ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
9pt
「逃げなきゃ。この女のそばにいるのは危険すぎる」 新人作家、汐田聖が目にした不倫妻の独白ブログ。ありきたりな内容だったが、そこに登場する「不倫相手の母親」に感情をかき乱される。美しく、それでいて親しみやすさもある完璧な女性。彼女こそ、聖が長年存在を無視され、苦しめられてきた実の母親だった。ある時は遠い異国で、ある時は港の街で。名前も姿さえも偽りながら、無邪気に他人を次々と不幸に陥れる……。果たして彼女の目的は、そして、聖は理解不能の母にどう向き合うのか?
アプリ試し読みはこちら
Posted by ブクログ
今回もまんまと翻弄された。 第一章から止まらなくなる流れ。でも読み終わるとさらに深まっている謎。 こんなに整理するために読み直したの久々。 時系列はバラバラながら「英利子」とのそれぞれの出会い、受けた恩恵、予期せぬ無関係そうに思える出来事。 章を重ねるたびにそれらが密接に繋がっていることを理解し、...続きを読む表と裏から覗いているような感覚。理解する喜びとさらに深まっていく困惑がごちゃ混ぜになって、格別な体験だった。 全体的な大きな流れだけではなく、各章の欲望と悲哀、人間の不気味さ、明らかになり切らないちょっとした疑問点など、それぞれの読み応えも抜群だった。 また著者らしい、常識や大多数の意見を背にした正義観から、あぶれてしまう人たちを掬い取る文章はやはり胸がすくものがあった。 ”悪気がないことはわかっていた。あるのは使命感。想像力の欠如した的外れの。” そして、各章の轍を辿っていく最終章。 それまでずっと、もういないことにされていた英利子の長女・聖の視点でできる限りの収斂を迎える。 深く関わった登場人物で唯一、英利子に錯覚を抱かなかった聖は、抗い、逃げながらも創作を通じて母に対峙していく。 でもここで新たに「そんな母親の傍らで、娘のために積極的な行動を起こさなかった父親」は果たして無罪なのか、という疑問が出てくる。 個人的には母娘の話で終わるんだろうなと思っていたから、新たに父の存在まで出てくると一読では処理できない情報と感情になってしまった。 それは聖が生涯かけて解いていく命題でもあるし、最後の文章が納得と諦めの気持ちを持って、全てを代弁していると思う。 ”こことここの辻褄が合わないと思うんですが。 その指摘を見たときは笑ってしまった。今見ても可笑しい。何度でも笑える。 事実を記すと辻褄が合わない。不可解で無秩序。それがわたしの育った家だった。”
不穏なプロローグから、一話目の物語を読み終えてこれは短編集なのか?紹介文にあった悪女とは?? ただ、すごく好みの作品っぽい… 常に持ち歩いて短い時間でも本を開いて没頭するくらい夢中になって読んだ。 読みながら、その嘘に気付かない私も簡単に信じきって騙されてしまう側なんだろう… 1話目2話目の危うい彼...続きを読む女たちのように自らすすんで騙されにいって、その束の間の幸福に身を委ねる描写が本当に上手くて、、私が一木けいさんの作品で一番好きな「穴底の部屋」を感じられたのが一番の収穫でした。
流れるように心の中に入っていってぐちゃぐちゃにして出ていく どれも最後はバレていくんだけど、別に構わないというような爽やかさ 結局英利子の目的はわからなかった 悪と無垢ってそういうこと? 目的がないから自覚なく人を傷つけられるってこと? だとしたらこれ以上の邪悪はないと思う スリルがあっておもしろか...続きを読むった
嘘に騙され貶められる人達の悲喜こもごもで一気に読んだけど、帯に記されてる実娘のターンが短くてびっくりした。そこがメインじゃないの……? という物足りなさで☆-1
連作短編となっており、それぞれが最終的に繋がって真相が明らかになっていくのだが…。一体なぜその女は躊躇なく嘘をつくのだろう。不可解だし、それ以上に嫌悪感で一杯になるのに、続きが気になって一気に読んだ。
「奈落の踊り場」 夫のDVに追われるユリはイタリアンレストランで働く真崎と知り合い恋に落ちます。 真崎はユリに「遠くに行くことになったらついてきて」そして、ユリの子どもの郁也と三人で暮らそうといいます。 しかし、真崎は実は妻帯者であることに気づき、いくら探してもみつからなくなってしまいます。 なんか...続きを読む、これ一編でも怪談みたいな話だと思いました。 「馬鹿馬鹿しい安寧」 これは恋愛系ミステリーかと思いました。 若菜は海外で暮らし、ボーンという運転手と英利子から夫の不貞を聞かされ、自分もナットという青年と浮気をします。 夫とナットが鉢合わせたり、ナットといるとき、スリに合った若菜を助けてくれるのはいつも英利子でしたが…。 本当はすべてが違っていたのです。 「戯れ」 中一の僕が万引きした女の子と出会う話。 「カゲトモ」 もの凄い嘘つきの女性が出てくる話。 ここまでするかという嘘。 そういう女性と親友になった女性。 「きみに親はいない」 すべての話がつながる最終話。 英利子の娘の聖が小説家になって登場します。 普通の短編集だと思って読んでいたら、最終話でやっと連作短編集だったことに気づきました。 全然、意味のわからなかったプロローグを全部読んでから再読すると怖い話だということはわかりました。 ジャンルとしてはサスペンスでしょうか?
一番好きなのは奈落の踊り場。読みやすい文章で物語に入り込めて時間があっという間に感じた。 読むだけで浮かび上がる情景と足りない空白を埋めようと想像させるそのバランスが私の好みだった。 「愛想笑いに疲弊する頬は、真崎の部屋にいたときとは筋肉の使い方が違った」 表現の仕方や一つのアクションに対し...続きを読むて自然なアプローチで情報を説明するのがスマートに感じる。 次に好きなのは馬鹿馬鹿しい安寧 最初の主人公より愚かさを感じるのに何故かイライラせず読める。 この二つの作品は不倫特有のヒリヒリ感とハラハラ感、理性的に考えて決断すればリスクを冒さなくて済むのにそうしない人間の非合理的なところが垣間見れて楽しい。この人の作品もっと読みたいと興奮しながら読んだけどそのほかの作品はどんどん私の中では減速していった。
グロテスクだったね〜。終始、陰湿な雰囲気が続く。 わたしの理解が足りていないのは大いにあると思うが、最後までわからないことが多い。あらすじに「果たして彼女の目的は、」と書かれているが、最後まで読んでも英利子の目的はわからなかった。 というか、別に目的なんかないんじゃないのとも思った。世の中には娯楽と...続きを読むして嘘をついたり、人を蔑める人もいる。狂人ではなく正気の狂人。あとお父さん。 最後に出てくる切子の「やらないで後悔よりやって後悔って言うけど、迷ったらやらない」の言葉は凄く好き。
キャラクター小説には成り切れていない。実際にいる表と裏がある人を煮詰めたような悪女だが全くチャーミングではなく、単に不快。人間関係が強引なところも散見されたのが残念。設定は面白いと思うのだが。
こわい。現実でも周りのあの人ももしかしたらってなりそうだけど、それ思いだしたら気が狂いそう。だから大丈夫。現実にはいません。 一気に読めるしどうなるのか気になる展開ではあったけど、最後のつながりはちょっとわかりづらいのと、えりこがどうしてこんなになってしまったのか、どうして娘をいじめるのかがよくわ...続きを読むからない。
レビューをもっと見る
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
新刊やセール情報をお知らせします。
悪と無垢
新刊情報をお知らせします。
一木けい
フォロー機能について
「角川書店単行本」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
愛を知らない
1ミリの後悔もない、はずがない(新潮文庫)
彼女がそれも愛と呼ぶなら
9月9日9時9分
全部ゆるせたらいいのに(新潮文庫)
「一木けい」のこれもおすすめ一覧へ
▲悪と無垢 ページトップヘ