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Posted by ブクログ
<君は今どこにいる?>
売れない小説家に舞い込んだ一件の依頼。浜中にリードを引かれるが如く、伊瀬は連れ回される。
緻密すぎるストーリー。色鮮やな織物も、一つ一つの糸になるまで解いていくとそれがなんだったのかよく分からんのです。
偶然。思いもかけない出来事に遭遇することを言う。偶然、映画館で恋人とデート中の先生を目撃したりとか、偶然、無くなっていた片方のピアスを見つけたりとか、偶然、目の前で交通事故が起きたりする。どうして起きたのか、原因なんて見当たらないように見える。またえてして、そうゆうことは重なる。たまたま誤送信してしまったメールに限って、他人に知られては困るような内容だったりする。
でも、本当に「たまたま」なのだろうか。運が悪かった、もしくは良かっただけだろうか。その時集中力が切れていたのは、昨日夜更けまでゲームをしていたせいじゃないか? 先週彼女に振られたことを引きずっていないと胸を張って言えるだろうか? 突き詰めれば源泉が見えてくることがある。「偶然」とは濃い霧みたいなものなのかもしれない。晴れることもある。
伊瀬の浜中に対する胸中も、終始面白い。「知ったような顔をすぐにする小賢しい若造が、鬱陶しい奴め」と心中で毒づきつつも、「おい、なんで連絡してこんねん。心配したやろ」とキレもする。まあそんな憎めないやつ、いますよね。笑
最後、読み切った時に心に残る余韻、想い。そっくりそのまま主人公と重なったのか、これは、と思いました。
なんとなく「古い人でしょう」と今まで松本清張を読んでこなかったことを恥じております。と同時に、これからたくさん出会うことができるという事実にワクワクしています。良かった!
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