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Posted by ブクログ
幕末時、水戸藩の尊王攘夷派である天狗党の悲劇を描いたもの。
水戸藩は、御三家でありながら尊王の旗を立て、当初は政治思想的に幕末をお膳立てした藩であったにもかかわらず、内ゲバを繰り返すことにより、維新時には全く政治力を失った。その中心にあったのが天狗党の争乱であり、この過程で多くの有為な藩士を亡くしている。
士道にも反するような数百名の天狗党の処分は、幕府及び徳川慶喜の権威を大きく損ね、結果的に幕末を早めるひとつの要因になった。
その意味でも、この史実の考察を確りと行うべき。
(薩摩藩の暗躍、一橋慶喜と幕府の関係、水戸藩と彦根藩の怨念等、興味深い歴史背景も理解できる)
明治維新後に、今度は門閥派が厳しい処分を受けるのだが、その悲劇までは描かれていない。
以下引用~
・西郷は、一橋慶喜との対立をふかめていて、天狗勢と京都から出陣している諸藩との全面衝突にとって、慶喜を窮地におとしいれようとはかっていたのである。
・慶喜は、狼狽した。追討の任をあたえられながら戦闘を回避しようとしている、とみられては、幕府の怒りをまねき、自分の立場が危うくなる。
・天狗勢を加賀、福井、彦根、小浜の四藩にあずけることも決定した、と伝えた。
・公(慶喜)は、かなり微妙なお立場におられる。幕府との関係は好ましくなく、ささいなあやまちをおかせば、たちまち身が危うくなる。
・352人が首をはねられたが、このような大量斬首は全く前例のないものであった。
・薩摩藩大久保利通は、「この非道な行為は、幕府が近々のうちに滅亡することを自らしめしたものである」
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