ケインズの予言 幻想のグローバル資本主義(下)
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ケインズの予言 幻想のグローバル資本主義(下)

640円 (税込)

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3.7

「大きな政府」がもたらす非効率的な経済ゆえに、もはや破綻したとまでいわれるケインズ主義。しかし、ケインズが自由な市場競争主義を批判したのは、確かな基礎を持たないグローバル経済への危機感からであったと、著者はいう。また、豊かさの中の停滞と退屈が人間を衰弱させるという、今から70年近くも前の彼の「不吉な予言」は、「自立した個人」が「経済の奴隷」と化しつつあるこの世紀末の世界で、きわめてリアリティを帯びつつある。今、われわれがケインズから学べることは何だろうか? アダム・スミス、ケインズという両巨人の思想を読み直し、グローバリズムへの幻想の超克と、新たな社会秩序の可能性を論考する意欲作。

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幻想のグローバル資本主義 のシリーズ作品

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  • アダム・スミスの誤算 幻想のグローバル資本主義(上)
    640円 (税込)
    有名な「神の見えざる手」により、自由主義市場経済の父、グローバリズムの最初の理論家と称されるアダム・スミス。しかし、『国富論』ならびにそれに先立つ著作『道徳感情論』において、スミスが真に批判し、憂えていたのは、貨幣経済の飛躍的拡大により「確かな基礎」を失いつつあった、18世紀後半のイギリス経済の「新しい現実」であったと著者はいう。そこから浮かび上がるのは、グローバリズムへの最初の警告者であり、また、国家に支えられた経済の安定こそ大切と考えた、「エコノミック・ナショナリスト」の姿である。 本書の目次は以下の通り。●序章「誤解されたアダム・スミス」 ●第1章「市場における「自然」」 ●第2章「道徳の基盤」 ●第3章「富の変質」 ●第4章「徳の衰退」 ●第5章「経済と国家」 本書は、スミス、ケインズという両巨人の思想を独自の視点で問い直し、グローバリズムの本質的矛盾と危うさを抉り出す意欲作の上巻である。
  • ケインズの予言 幻想のグローバル資本主義(下)
    640円 (税込)
    「大きな政府」がもたらす非効率的な経済ゆえに、もはや破綻したとまでいわれるケインズ主義。しかし、ケインズが自由な市場競争主義を批判したのは、確かな基礎を持たないグローバル経済への危機感からであったと、著者はいう。また、豊かさの中の停滞と退屈が人間を衰弱させるという、今から70年近くも前の彼の「不吉な予言」は、「自立した個人」が「経済の奴隷」と化しつつあるこの世紀末の世界で、きわめてリアリティを帯びつつある。今、われわれがケインズから学べることは何だろうか? アダム・スミス、ケインズという両巨人の思想を読み直し、グローバリズムへの幻想の超克と、新たな社会秩序の可能性を論考する意欲作。

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ケインズの予言 幻想のグローバル資本主義(下) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ネオ・リベラリズムが席巻する中で凋落の憂き目を見ることになったケインズの思想の新たな可能性を取り出し、国民経済に足場を置いて市場主義の幻想を批判することを試みた本です。

    ケインズは、金本位制からの脱却を支持しましたが、それはグローバルな貨幣の無制限な流動を認めることではなく、むしろ貨幣に対する人び

    0
    2015年05月28日

    Posted by ブクログ

    当時の不気味な予言がまったくもっていまの日本に当てはまっていて、もう気持ち悪い。

    著者はケインズの理論について単なる善悪の二元論ではなく、現在に有効なところとそうでないところを評価していて、好感が持てる。

    経済が専門ではない私でも読み進められるほど噛み砕いて書かれていて、面白く読めた。

    0
    2012年08月27日

    Posted by ブクログ

    ▼幻想のグローバル資本主義の下巻。上巻とともに手に取った。
    ▼ある程度経済成長が進むと「豊かさの中の停滞」を向える――現状を見る限り、ケインズの「予言」は正しいと言わざるを得ないだろう。先行くイギリスはもちろんのこと、日本もまた例外ではない。
    ▼グローバル化が進むと、資金が海外に流れ、国内市場が不活

    0
    2011年08月29日

    Posted by ブクログ

    「集団心理」「市場の心理」「アニマル・スピリット」「自由=責任」


    投資家、経営者、労働者

    変動する株価:変動する資産・負債
    変動する為替:変動する材料費・燃料費
    固定化された賃金
    固定化された商品価格と変動する商品価格

    一国では制御しきれないグローバル資本。
    資本の海外への流出(投資)、海外

    0
    2017年09月07日

    Posted by ブクログ

     著者は「アダム・スミスの誤算 幻想のグローバル資本主義(上)」を発表し、その続編となるのが本書である。
     
     アダムスミスを市場主義者とでもいう括りにいれるのならば、ケインズはアダムスミスとは対立するという見方も存在するのではあろう。だが著者の場合は、アダムスミスは一種変わった角度から論じ、グ

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    [ 内容 ]
    グローバリズムとナショナル・エコノミーの対立を警告したもう一人の経済学者、J・M・ケインズ。
    その現代的意義を独自の視点で再検証。
    「大きな政府」がもたらす非効率的な経済ゆえに、もはや破綻したとまでいわれるケインズ主義。
    しかし、ケインズが自由な市場競争主義を批判したのは、確かな基礎を

    0
    2011年04月23日

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