オリガ・モリソヴナの反語法

オリガ・モリソヴナの反語法

770円 (税込)

3pt

1960年、チェコのプラハ・ソビエト学校に入った志摩は、舞踊教師オリガ・モリソヴナに魅了された。老女だが踊りは天才的。彼女が濁声で「美の極致!」と叫んだら、それは強烈な罵倒。だが、その行動には謎も多かった。あれから30数年、翻訳者となった志摩はモスクワに赴きオリガの半生を辿る。苛酷なスターリン時代を、伝説の踊子はどう生き抜いたのか。感動の長編小説。第13回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞作。

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オリガ・モリソヴナの反語法 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    小さい頃、世界をあるがまま受け入れていた。物事の機能も社会の仕組みも人間関係も、その複雑さを理解する経験も知識もなかったから。それでも、何故か理解出来ずに引っかかる記憶がある。あの時、母親はなぜ悲しんでいたのか、なぜ、先生は休暇から戻って来なかったのか。この小説は、人生のそんな謎解きを求めた内容。部

    0
    2023年11月29日

    Posted by ブクログ

    それなりにページ数がある本ですが、一気に読み終えてしまいました。

    それにしても、プーチン大統領がKBG出身だったことを知らず、びっくりしました…

    0
    2022年09月11日

    Posted by ブクログ

    緻密な歴史ノンフィクションとドラマティックなフィクションの融合、共産主義の凄惨な過去と生き生きとした学生生活とのギャップ、志摩とカーチャの快活な語りと単純にミステリとしての面白さで読む手が止まらなかったです。常に光と闇の対比があり、ソ連政権下で必死に生きた人々の人生がくっきりと映し出されています。歴

    0
    2021年11月29日

    Posted by ブクログ

    ソ連の大粛清時代に、屈辱や理不尽な仕打ちの中を生き抜いた女性たちの力強さを感じる傑作大河。
    悲惨な表現もある中、ともすれば暗い内容になりがちだが、主人公とそのパートナーに茶目っ気があり、絶妙な雰囲気となっていた。
    フィクションだが、ノンフィクションに近く歴史の勉強にもなる。

    0
    2021年10月23日

    Posted by ブクログ

    米原さんがモデルの主人公が、在籍したプラハ・ソビエト学校の先生の半生を追う謎解きミステリー。実体験や史実がふんだんに織り交ぜられ、登場人物が魅力的で、フィクションであることを忘れそうになりながら500ページあっという間に読み終えました。 嘘つきアーニャの真っ赤な真実はノンフィクション、この本はフィク

    0
    2021年02月08日

    Posted by ブクログ


     『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』を先に読んでおいて良かった
    こちら同様にソビエト学校体験を時代的背景としながら、スターリン時代の闇にまでせまっていこうとさらに深く掘り下げた内容になる

    物語は1960年頃、ソビエト学校在学中に舞踊教師オリガ・モリソヴナの影響を受け、ダンサーを志した過去を持つ主人

    0
    2020年08月31日

    Posted by ブクログ

    おすすめ本として紹介されていたので、何気なく手に取り読んだら物凄く面白い。
    惹き付けられる。

    最初は、
    (ロシア…遠い国のお話かなぁ)と思ったが、
    話のスケールが大きく、かといって小難しいわけでもなく。
    ロシアについて、色んなことを知ることもできた。
    ストーリーが興味深く、文章も上手いので続きが気

    0
    2019年12月01日

    Posted by ブクログ

    凄すぎだろうがよ、コレ。ラーゲリの壮絶さを読むと、これから先、生きてくのが怖くなってくる。だっていつこんな社会になるか分からないから。この作品は小説だけど、ラーゲリは真実なのだから。言わずもがな『嘘つきアーニャ〜』が下敷きになっており、かつ『心臓に毛が生えている理由』でこの小説の取材時のエッセイが入

    0
    2019年03月17日

    Posted by ブクログ

    これは面白かった。1960年代のプラハでソ連大使館設立の学校に通う少女たち。その後数十年を経て再会を果たすのだが、その時に学校にいた謎のダンス教師とフランス語教師の過去を探っていく物語。多くの謎が次第に明らかになるが想像を超えた逆転が続く。スターリン時代の粛清やその後のソ連の変化がキーなのだが、単に

    0
    2018年03月28日

    Posted by ブクログ

    前職の同期に薦められ。外語大卒で、非常に頭が切れる彼がお薦めしたのも納得の本。本当に面白かった。60年代のプラハで、ソビエト学校に通っていた日本人留学生の志摩。その独特な言い回しと異様な存在感で学校一の人気教師だったオリガ・モリソヴナと、彼女の友人であるフランス語教師のエレオノーラ・ミハイロヴナ。時

    0
    2017年06月11日

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