正雪記(下)
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正雪記(下)

小説・文芸
660円 (税込)

3pt

4.0

島原の乱以後、徳川の天下は益々揺ぎないものになっていった。間一髪、奸計から逃れた正雪は、諸国放浪の末、江戸に戻り兵学塾を開く。そんな折、浪人が田畑を巡り騒動を起こした。幕府の浪人統制が厳しくなる中、正雪は対応改善の進言を胸に秘め、因縁の紀伊家へと向かう。しかし、またしても老中信綱の策謀が――。周五郎が新たな歴史解釈に挑んだ傑作歴史長編、堂々完結。

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正雪記 の一覧

1~2巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~2件目 / 2件
  • 正雪記(上)
    660円 (税込)
    立身出世を夢見て、一介の染屋職人の伜から、侍になる野望を抱き江戸へ出奔した由井正雪は、その明晰な頭脳を武器に島原の乱で浪人たちの衆望を集める。浪人隊を結成し、幕府軍の先鋒に使うことを進言する。しかし知恵伊豆・老中松平信綱の狡猾な罠が待っていた……。支配権力への抑えがたい怒りを胸に、徳川のゆるぎない天下に挑んだ巨人を正面から見つめた本格歴史長編。
  • 正雪記(下)
    660円 (税込)
    島原の乱以後、徳川の天下は益々揺ぎないものになっていった。間一髪、奸計から逃れた正雪は、諸国放浪の末、江戸に戻り兵学塾を開く。そんな折、浪人が田畑を巡り騒動を起こした。幕府の浪人統制が厳しくなる中、正雪は対応改善の進言を胸に秘め、因縁の紀伊家へと向かう。しかし、またしても老中信綱の策謀が――。周五郎が新たな歴史解釈に挑んだ傑作歴史長編、堂々完結。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    正雪によるクーデータと思われる慶安事件の真相を解く。事実はでっち上げではないかという仮説を立て、時代の流れと権力の犠牲になった悲劇として追求する作品。浪人圧迫の政策がゆるみ生きる道を与えるために必要と思われる手段を淡々と講じ、決して武力行使をしてはならないという強い意志。耐えて耐えて忍ぶ生き様。周五郎の歴史時代小説はやはり群を抜くな〜。

    0
    2013年08月03日

    Posted by ブクログ

    由井正雪を主人公とした長編。周五郎にしては珍しく実在の人物を描いた作品。徳川政権が磐石のものとなっていく中でその陰の部分を見つめて模索した正雪と、幕藩体制の中で藩としての生き残りを模索する原田甲斐(『樅ノ木は残った』)。この二作は時代も近しくて対になるような作品ですね。

    0
    2022年12月04日

    Posted by ブクログ

    油井正雪の乱として授業で習う慶安の変は、教科書的にいうと、大量発生した浪人対策を怠る幕府に対する反抗ということになる。3代将軍徳川家光の時代までの武断政治により改易された藩からは主家を失った浪人が大量に発生、徳川幕府体制をより確固たるものにしたい松平伊豆守信綱はこれを利用し、浪人が果てるのを待つ政策を遂行。これに対し、油井正雪は浪人による徳川幕府の転覆をはかったが、事前に計画が漏れて、実際には乱にはならなかったという事案である。

    教科書では油井正雪が実際何者であったかはほとんど触れられず、浪人を大量動員した測った計画を重く見た政府徳川幕府が、家光の死後、文治政治に展開していくという歴史の流れの転換点としてのみ表記されている。

    そこで、山本周五郎の登場だ。「樅の木は残った」でも伊達騒動について原田甲斐を新たなイメージで描き、これを読むとこれが正のような感じがしてくる。同じように正雪記では、幕府転覆などという大それたことを本当に考えていたのか?そう思わせる彼のバックボーンは何なのか?という観点でストーリーが組み立てられているのだ。まさに本書を読むとこれが正に思えてきてしまうわけだが。

    しかし、ひとかどの名を成すのだ、という思いと、何で名を残すかという思索の果てが浪人取り扱いに関する幕政改革であったというのはやっぱり本当な気がする。表面的な教科書知識と油井正雪のものがたちがぴったりと合わさった感じがする。そして、山本周五郎にかかるとやはり、命を落としてはダメなのだ、なんとか生き残っていくのだというベースラインがしっかりと提示されていく。

    フィクションだとは思うが、歴史の背景や流れは腹落ちするものがある、それが山本周五郎なんだと思う。

    0
    2018年02月02日

    Posted by ブクログ

    由井正雪。時代は関ヶ原合戦後、大阪の陣、島原の乱を経て、大名の取り潰しもあり、世の中には、浪人が溢れていた。由井正雪の乱とは何だったのか。幕府はなんとでも言う事が出来たのであろう。
    この世の中に対し、由井正雪は、何を訴え、成し遂げようとしたのか。
    大作であり、読み応えある一冊でした。

    0
    2021年01月22日

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