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Posted by ブクログ 2024年02月08日
新田作品は、雑誌で映画の紹介をしていたのを見て「劒岳〜点の記」を手に取ったのが初めてです。それから数冊読んで、この本に至りました。
新田氏の文学の歴史が詰まったような作品であって、氏の人柄が垣間見えるものだと感じます。
処女作からまた作品を読み返してみたら、最初に読んだ時と違う情景が浮かぶかもしれま...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月22日
作家デビューに至るまでの経験を総括しているのではないかと思います。
二足の草鞋を履く・・・本名:藤原寛人さんは、気象庁の技術者でありながら、小説を書き続けました。富士山頂の測候所に携わっています。中でも、以下の文言が印象的です。
この小説は、昭和52年1月に発行(今は絶版になっています)されており実...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年09月09日
「強力伝」で直木賞を受賞し、代表作は「孤高の人」。山に関する多くの小説を残してきた著者の自伝。小説家と編集者との関係を赤裸々に書いているのがおもしろい。
著者は直木賞受賞後も、役所勤めと小説家の2足の草鞋を20年間はき続ける。17時に退社し、帰宅して19時から書斎にこもる生活。小説家になるには、技...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月26日
中央気象台の職員として物書きのアルバイトを始めた時代から、役人と作家の二足のワラジ時代を経て、作家専業なってから逝去する4年前までをつづっている。まったくの素人が中年からプロの作家になれた秘密は、役人時代、毎日夜7時から11時までを執筆にあて、そのペースを崩さなかったという著者の勤勉な性格であろう。...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月25日
人間の根源を見据えた新田文学、苦難の内面史。
昼働き、夜書く。ボツの嵐、安易なレッテル、職場での皮肉にも負けず。
本書は、気象庁職員にして直木賞作家であった新田次郎による赤裸々な自伝である。新田次郎というと、武田信玄に代表される、歴史作家というイメージが強かったが、創作初期は、山岳小説家であっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月20日
新田次郎、山登りを趣味としながら何か手にしづらく、今まで読んだのは数冊であった。
彼は気象庁の役人でありながら直木賞作家という二束のわらじを送る。役人としての仕事の取り組み、小説家としての苦悩。自伝だから少し美化してるかなと思われるが時系列に詳細に描く文体は両方の仕事を真摯に取り組んでる姿が想像でき...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年10月14日
公務員技術者としての職業倫理に支えられ、着実に仕事を世に出していった新田次郎の幸せな作家人生がわかる。原稿締切に遅れたことはないというのがその証拠。森博嗣も締切を守らなかったことはないそうだな。
井上靖や新田次郎の作品は、人文系の小説批評からは無視されていたのかもしれないが、国民的作家として死後20...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年01月18日
新田次郎の作品は読んだことがないのだが、正社員として働きながら、やりたいことを成功させるためにはどうしたら良いか、何かヒントを得たくてこの本を読んだ。
感想としては、新田次郎の誠実性と体力に感服するばかりだった。
正社員としてのハードな勤務の後での小説家としての二足の草鞋をここまで完璧にこなす人はい...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年09月09日
新田次郎の小説は昔よく読んだが、小説家としてこのような苦悩や葛藤を背負っていたとは思わなかった。
新田次郎と言えば一連の山岳小説が有名だが、小説を書くきっかけになったのは、「給料が少なかったので金を稼ぐため」で、本業である気象庁の仕事と小説執筆を両立させながらも、時に同僚から陰口を叩かれ傷ついてい...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年06月03日
新田次郎さんは、彼の小説と息子の藤原正彦さんのエッセーに書かれる素顔くらいしか知らなかったが、改めて読んでみると面白い経歴をお持ちである。気象庁に勤められて、満州まで行かれたのち、シベリアに抑留され、あの富士山レーダの建設を終えて、気象庁をやめて作家専業になる。東大出身の職員に囲まれながら、なかなか...続きを読む
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