敵討

敵討

440円 (税込)

2pt

惨殺された父母の仇を討つ――しかし、ときは明治時代。美風として賞賛された敵討は、一転して殺人罪とされるようになっていた……新時代を迎えた日本人の複雑な心情を描く「最後の仇討」。父と伯父を殺した男は、権勢を誇る幕臣の手先として暗躍していた……幕末の政争が交錯する探索行を緊迫した筆致で綴る「敵討」。歴史の流れに翻弄された敵討の人間模様を丹念に描く二篇を収録。

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敵討 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    購入済み

    作品自体に不服はないが

    2018年03月05日

    ふりがなが少ないので、なんて読むのかわからない人名がいっぱい出てきた。

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    Posted by ブクログ 2013年10月19日

    表題の「敵討」及び「最後の敵討」を収録している。
    どちらも大変印象深い作品であり、さすがドラマ化された作品だけある。
    吉村作品のよいところは、全てが全てハッピーエンドではないということ。本2作品の中で敵討を果たした人物は、敵討を果たしたあと何事もなく人生を終えているわけでない。
    例えば「最後の敵討」...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年11月21日

    敵討ちは武士に許された特権だった。しかし、明治維新でそれは只の殺人になる。時代が変わるとはどういうことなのだろう。仇討ちを通して、国の形が変わることと、本当に時代が変わることとは何かについて考えてみたくなった。

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    Posted by ブクログ 2015年06月20日

    江戸時代には賞賛された仇打ちが、明治に法治国家になって禁じられていた。法に従い服役した後、平凡な生活を送り静かに死んだ主人公や彼の周りの人に罪の気配は感じられない。2015.6.20

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    Posted by ブクログ 2013年08月25日

    「敵討」天保の改革の時代に協力者の浪人と父と伯父の敵を追って二人で十数年。漸く見つけた相手は獄中に。このままでは敵討ちが出来ない・・・。この時代に敵討ちがいかに永年、収入もなく、あてもなく捜し回る悲劇。運良く討ち果たした後の二人の叙述もまた悲劇の深さをもの語ります。そして天保時代の政治の影を感じます...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年11月16日

    吉村流仇討2編。何が面白かったかといって、幕末からの話なので、法律が変わったり、政局が変わったりと、取り巻く状況がいちいち詳しかったところ。2編とも一応はハッピーエンドというか、宿願達成で良かった良かった、なのだが、じわーっといやぁな気分がこみあげて、討つ方も討たれる方も、地獄だなあ。

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    Posted by ブクログ 2011年03月27日

    個人的と思われる敵討ちも社会の動きに左右されていくという2編。
    「敵討」は伯父を闇討ちにされ、父も返り討ちにあった熊倉伝十郎が七年後、牢獄から放たれた敵を討つ物語だ。闇討ちの背後に老中水野忠邦の膝下で鳥居の陰謀があった。

     当時敵討ちは1%も成功しないことで、成功しないとお家断絶で大変な作業だった...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年09月21日

    敵討ち、これは侍の時代のれっきとした制度で、この時代、敵討ちという私刑制度の下、合法的に殺人が許されていた。私刑の禁止されている現代においては考えられない制度である。
    主人公は敵討ちの使命を負い、敵を探す旅に出る。出たくなくても、世間体というものがそれを許さない。その道のりは果てしなく、終わりがなか...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年01月22日

    「日本史上最後の仇討はいつだったと思いますか?」と訊かれたら、歴史好きならわくわくするだろう。明治13年12月17日、臼井六郎という青年が幕末に秋月藩の内部抗争で殺された両親の仇を討ち果たしたのが最後だといわれている。
      六郎の父・臼井亘理は佐幕派であったが、国内の情勢を鑑みて勤皇派に転じて藩士た...続きを読む

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