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桜田門外の変から4年――守旧派に藩政の実権を握られた水戸尊攘派は農民ら千余名を組織し、筑波山に「天狗勢」を挙兵する。しかし幕府軍の追討を受け、行き場を失った彼らは敬慕する徳川慶喜を頼って京都に上ることを決意。攘夷断行を掲げ、信濃、美濃を粛然と進む天狗勢だが、慶喜に見放された彼らは越前に至って非情な最期を迎える。水戸学に発した尊皇攘夷思想の末路を活写した雄編。
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Posted by ブクログ
幕末時、水戸藩の尊王攘夷派である天狗党の悲劇を描いたもの。 水戸藩は、御三家でありながら尊王の旗を立て、当初は政治思想的に幕末をお膳立てした藩であったにもかかわらず、内ゲバを繰り返すことにより、維新時には全く政治力を失った。その中心にあったのが天狗党の争乱であり、この過程で多くの有為な藩士を亡くして...続きを読むいる。 士道にも反するような数百名の天狗党の処分は、幕府及び徳川慶喜の権威を大きく損ね、結果的に幕末を早めるひとつの要因になった。 その意味でも、この史実の考察を確りと行うべき。 (薩摩藩の暗躍、一橋慶喜と幕府の関係、水戸藩と彦根藩の怨念等、興味深い歴史背景も理解できる) 明治維新後に、今度は門閥派が厳しい処分を受けるのだが、その悲劇までは描かれていない。 以下引用~ ・西郷は、一橋慶喜との対立をふかめていて、天狗勢と京都から出陣している諸藩との全面衝突にとって、慶喜を窮地におとしいれようとはかっていたのである。 ・慶喜は、狼狽した。追討の任をあたえられながら戦闘を回避しようとしている、とみられては、幕府の怒りをまねき、自分の立場が危うくなる。 ・天狗勢を加賀、福井、彦根、小浜の四藩にあずけることも決定した、と伝えた。 ・公(慶喜)は、かなり微妙なお立場におられる。幕府との関係は好ましくなく、ささいなあやまちをおかせば、たちまち身が危うくなる。 ・352人が首をはねられたが、このような大量斬首は全く前例のないものであった。 ・薩摩藩大久保利通は、「この非道な行為は、幕府が近々のうちに滅亡することを自らしめしたものである」
この天狗争乱が、はじめて読んだ吉村昭の本。 独特の淡々とした文は、はじめ何も感情を感じ取ることができなく、 これは小説なのかと戸惑った。 しかし、読み進めていくうちに、この独特の文章から圧倒的なリアリティを感じることができるようになり、読後には、吉村昭の中毒にかかったように吉村昭の小説ばかりを読...続きを読むむようになってしまった。 今でも、司馬遼太郎の次に好きな作家。 もちろんストーリーも素晴らしかった。
勝者は讃え、敗者は美しく描く。幕末劇の定番。維新で日本は植民地になることを免れ、先進国の一員となる。開国派と攘夷派がせめぎあい幸運にも成し遂げられた奇跡。その過程で生まれた多くの犠牲。…元治元年、栃木町。悲劇が起きる。焼き払われた家並み。路頭に迷う町民。家族を殺され怒りは心頭に発す。天狗党憎し…舞台...続きを読むは水戸へ。門閥派対攘夷派。それぞれの言い分。どちらにも肩入れできない。…敗れた攘夷派と天狗党の合流。京への旅路。様相が変わる。畏敬もされる。…降伏。痛々しい結末。それが綴られるのも歴史。こんな人々もいたのだ。
桜田門外の変から4年。 水戸藩では尊王攘夷派が台頭し、横浜から外国人を打ち払おうと挙兵した。 天狗勢と呼ばれる集団は、水戸で反攘夷派の市川ら門閥はと対立し追放された頼徳軍、武田耕雲斎と合流し、一橋慶喜への望みを抱いて進軍する。 幕末の波に翻弄されながらも志を高く死んだ天狗勢の生き様を描く。
相変わらず小説としては「なってない」 (同じテーマなら山風の「魔群の通過」のほうが面白い) 。でも「こんな凄まじいことが現実としてあったのか」という事件としての衝撃性は相当なものだ。
天狗党の話は全く知らなかった。前半登場人物も多く、複雑な情勢でなかなか進まなかったが、京に向かうと決まってからは面白くて地図を見ながら自身が天狗党になって一緒に歩いていくかのような気持ちになった。
「桜田門外の変」の続きとして、その後の水戸藩と天狗勢のお話。前半は田中の極悪非道ぶりが書かれており、後半でやっと京都へという明確な目的を持った行動が書かれている。その京都へ行くまでのお話が、あまり面白くなくて★3つ。後半は、面白し。幕末の各藩の内情、今の日本の政党の内部と同じように、混乱を極めていま...続きを読むす。自分たちの考えを通すのは、いつの時代も大変。TOPの人たちは自分の保身に走るし。「結局、日本って昔からこうなんだ」と思います。
桜田門外の変から4年―守旧派に藩政の実権を握られた水戸尊攘派は農民ら千余名を組織し、筑波山に「天狗勢」を挙兵する。しかし幕府軍の追討を受け、行き場を失った彼らは敬慕する徳川慶喜を頼って京都に上ることを決意。攘夷断行を掲げ、信濃、美濃を粛然と進む天狗勢だが、慶喜に見放された彼らは越前に至って非情な最期...続きを読むを迎える。水戸学に発した尊皇攘夷思想の末路を活写した雄編。 1997年6月29日購入
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