそうなんだけど、「アメリカが助けてくれた、軍国主義者をやっつけてくれた」ってよく言うんだけど、そういうもんじゃないんだって。
戦後70年、そういうものに目を向けるものがほとんどなく、切ない節目だ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年12月30日
太平洋戦争による日本国の敗戦責任は日本人個人にも割り振られた。そんな戦争犯罪者のみを収容するために作られた監獄が巣鴨プリズン。
しかし、それはあまりに監獄らしくない監獄だった。収容者の外泊やアルバイトを許可。時にはバス移動により、集団での野球観戦も催される。そして、戦勝国の気まぐれな判断で、理由も...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年05月14日
戦後、戦争犯罪人が収容されていた巣鴨プリズン。
戦勝国、アメリカから一方的に戦争犯罪人と言われ収容された者たち。
敗戦国、日本としては従うしかない。
だが、自分たちが何をしたのか、何故、収容されているのか分からない。
徐々に処刑されていく者たち。
残されていく者たちには、恐怖しか残らない。
日本人を...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年03月02日
刑務官を退職し、悠々自適の生活を送ろうと思っていた鶴岡。そんな彼の元にかつての上司から、ビル建設の警備の責任者の依頼が舞い込む。ビルが建設されるのは、鶴岡がかつて勤務していた、戦犯が収監された巣鴨プリズン跡地。鶴岡は警備責任者から退職する日に、かつての日々を回想する。
「正義は勝つって!? そり...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年11月09日
巣鴨プリズンが極東軍事裁判によって、
A級戦犯とされた人々の収容所だったという事実や
池袋のサンシャイン60がその跡地であり、
サンシャイン60に隣接する公園の片隅に
ひっそりとたたずむ「永久平和を願って」の碑の存在を
はたして今、どれだけの人が知っているのでしょうか。
この小説の主人公鶴岡は、
...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年08月29日
ひとりの元刑務官による巣鴨プリズンの回想。
羆嵐が無茶苦茶良かったので読んでみた吉村昭2冊目。
徹底した調査と取材を元に構成したフィクションというのは羆嵐と同じ。
一見硬質な飾り気のない文体が実はとても読みやすく、逆に主人公に感情移入しやすかった。
羆嵐読んだ時にこの作家好きになるかも、と感じたのは...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
・巣鴨プリズンを含めて40年間刑務官を務めた鶴岡って主人公の半生を描く小説。
・と、いう体裁を取ってはいるが、実は巣鴨プリズンに関するノンフィクション、と言った方が正しい。鶴岡の回想ですら無い部分も多い。
・GHQから日本に管理が移った後の巣鴨プリズンが、どんどんグダグダになっていく様子がとても意外...続きを読む
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