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40年以上、早朝から行列がとぎれない吉祥寺「小ざさ」。現場で羊羹を練り続ける女社長、78歳の処女作!日本全国6500社超を訪問した坂本光司氏が「本物中の本物」と評した小ざさには、なぜ全国からひっきりなしにお客がやってくるのか?障がいのある社員との話も収録。
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Posted by ブクログ
「やらなくちゃならない仕事」を「やりつづけたい使命」に変えた女性の一人語り。吉祥寺の駅前の一坪の小さなお店だけど星のような光を放っています。ダイヤ街の道の真ん中の大行列(他のお店の邪魔にならないように?)を見たことがありますが、その光を目指してのちょっと異常な風景なのでありました。そんなに羊羹・最中...続きを読む食べたいの?その光は、もしかしたら彼女が仕事を始めて10年目に感じた「炭火にかけた銅鍋で羊羹を練っているときに、ほんの一瞬、餡が紫色に輝くのです。」という瞬間の発光か?いやいやそれは商品の輝きでも店の輝きでもなく稲垣篤子という人間の放つ強い光なのでありました。ものすごい負けん気の持ち主です。屋台時代の雪の日の涙の想い出、高校の同級生が通りかかったとき顔をしかめたり、目をそむけた一瞬の記憶、そしてなんとしてもカメラを学ぼうとする意志、そして夫とのフィフティフィフティの関係、障がい者雇用の補助金辞退の意地、強い強い!なににもまして、父との師弟関係の強さ!まさに、羊羹版「巨人の星」!しかしもしかしたらすべての職人魂、商売道として、どこにでもあった物語だったのかもそれません。その意地がどんどん消えていくのに比例して、吉祥寺の行列が伸びるのでは?今となっては絶滅危惧種のような欲のない光です。そう、中島みゆき「地上の星」はここにも輝いていました。
和菓子屋だと思ってあなどることなかれ、という印象でした。仕事や経営に関する大切なことがたくさん書かれていた、良い本だと思います。経営に関わる方には特におすすめです。
高校卒業後まもなく、 一家16人の生活を1人で背負ってお店に立ち続けた女性の実話。 決して弱音を吐かない・泣かないと覚悟した芯の強さ、 1つ1つの和菓子に妥協しない職人魂、 お客様に真心をこめて売り続ける愛情、 社員を対等に扱い育てる優しさ・・・ 彼女を見ていると、 仕事とは本当に厳しいもので、...続きを読む けれども決して弱音なんて吐いていられないいもので、 そこから得られるかけがえのないものがあることに気づかされます。 「背負うものがあるほど人は強くなる」 「親が一生懸命生きている、その姿を子に見せれば大丈夫」 ・・・私も、弱音なんか吐いていられないですね。
御歳80歳になられる稲垣社長。 そして社長が丹精込めて「練った」羊羹アンド最中の、たった二品目で行列が切れない和菓子店「小ざさ」の軌跡。 稲垣社長も凄いが、預金が封鎖された敗戦下の日本に、台湾より帰国し、すぐにキャラメルの製造、そして小ざさを立ち上げた親父さんもすごい。この親父さんの商売にまつわる...続きを読む教え「箱はキチンと並べすぎると取っつきにくいから少しズラして陳列する」や「店は雨が入っても、ちょっと下がって入店できるように設える」あるいは「お客さんのつま先がちょっとお店のほうを向いたときに声をかける」は、お菓子に人が求める心を知りぬいた達人の至言ではないでしょうか。 そして、親父さんを継ぐ二代目として、徳川秀忠の研究にまで着手した稲垣社長が切り盛りする、小ざさ丸の繁栄を素直に祈ってしまう、否、甘いものは苦手だが、一度は小ざささんの羊羹や最中をいただいてみたい!そんな風にさわやかに思わせてくれる一冊でした。
あんの練り方の話が、詳しく話されている部分が興味深かったです。(自分が学んでいるマクロビとも共通点があったりして) かなり細く書いていただいているので お店の風景が目に見えるようです。 こんなお店の残る吉祥寺がうらやましく思いました。
すばらしい経営者だと思います。 昔ながらの仕事観を持ち、78歳で今なお現役で仕事をされています。 商品は、羊羹(ようかん)1本580円と、もなか 1個54円の2種類のみ 40年以上早朝から、行列が途切れない店、 お店は、1坪、年商3億 是非読んでみてください。
40年以上も行列が途切れないという、吉祥寺の和菓子屋「小ざさ」の女社長・稲垣篤子さんによる会社と自身の歴史と和菓子づくりの精髄を語った一冊。商品は羊羹ともなかという2種類のみ。特に羊羹の餡にかけるこだわりは半端ではない。また小ざさの創業者である父親のエピソードも昔の職人気質がよく現れている。稲垣社長...続きを読むもその父の背中をみて育ったというのがよくわかる。「日本でいちばん大切にしたい会社」の坂本光司先生も絶賛されているというけど、彼女の経営方針を読んでいるとそれも納得。ぜひ次世代へつなげていって欲しい会社。
小規模企業のあるべき姿のひとつが、具体例を通して述べられています。 ただ、小ざさの場合は、伝統とか歴史とかがあることと高度経済成長を背景としていることが機会として働いていることは、割り引かなければならないかもしれません。 とはいえ、日本の伝統的な商いの哲学を学ぶにはとても良い本だと思います。
稲垣社長のノンフィクション。唯一無二のお店を育ててきた社長の経営や人に対する考え方が、要所に散りばめられている。小難しい理論やテクニックを紹介しているわけではないので、エッセイ感覚で読めて読みやすい。
2年前程前に読んだ本。 吉祥寺にある有名な和菓子屋さん『小ざさ』。 一坪の小さなお店にも関わらず年商3億を超える。 何より凄い事に、開店前から並ぶお客様の行列が 40年以上絶えないこと。 本書では小ざさの社長、稲垣篤子さんの半生が書かれている。お店や従業員への思い。家族、お父様から受け継いできた...続きを読む思い。 真面目に誠実に商売をされてきた方の言葉には 深く重みがある。 本書の中で書かれている大好きな言葉たち 『少しずつ少しずつ前に出ていけば、 いつか一番いいところに行ける。 だから、急がなくていい。 ただ前に出ることだけは忘れずに。』 『"ありがとうございます"も "いらっしゃいませ"も真心を込めなければいけない』 『真心がこもっているかどうかは態度にでる。』 『慈悲より言葉』 『こちらに気持ちや思いがあっても、言葉にしなければ伝わりません。』 『慈悲より言葉』は本当に身に染みた言葉で 今も挑戦中。 心でどんなに、相手に感謝しているか、大切に思っているか、心配しているかは、言葉にしないと伝わらないんだと気付かされたから。 言葉で相手に気持ちを伝える事は今も恥ずかしいけれど、この言葉に出会ってから意識して伝えるようにしている。 稲垣篤子さん、大切な事を沢山教えて頂き ありがとうございます!(^^)
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