Xへの手紙・私小説論

Xへの手紙・私小説論

649円 (税込)

3pt

4.3

文芸批評家として最初の、揺るぎない立場を確立し、後の文学活動のあらゆる萌芽を含む『様々なる意匠』。人生観、ことに女性観、芸術論、社会批評などが、鋭く、渾然一体となって述べられた『Xへの手紙』。わが国に特有な私小説を見事に解剖した『私小説論』。その他、『一ツの脳髄』『女とポンキン』等の初期創作から始まって、中期以降戦後に至るまでの主要な論文、感想を収録する。

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Xへの手紙・私小説論 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2019年10月05日

     この文庫を手に取ってみて、きっとはじめは奇異に感じるだろう。というのも、出だしの数編が小林秀雄の若書きの小説であったり、詩が入っていたりすることだ。しかもそれが暗いシニックなもので面白くない(そしてたぶんそんなに上手くない)ものであればなおさらだ。
     最初は疑問に思いながらも読み進めて行くと、『X...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年05月27日

    「かたち」が沁みてくる。このひとはこのひとである以上、どうしようもなかつた、そのことに気づかされる時、「かたち」が浮かび上がつてくる。批評とは問題点を取り上げて改善を促す類のものではなく、この「かたち」に辿り着くことだと思ふ。
    「かたち」を物語として書いたところにも彼の姿が映つてゐるが、彼が生き響い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    初期の小林秀雄の創作には面食らいますが、面白いです。『新人Xへ』にある、「始末に悪いのは自意識の過剰どころか自意識そのものだ」という言葉は胸に刻むべきだなあ、と。

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    Posted by ブクログ 2022年10月13日

    本書の奥付を見ると昭和48年3月発行、49年かかって読み終えた。それほど小林秀雄という山は険しいのだ。しかし、「Xへの手紙」は面白い。人間論、政治論、そして恋愛論、若き小林の生の声を聞くようだ。長谷川泰子との凄まじい恋愛がベースにあると仄聞するが、こんなところに表出している。「俺の考えによれば一般に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年01月05日

    再読。小林秀雄という批評家に付き纏う難解さのイメージは、彼が批評の対象にしてきたものの多くが戦前から戦後までの、高度経済成長によって喪われてきた文化であることが原因ではないだろうか。後期に行く程に文体が洗練され、明晰さが発揮されていく内容は時に驚く程言葉が透明に感じられていくのだ。本文でも批評家と詩...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年04月13日

    面白かった。特に中原中也との関係について興味があるからこその面白みもある。(Xへの手紙)
    文章は堅い。けれど本質を伝えたい、という意思が汲めるほど言葉は真っ直ぐだ。
    骨があって肉がある文章である。
    あくまで考えを読み取るもので、小説の面白みではない。

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