遠い他国でひょんと死ぬるや【単行本版】

遠い他国でひょんと死ぬるや【単行本版】

1,870円 (税込)

9pt

4.2

第三の“竹内ノート"を求めて、男はルソン島へ――
戦没詩人、山下財宝、山岳民族、イスラム独立闘争……空っぽな日本人はそこで何を見たのか
注目の才能ミヤウチによる、展開予測不能の冒険小説!
第70回芸術選奨文部科学大臣賞新人賞受賞作・単行本バージョン

ぼくは、ぼくの手で、戰爭を、ぼくの戰爭がかきたい――そう書き残し、激戦地ルソン島で戦死した詩人・竹内浩三。彼は何を見、何を描いたのか?
テレビディレクターの職を捨て単身フィリピンに渡った須藤は、その足跡を辿りはじめた。だがその矢先、謎の西洋人男女に襲われ、山岳民族イフガオの娘ナイマに救われる。
かつて蹂躙された記憶を引き継ぎ日本人への反感を隠さないナイマだが、昔の恋人ハサンの実家を訪ねる道行きに、付添いとして須藤を伴うことに。
ミンダナオ島独立のために闘ったイスラム一族の家で一時の休息を得た須藤だったが、ハサンの家は秘密を抱えていた……。

...続きを読む

遠い他国でひょんと死ぬるや【単行本版】 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    フィリピンでは、かつて戦争の激戦地として、多くの命が失われた。
    日本軍でルソン島で戦死した詩人・竹内浩三。
    彼の詩に感銘を受けたTVディレクターの主人公は、本当の戦争をテーマに番組を作りたい思いを抱いているが、なかなか認めてもらえない。
    仕事をやめ、一人フィリピンに旅に出て、竹内浩三の足跡をたどり始

    0
    2023年07月06日

    Posted by ブクログ

    作者の作品を出来る限り出た順番に読んできて、作者はいろいろなスタイルに挑戦している?試している?好きなもの書いてたら結果こうなっている?みたいに感じてました。この作品、一作の中が、めちゃくちゃな展開で、ハードボイルドなのか、恋愛小説なのか、どストレートの純文学なのか、わからない作品なんですが、不思議

    0
    2023年05月16日

    Posted by ブクログ

    この作者の本を今まで何冊か読んだが、海外が舞台という点は共通していても、みんな語り口が違っていてびっくりする。今回はフィリピンが舞台で、第二次世界大戦当時の日本軍の所業と、最近のイスラム過激派の闘争とが並行して語られ、戦争反対のメッセージが強く現れている。占いに左右されたりするあたり、ちょっと行き当

    0
    2020年10月24日

    Posted by ブクログ

    77軽妙でありつつ硬派なストーリーでしたが、長編にもかかわらず途中での破綻もなく、一気に読みました。異教徒の親友と愛する人が共に幸せでありますよう祈りたくなりました。自作に大いに期待です。

    0
    2020年09月17日

    Posted by ブクログ

    冒険小説と呼ぶにはあまりにも淡白ではあるが、フィリピンの過去と現在がドキュメンタリーのように描かれている。
    過去とは太平洋戦争時代、敗残の日本兵が彷徨い死んでいった様が描かれ、現在ではISとの戦いや財閥の支配が描かれていた。
    エンターテイメントではあるが、8月に読むには相応しい内容だったと思う。

    0
    2020年08月19日

    Posted by ブクログ

    冒険小説をあまり読み慣れていないが、次々と展開するストーリーに引き込まれた。
    それとは別に、竹内浩三という詩人とその詩を教えてもらえたのが大きな収穫だった。
    その詩とこの小説によって、フィリピン戦線、それによって亡くなられたフィリピンの人々、日本兵について思いを馳せられた。忘れないように知り続けなけ

    0
    2020年06月09日

    Posted by ブクログ

    どうもこの作者とは相性が良くないようである。

    読み終わって想起したのは飯嶋和一だった。
    物語ることが、他の目的の手段になっているな、と。

    違う言い方をすれば、作者が読者ではなく作者自身に奉仕しているな、と。

    商業作家的には、なんであれ商業作品に仕上げていれば文句を言われる筋合いもないのではある

    0
    2019年10月16日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    竹内ノートを追う冒険小説かと思いきや、ハードボイルドになったり、急展開で恋愛小説になったり、宗教問題になったり、華僑の財閥が汚職したり…随分とっ散らかったまとまりのない小説なんだけど、宮内さんの文章だから読めてしまうねんなぁ。

    こんなとっ散らかりまくりやのに、最後の50Pでああいう散らかし方してく

    0
    2022年06月05日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    塚本監督の野火のイメージもありつつだったんで、
    東南アジアの暗いイメージが漂うストーリーなのかなと思っていたら、
    チェイスあり、不思議コンビあり、恋愛あり、荒唐無稽アクションありと、意外にハリウッド的なエンタメ小説になっていた。
    ただ、ラストはちゃんとテーマの伏線を回収していた。
    荒唐無稽で訳わから

    0
    2020年01月04日

遠い他国でひょんと死ぬるや【単行本版】 の詳細情報

閲覧環境

  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

無料で読める 小説

小説 ランキング

宮内悠介 のこれもおすすめ

同じジャンルの本を探す