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豊富な体験をふまえた通訳論。通訳者の社会・文化史的意義を本格的に研究した、初めての書。経験・知見にもとづく深い洞察が冴える。同時通訳パイオニア――西山千、相馬雪香、村松増美、國弘正雄、小松達也、各氏へのロング・インタビューを収録。外交の内幕や、通訳の仕事をめぐる驚くべきエピソードに満ちた、手応えの大きいオーラル・ヒストリーとなっている。「通訳とは何か」「通訳者の役割とは何か」――現役の通訳者、通訳を志す人、そして、通訳・翻訳の世界を深く知りたい人びとに贈る、本格的通訳研究。また、希有なドキュメントが、日米関係の裏面史を明かしており、国際問題への関心に応える貴重な一冊である。
...続きを読むPosted by ブクログ 2014年12月29日
[黒衣、前へ]異なる言語間のコミュニケーションでは欠かせない役割を果たしながらも、通常はまるで見えない存在として言語を訳していく通訳者。「黒衣」、「透明」という形容が用いられる人々のオーラル・ヒストリー(注:(定義は多様ですが)歴史を関係者からの口頭記述によって記録すること)を通して、顧みられること...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年10月15日
もともと著者のイギリスでの博士論文なので、
内容はとてもしっかりとしている。
同時に西山千、相馬雪香、村松増美、國弘正雄、小松達也の五人の通訳者のオーラルヒストリーをもとに研究、考察されているので、
読み物としてもとても面白い。
戦後日本以降の日米外交をになってきた通訳者たちの、
通訳者になるまでの...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年05月09日
通訳という存在は古代エジプトにまで遡るといわれる。ところが、「翻訳」という仕事が歴史に刻印されてきているのに対し、「通訳」についての歴史は空白に等しい。それは「話し言葉は消えてしまう」からであり、多くの場合、通訳を担った者たちが社会的に高く遇されていなかったからだろうと著者は言う。
本書は、同時...続きを読む
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