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Posted by ブクログ
とっても面白かったです!
地球上で、一番寒いのは北極じゃなかったんですね。
永久凍土の上の層が夏になると溶けるせいで、家は傾いてしまうんですね。
マイナス50℃の世界では、スケートって出来なくて、チェーン無しでもスリップしないんですね。。
摩擦熱ごときでは氷は溶けない。。
食べ物の話(狩猟民族の食事、日本人たるもの、日本食から離れられない話など)や、川や湖の話、プラスチックやビニールは通用しないという話など、どれも興味深く読みました。
住めば都ということで、人間の慣れ、順応力って物凄いものがありまふ。。
久しぶりの米原万里でした!こんな本もあったんですね。知らなかった!
粋な日本語センス、私も身につけたいなあ。
Posted by ブクログ
1984~85年にかけて、TBS取材班はソビエト連邦のヤクート自治共和国(現在はロシア連邦のサハ共和国)を訪れた。本書はこの取材班に同行したロシア語通訳・米原万里さんによる酷寒のシベリア紀行文である。
「世界一寒い国」と言われるヤクートに降り立った朝、外気温はマイナス39℃。鼻の中の水分がたちまち凍って痛みが走り、自分の吐く息が空気中で凍って眉毛やまつ毛に真っ白になって張りつく。
首都ヤクーツクではマイナス40℃以下になると人間や動物の吐く息や車の排ガス、家庭から出る湯気などが全て凍って街中が霧に覆われる。日照時間は一日4時間足らず。バスは停車するとエンジンが凍ってしまうため絶えず動いている。私たちには全てが新鮮に思われる世界が、豊富なカラー写真と共に紹介される。
民家は木造平屋で窓は三重、当然セントラルヒーティングで玄関が冷蔵庫を兼ねる。洗濯物は外に干し、凍った水分を叩き落として取り入れればいいという。風呂は村で共同、なんとトイレは家の外にある。地面に穴が掘ってあるだけだが、全て凍るので臭気はない。
ヤクートの人々はそれでも「モスクワやレニングラード(当時)のマイナス30℃より、ヤクーツクのマイナス55℃の方がしのぎやすい」と言う。日本でも雪国出身の人が東京に来ると寒がるのに似ている。
著者の米原万里さんは当時ロシア語同時通訳の第一人者と言われた才媛で多くのエッセイを残したが、本書はその処女作に当たる。子ども向けに書かれた本なので文章が平易で読みやすく、イラストや写真にはキャプションがついている。私たちが恐らく決して訪れることのないであろうこのシベリアの地を身近に感じさせ、軽やかに脳内トリップさせてくれる。
この取材に同行した椎名誠さんは、シベリア各地のトイレに便座がないことを不思議に思い、『ロシアにおけるニタリノフの便座について』(新潮文庫)を書いた。こちらも抱腹絶倒の面白さだが絶版になっているため、古本なら入手は可能である。
Posted by ブクログ
いや~、やっと復刊してくれたよ。ロシア語通訳でエッセイスト。
2005年に亡くなった米原万里さんの幻の処女作である。
晩年、政治を語るようになってからは面白味に欠けるようになった
のが残念だったが、この人の作品のほとんどは我が家の本棚に
ある。
あ、全部読んだ訳じゃないです。積んだままになっている作品も
あります。ワインじゃないんだから寝かせるなと言われるけど。
さて、本書である。江戸時代にシベリアに漂着した日本人の
足跡を追うというテレビ番組の取材に、通訳として同行した
際のシベリア紀行である。
取材期間は1984年から1985年。ソ連邦崩壊以前のヤクート
自治共和国(現サハ共和国)での体験談である。
そこは南極よりも北極よりも寒い国。真冬には連日マイナス50℃
以下になる極寒の地だ。こうなると「寒い」って言うより「痛い」の
だよね。真冬のモスクワやサンクトペテルブルグに行った時、
痛かったもの。まぁ、さすがにマイナス50℃ではなかったけれど。
そんな極寒の地でも人々は暮らしているのである。人や動物の
呼吸、車の排気ガスが瞬間に凍って常に町には霧が立ち込め、
あまりの寒さにプラスチック等の石油製品は使い物にならない。
そんな地に、何故、人々が暮らすのか。その経緯は少々哀しい
物語だった。
元々は子供向けに書かれているので紀行文を読み慣れていると
物足りないかもしれないが、これはこれでいいのだと思う。
写真も豊富なので文庫だと勿体ないかな。でも、米原さんの
処女作をやっと読めたことに感謝。
行きたいな、シベリア。勿論、真冬に。あ、マイナス70℃も記録
した場所だからよっぽどの覚悟が必要だな。汗。
Posted by ブクログ
少しずつ気温が上がり、夏が近づ生きたように感じますが、そんなときに「寒い場所」への紀行を読むと少し涼しくなる気がします。
本作の舞台はヤクート自治共和国(現・サハ共和国)で、世界で最も気温が下がる国。
日本史の授業で出てくる漂流民・大黒屋光太夫も訪れたことがあるとか。
釣り上げた魚が10秒で凍り、人間や動物の吐く息、車の排気ガスや家庭で煮炊きする湯気等の水分がことごとく凍ることで「居住霧」が発生し、ひどいときには4メートル先も見えなくなるという世界は、まさに異世界です。
一面凍りばかりなのでツルツルと滑りそうな印象でしたが、まったくスリップしないとのこと。そもそも、氷が滑るのは、摩擦熱で氷が融けて生じた水分によるので、-50℃の世界では摩擦熱程度では氷が解けないのだとか。雪もサラサラで雪だるまを造ることもできなければ、屋根の雪が融けることもないので軒先につららがある、という我々がイメージする「雪国」の景色とは全く異なる風景が広がっているようです。
短い本ですが、色々な発見があって面白く読むことができました。
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