大本営が震えた日

大本営が震えた日

693円 (税込)

3pt

昭和16年12月1日午後5時過ぎ、大本営はDC3型旅客機「上海号」が行方不明になったとの報告を受けて、大恐慌に陥った。機内には12月8日開戦を指令した極秘命令書が積まれており、空路から判断して敵地中国に不時着した可能性が強い。もし、その命令書が敵軍に渡れば、国運を賭した一大奇襲作戦が水泡に帰する。太平洋戦争開戦前夜、大本営を震撼させた、緊迫のドキュメント。

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大本営が震えた日 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2021年06月29日

    まだあの戦争から100年も経っていないんだ。
    太平洋戦争の末期じゃなく今から始めるって時ですら、こんなに薄氷を踏むような浅はかな戦略だったんだ

    いかにあの時代が人命より国家を重視してた証左だ

    それは、無理やり五輪を開催しようとしている今の日本と重なる

    こんなに人名を軽視していた時代から、
    まだ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年12月28日

    「開戦」という、絶対的な時間指定がある巨大プロジェクトを進めるために、広大な領域に広がる巨大な組織の隅々に機密情報を行き渡らせるのは困難な課題だが、いくつか失敗はあったものの我が国がそういった力を持っていたのは、いまだに陰に埋もれたままの無数の英雄がいたからなのだろう。

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    Posted by ブクログ 2016年01月19日

    この小説は、1941年12月1日の御前会議から12月8日の米英蘭に対する奇襲作戦を行うに至るまでの話である。秘密裏に準備が進められたこの一週間の間に起こった予期せぬ事態に軍部がどのように動いたかを細い取材の元に綴られた史実なのである。それは、墜落する上海号という双発機に暗号書と開戦指令書を持ち込んだ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年07月14日

    大本営。よく聞くようで、よく知らない言葉。調べると、天皇直属の最高機関のことで、陸軍や海軍もその下部組織になるとのこと。

    昭和16年12月8日、日本はアメリカと開戦を決意する。その始まりの真珠湾奇襲のために、日本大本営は多くの極秘工作をすすめていた。

    まだ戦争をしないことをアピールするために、開...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年01月02日

    おもしろい!読み応えありました!!
    真珠湾攻撃前夜の物語。
    海軍・陸軍・諜報部その全てが危ない綱渡りをした上での奇跡のような成功だったことがよく分かる。暗号解読が遅れて宣戦布告が間に合わなかったその1点だけが失敗だったんだなと。
    戦争を賛美するわけではなく、日本人が世界相手に凄いことやったのはよくわ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年08月24日

    「吉村昭」が太平洋戦争開戦前夜を描いたドキュメント作品『大本営が震えた日』を読みました。

    『戦史の証言者たち』に続き「吉村昭」作品です。

    -----story-------------
    開戦を指令した極秘命令書の敵中紛失、南下輸送船団の隠密作戦。
    太平洋戦争開戦前夜に大本営を震撼させた恐るべき事...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年02月12日

    航空機「上海号」が中華民国軍支配地域に不時着。そこには対米英開戦に関わる作戦命令書を携行した日本軍参謀が乗り合わせており、もし命令書が敵に渡っていたら綿密な奇襲作戦がすべて水泡に帰してしまう。
    真珠湾攻撃やマレー攻略作戦の直前まで不測の事態に直面していた日本軍の実態を記録した作品。不確実性はつきもの...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年07月19日

    太平洋戦争前夜の日本軍の隠密の準備行動を描く。

    真珠湾攻撃や南部侵攻など、日本の奇襲で始まった太平洋戦争だったが、その準備活動はかなり危なっかしいものだったということが分かる。
    一歩誤れば、作戦は実行前に露呈し、戦争はもっと早く終わっていたのかもしれない。

    タイと一歩誤れば戦争状態になっていたこ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年08月17日

    吉村昭作品を読むのは、戦艦武蔵についで2作品目になる。
    開戦に至るまでの様々な出来事が緻密かつ丹念な取材で書かれている記録文学の良書。
    作戦の全容は少数の首脳部しか承知していなかったにも関わらず、ここまでの大規模な国家プロジェクトが徹底した企図秘匿の基にすすめられたことは只々驚いた。
    択捉島単冠湾か...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年11月18日

    太平洋戦争勃発前の数日間を詳細な調査によって描き出した著者得意の記録文学。情報秘匿のためには人の死も厭わない軍部の闇、一握りの軍人により企図された奇襲計画...。
    「トラ、トラ、トラ」との高揚感、達成感とは真逆な感情が溢れ出す...。読後の疲労感が半端ない。

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