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Posted by ブクログ
著者の講演録で、著書で取り上げた人物の生き方などが語られている。
広田弘毅が印象深かった。貧しい石屋の息子として生まれたが頭がよく、石屋としていい字を書くためにと口説かれて中学、高校に進学して東大に入った。在学中には、勉強会でつくった本「日英同盟と世界の世論」が外交官に感心され、満州に行ってロシアの動きを探る仕事を与えられ、その報告書は日露開戦のための資料とされた。卒業後は外務省に入り、「自ら計らわず」を信条に自らを利することがなかったが、省内の人望が高くなって外務大臣となり、その実績が買われて総理大臣となった。2.26事件の実行犯や首謀者にきちっとした決着をつけ、三国同盟についても共産主義に反対する同盟にしようと努力しており、総理大臣を選ぶ元老の立場にあった西園寺公望は「広田のやったことが限界だ」と評価している。戦後の東京裁判では、シナ事変の時には外務大臣だったが、日米戦争時には辞任していて何もしていないにもかかわらず、軍人以外で唯一戦犯として裁かれた。広田は、天皇が追及されないために自らが罪をかぶり、証言台に立とうともしなかった。
日米ビジネスマンとその家族をみてきた医師があげる、悲劇を起こさないようにするための3つの柱は、自分だけの世界(本、音楽、絵、書、座禅)、親近性(家族、友人、地域の人)、達成(仕事、趣味)。1本の柱だけに頼っていると、弱いし脆い。
中国の言葉「硯田悪歳無く」とは、本を読み、物を考え、物を書くことをしていれば、人生に悪い年はない。
Posted by ブクログ
著者のこともよく知らず、時代は繰り返すことから、以前にも、今と同じ、いやそれ以上に苦しく、大変な時代があったと思い、タイトルと、書評に惹かれ読み始めた。
やはり、今とは環境は違うものの、今よりも命をかけた大変な時代があり、それを乗り切ってきた人たちの、それぞれの生き様が描かれてある。
変わらないのは、外野は騒ぎ立て、志を持った人間は、淡々とことを進めていくと言うことだ。それは、決して簡単なことではなく、時には命を落とすことになり、その思いが途絶えることにもなる。
戦後の日本の歴史を、表だけではなく、事実の面を見るにも興味深く読ませていただいた。
最終章で、井上準之助さんに付いての記述で、味噌汁にトマトを入れると書かれてある、これは、現代人においても奇妙に思えるが、すばらしく美味しい味噌汁ができたのであることが想像される。トマトのカゴメも、トマトケチャップを鰹だしの代わりに使えるとアピールするように、グルタミン酸豊富なトマトを、味噌汁に入れるというのは、鰹だし+トマトだしで、うまみを掛け合わせていることとなる。
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