WALL

WALL

924円 (税込)

4pt

4.3

202X年のある夏の日、シコタン島(色丹島)の墓地で祈りを捧げていたロシア人老夫婦が、丘の上から半透明のヴェールが近づいていることに気づく。不思議に思った二人が手をつないだままその壁に触れたとき、彼らの腕は「消去」した――。触れた人間の肉体のみが消去される「ウォール」と名付けられたこの巨大な壁は、1日に20km程度という遅さながら、やがて北海道に上陸、本州も射程に、徐々に西へと、人々を飲み込んでいく。本土上陸から首都圏到達まで1か月ほどしか猶予はない。真実とデマが入り混じりながら拡散され、日本はパニックに包まれていく。「ウォール」が暗示するものは、人類を奈落に突き落とす自然災害や疫病であり、経済格差によって人々を「分断」するものであり、無慈悲な「神の制裁」であり、極めて「平等な存在」である。唐突に出現したこの得体のしれない凶器に、人間は科学と人智をもって対峙しなくてはいけない。善悪を問わず本性をむき出しにする人間たちをあざ笑うかのような「WALL」。果たして結末は――。著者渾身の書き下ろし。一気読みのパニックSFミステリー。

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WALL のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    タイトルの"WALL"という言葉を見て、誰しもが"壁"を想像すると思う。
    ただ、同じ"壁"でも物理的、心理的など様々の見方がある。

    この本の面白いところは、一つの事象を対象に複数の視点から物語を描いているところ。

    切羽詰まった状況の中で

    0
    2023年05月18日

    Posted by ブクログ

    一般人、政府側、記者という三つの視点から描かれるパニック小説
    個人的にシンゴジラが好きなので楽しく読めた

    0
    2023年07月24日

    Posted by ブクログ

    初めてパニックSFを読みました。
    読む前に想像していたより人間ドラマのような展開で感動した。
    SFだから現実には起こらないことだけれど、そこに科学の要素を盛り込んでいて面白かった。
    日本の政治やマスコミ、SNSなども
    リアリティ感がある

    0
    2023年05月04日

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