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Posted by ブクログ 2021年08月15日
比較的有名な作品としては「パンドラの匣」「ヴィヨンの妻」などを所収。なかでも白眉は「パンドラの匣」で、療養所という特殊な環境下で描かれる独特の人間模様がじつに「楽しい」。登場人物はみな病人であるはずなのに辛気臭さが微塵もなく、ともすれば病気と無縁の生活を送っているわたしもその空間に身を置いてみたいと...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月29日
戦争が終わって以降の太宰治の作品は、「いったい何なの?」って叫んでいるようなものが多い印象。
そんな彼が、今の日本を見たら、どう思うのかなんて、考えても仕方のないことだけれど、ちっとも変っていない風景が広がっていて、私なぞは太宰の見ていたであろう景色と重ねて呆然としている。
理論の遊戯は今でも続い...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年02月26日
『冬の花火』をきくドラで。あまりの端折りぶりに真実を知りたくなり原作を読んだ。都会に出て幸福を掴めなかった娘と、血の繋がらない娘に献身的に尽くす田舎の継母の心情と過去が、戦後の退廃感を背景に戯曲として語られる。数枝を慕う清蔵が数枝の亭主の書いた小説を読み、二人が隣部屋で寝起きしているかのような生々し...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月07日
-「わかい頃には、」と兄は草をむしりながら、「庭に草のぼうぼうと生えているのも趣があると思ったものだが、としをとって来ると、一本の草でも気になっていけない。」-
太宰治のエッセイはほんとに脱力系でよい。引用は「庭」というエッセイ。疎開先の津軽の家で太宰が兄と草むしりをしながらの会話をかいていて「利...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年01月10日
歌広場のハイボールみたいな1冊。ただひたす粗悪一直線な飲み物を、あそこまで飲んでヒーフー騒ぶことができるのは一体どうしてなのだろう。
戦争が開けてすぐで作品ばかりだからなのかどうか知らないが、生粋のクズが8巻にはたくさん出てきた。その中には無論太宰も含まれており、以前の文集に見られたような、人と人...続きを読む
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