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圧倒的「数覚」に恵まれた瞭司の死後、熊沢はその遺書といえる研究ノートを入手するが――冲方丁、辻村深月、森見登美彦絶賛!選考委員の圧倒的評価を勝ち取った、第9回野性時代フロンティア文学賞受賞作!
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Posted by ブクログ
書籍に関して「誰が書くか」にはあまり頓着がなく、『楽園の犬』のついでとして買った本作だった。しかし読み終わって後書きを読んで初めて「これが岩井圭也という作家のデビュー作なのか」と驚嘆した。自分と同じ年代の人間が、デビュー作でこれを書けるのか。あまりに驚いて、中身についての感想を書く余裕がなくなってし...続きを読むまった。引き込まれて、あっという間に読み終わってしまった。
私は全くの文系人間なので、数学の世界は全くわからないけど、数学の天才、数覚のある人の見ている世界を想像させてもらえた。 ある種の天才がたどる、天才が故の孤独と狂気。 そういう人に畏怖の念を抱いてしまう。 天才は幸せなのか、とかそういう次元の問題じゃなくて、それはもう宿命なんだろう。
稀有な数学センスを持つがゆえの孤独。 ようやく得た理解者と、その繋がりへの執着。 それらを抱えながら、転がるように落ちていく過程が痛ましい。 選ばれし者のみが見ることができる美しい世界、素晴らしかった。
下手に感想を述べたくないくらいに好きな本。 文体、内容、読んでいる時の心地と肌感覚……何から何まで至高です。是非、というか絶対に読んでほしい、としか言えないです。
才能に溢れた数学者たちの苦悩、嫉妬、劣等感、葛藤 そして孤独… それぞれが抱く感情の揺れ動きを繊細に描いた物語 数学に関して飛び抜けた才能を持つ瞭司は、特別推薦生として大学へ入学する。 同じく特推生の熊沢や佐那と出会い、初めての友人を得た瞭司は、信頼する恩師と友人たちに囲まれ、数学に没頭し、幸せな...続きを読む青春時代を過ごすのだが… あまりにも突出した才能がゆえに壊れていく瞭司。 それを知りながら離れていく熊沢と佐那。 その後二人は罪悪感に苦しむ事となる。 物語後半は辛い場面が多く読むのも苦しいが、印象的な森の中のシーンと光のあるラストに涙が溢れる。 バラバラになった3人は数学によって再び繋がるのだ。 深い森と数学の世界を重ね合わせたような描写は、数学の持つ美しさや正しさがくっきりと見えるような気がする。 先日読んだ「付き添うひと」がとても良かったので、著者のデビュー作である本書を手に取ったのですが、こちらも読んで大正解。 数学苦手な私でも、全く問題なしです^_^ 嫉妬や劣等感などは、きっと誰もが経験する感情で、心の何処かに“孤独”も同居しているのではないでしょうか。
電車で読んで失敗した。涙が… 数学は数学者だけのものじゃないし、数学者にもいろんなスタイルがあっていいんだなって思わせてくれる。 でも、多様であればあるからこそ、自分にとっての何かを見つける苦労や苦悩は深くなるんだろうな。 子孫を残すというかたちじゃなくても、 偉業を成し遂げるというかたちじゃなく...続きを読むても、 有名になって記録や記憶に残るというかたちじゃなくても、 人は永遠になれるんだろう。 蛇足。文庫版の表紙はもっと森のイメージに寄せてほしかったなぁ…
間違いなく今年のベスト5に入る小説に出合った。最後はもう涙が止まらなかった。美しくて愚かで、純粋で、この物語に出合えたことを幸せに思う。
涙… ただ仲間と数学がしたかった。 瞭司は一生懸命だったんですね 数学のことは分からなかったけどとても魅力的なんだなぁ~と感心しました。
「中・高生の苦手な教科第1位は数学!」聞き覚えのある残念なフレーズです。 実は私、学生時代は数学が嫌いではありませんでした(自慢かよ!)。ズボラな私には、暗記事項が少なく、様々な考え方があって、時間をかけて解法を見出す数学に、パズル的な面白さを感じていたのかもしれません。 本書は、数学が好き...続きを読むな人・苦手な人へでも、自信をもっておすすめできる一冊です。 内容を端的に言うと「天才数学者の孤独・苦悩・葛藤」の恐ろしさと悲劇、「真理を追求する生き方」の崇高さを扱った物語ということになるでしょう。 数学者たちの物語ですが、描かれているのは、友情、恋愛、羨望、嫉妬、劣等感…。そして、一つのことをどこまでも追求するには、多少の何らかの犠牲が伴うこと。これらは誰もが経験しうる苦悩だと思います。 主人公の「問題を解くことに挫折はない」という言葉は、数学に限らず、様々な困難を抱える現代社会の打開策模索に、相通じる気がします。 こういう世界は分からないし、分かりたくもないという読者の方もいるでしょうが、私にはいたく響きました。年の瀬の足音がやってくる師走を目前にして、思わぬ掘り出し物に出会った感覚です。 天才数学者と言えば、東野圭吾さんの「容疑者Xの献身」や小川洋子さんの「博士の愛した数式」を思い浮かべますが、また違った感動をもらいました。 また興味の虫が騒ぎ出し、王城夕紀さんの「青の数学」、川添愛さんの「数の女王」も読んでみたくなってきました。 ヤバい! また積読本が貯まる!
岩井圭也さんの作家デビュー作! 数学で圧倒的な才能(本作では「数覚」という)に恵まれた三ツ谷瞭司と、彼に影響され刺激を受けた数学に関わる人達の物語。 文系の私にはついて行けるか心配だったが、全く問題なかった。数学の作品と言えば真っ先に思い当たるのが『博士の愛した数式』 そして天才学者といえば湯川学...続きを読むのガリレオシリーズ!あれは物理学者だけど・・・ 本作はまた全く違った切り口で楽しめた。 秀でた才能にフォーカスしてその脳内にみえる景色と、彼の生き方の光と闇がストイックに描かれた作品だった。 大学で初めて分かり合えた仲間達と、数学的才能によって繋がっていく瞭司。突出した才能がゆえに孤独を知る彼にとって、時間も忘れて純粋に数学と仲間達と繋がることの出来たこの時期が、きっと一番輝いていたんだと思う。 作中で、瞭司本人がサラリと語った台詞 「今解けなくても、死ぬまでに解けばいい。自分に解けなければ、他の誰かが解けばいい。だから問題を解くことに挫折はない。」 何だこの台詞・・・ めっちゃカッコいい! 言ってみたい!!!いつ?笑 嫉妬と妬みでこの台詞の真意に辿り着けなかった瞭司の周りは、数年経って漸く瞭司の意図していた思いに気付く。若くしてみえていた世界の違いに圧倒されてとても印象的だった。 でも、数学で生きていく道は限られていて、やがて社会に適応する為に、誰もが数学との折り合いを付けていく。更に追い打ちをかけるかのごとく現れた、超現実主義の平賀教授。 瞭司の後半の転落ぶりは、読むのが辛くなり、胸が締め付けられる程だったが、ラストは熊沢と佐那の救いがあって、何とか気持ちを落ち着けられた。そして、田中先輩からのサプライズに希望を感じられて涙が出た。 読後改めてみると、表紙の雪道に佇む男性が寂しそうで物悲しい。『永遠についての証明』というタイトルも、数学という枠を超えて、社会で生きていくことの本質に迫っている様にも感じられた。いやぁ、なかなか深いぞ・・・ 難しいテーマにも関わらず、選び抜いた文字と表現で独特の世界観を描き切った筆力とエネルギーに、圧倒される作品だった。 しかも岩井圭也さん、本作で第9回野性時代フロンティア文学賞を受賞された時、なんと31歳の若さだとか。これは今後がますます楽しみだ。 読後、岩井圭也さんに対する期待値が上がる方も多いと思う。他作品も是非読んでみたいと思った。
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